アヤ・ブラックポーは、Warcraftの世界には登場しない、ハースストーンのオリジナル・キャラクターです。
「仁義なきガジェッツァン」の主役となる犯罪組織の一つである「翡翠蓮」を率いるリーダーです。
「翡翠蓮」は、いわゆるスパイの集団であり、ガジェッツァンで最も謎に包まれた隠密派組織として、その存在が噂されています。
その「翡翠蓮」に所属する、ガジェッツァン最強のヒットマンである白眼が「翡翠蓮」の首領と目されていますが、その憶測は誤りです。
名家ブラックポー一族の末裔(まつえい)であり、表向きは慈善事業家として活動しているアヤ・ブラックポーこそが、「翡翠蓮」を束ねている真の首領なのです。
その実は計算高く、無情――
上流階級の社交場で見せる笑顔の裏で、使用人である白眼を通じて、目の前にいる貴族を暗殺するよう「翡翠蓮」に命じたりしているのです。
アヤ・ブラックポーを目の前にして、その正体も知らずに彼女の眼を輝かせ、彼女に不敵な笑みを作らせる愚か者は、突然の死を覚悟せねばなりません。
もともと「翡翠蓮」は、ガジェッツァンのはるか遠方にあるパンダリア大陸で活動していました。
わざわざガジェッツァンに越して来た理由は、翡翠の収集が容易であることです。
「翡翠蓮」は大陸全土を支配するために、自動破壊兵器である翡翠のゴーレムの量産に取り組んでいて、その原材料となる翡翠を大量に必要としているのです。
アヤ・ブラックポーが「翡翠蓮」の首領たるゆえんは、その翡翠のゴーレムを造り出せる唯一の存在であることです。
どのようにして身に付けたのかは判明していませんが、彼女はいにしえの魔王の霊魂と交信し、集めた翡翠から可動兵器を生産する力を備えています。
アヤは「翡翠蓮」に命じてガジェッツァン市内から翡翠の品を盗ませたり、慈善事業と称して設立した博物館で翡翠の買取サービスを展開して、翡翠の収集を強化しています。
「翡翠蓮」も「グライミー・グーンズ」「カバール」と同様に、ガジェッツァン市長のノッゲンフォッガーと提携していています。
諜報や要人の暗殺を代行することで、市内における犯罪活動を黙認されています。
ガジェッツァン有数の犯罪組織に成長した「翡翠蓮」は、莫大な利益や裏社会における権力を求めていると目されています。
また、他の2勢力と同様に、大都市に成長したガジェッツァンを独占するために、他2勢力と抗争するようになったとも考えられています。
それらは誤った認識であり、アヤ・ブラックポーを筆頭とする「翡翠蓮」は、実際にはガジェッツァンの権力争いなどに興味がなく、ただただ翡翠の流通だけに関心を持っています。
抗争している理由も、他勢力が翡翠の収集の障害となる存在であるからです。
ガジェッツァンの利権を得るまでもなく、名家ブラックポーのアヤが、すでに莫大な資産でもって「翡翠蓮」の活動を支えています。
ミニオンとしてのアヤ・ブラックポーがプレイされたときに発するセリフ「Golems Are the Girl’s Best Friend」は、1949年にリリースされた楽曲「Diamonds Are a Girl’s Best Friend」のパロディです。
同曲は、映画「紳士は金髪がお好き」に出演したマリリン・モンロー扮するローレライが歌い上げたことで有名になりました。
紳士に囲まれたローラレイは、「女が年をとれば男たちは見限るけれど、ダイアモンドはずっとそばにいてくれる――ダイアモンドは女の親友よ」と歌い、愛より富を欲することを宣言しました。