日本時間の22日未明に、ハースストーンの公式Twitchチャンネルにおいて、動画「開発者の洞察」シリーズのライブ中継版が放送されました。
Live Stream Q&A – Year of the Mammoth
ゲーム・ディレクターのBen Brode氏と、ゲーム・デザイナー主任のMike Donais氏が、「2017年のスタンダード: マンモス年」「ワイルド・フォーマット」「拡張セット」などに関する見解を述べて、さらにコミュニティからの質問をリアルタイムに答えるという内容です。
そこで応答された内容を、簡潔にまとめて以下に掲載します。
※追記
ハースストーンのコミュニティを代表する一人であるJubileEさんが、この投稿を詳しく解説されています。
理解が深まりますので、ぜひ、併せてご覧ください。
- 殿堂入りが施行されるタイミングは、今年最初の拡張セットがリリースされるとき。
- 殿堂入りカードは、「クラシック」セットのカードパックから現れることがなくなり、魔素を消費して作成することが唯一の手段に。
- 今後の「クラシック」のスタンダード落ち(殿堂入り)については全くの未定だが、十分に起こり得る。
それを決定する明確なルールはない。
何よりの目的は、「クラシック」セットを支配的な存在から脱却させ、「スタンダード・フォーマット」の意義を確立させること。 - 弱体化済みの「クラシック」カードを元に戻して殿堂入りさせることについて――
溶岩の巨人は議論されたが、千刃乱舞は「ワイルド」限定にしてもカード・デザインに多大な制約を課すと思われる。 - 凄まじき力を「スタンダード」から排除した理由は、ウォーロックに多大なバースト力が常に与えられるため。
- ガジェッツァンの競売人も殿堂入りの最有力候補であったが、プレイヤーのスキルを要するユニークなカードであるために、存続が希望されて今年一年間の「スタンダード落ち」は免れた(依然として来年以降の候補)。
しかしながら、それと組み合わせて使用される隠蔽は許容できなかった。
- 今年は、「ワイルド」の環境が活性化されることを約束。
- 「ワイルド」専用のコンテンツの提供も考慮しているが、現時点でアナウンスできることはない。
- 「ワイルド」のシーズン・ランキングを、「スタンダード」と同様に公式サイトに掲載することは、前向きに検討している。
- 拡張セットを年に3回もリリースすることは、ハースストーンのプレイの全体的な楽しみの向上につながるだろう。
アドベンチャー・セットが与える影響よりも、拡張セットのそれの方が格段に大きい。
カードプールの不足によって、「スタンダード」の環境でファン・デッキを楽しめなくなる事態は避けたい。 - 新しい拡張セットがリリースされる前の数か月において、対戦環境が単調になりやすいことへの対策を検討中。
- 1つの拡張セットにつき、おおよそ8か月程度の開発期間が設けられている。
- 今年の最初の拡張セットでは搭載されず、2番目の拡張セットから搭載される。
- 少なくとも今年は、ヒロイック・モードは提供されない。
ただし、一週間ごとにアンロックされる仕様ではないため、以前までのノーマル・アドベンチャーよりも難しくなる予定。 - 報酬は、該当する拡張セットのカードパック。
- 様々なカード同士の組み合わせやコンボが存在することは、楽しさをもたらす要素であり、カードゲームとしてのハースストーンの成長を促す。
しかしながら、一撃必殺のOTK(ワン・ターン・キル)コンボなどは、逆に楽しさを奪う要素となる。 - ランク20あたりに、全プレイヤーの4割近くが存在する。
新しいランク・フロアの導入は、彼らが抱える現ランク戦の不満を全て解消するまでには至らないかもしれないが、大きな助力となるはず。
過度な修正によって、レジェンド達成者のインフレ化は避けたい。 - さらなるランク戦の調整を予定しているが、現時点でアナウンスできることはない。
- 近い将来に、アグロや速攻系のデッキはややトーン・ダウンすると推測される。
しかしながら、レノ・ジャクソンを失うコントロール型デッキの衰退についても懸念される。 - レノ・ジャクソンの退場は対戦環境に大きな影響を与える。
ただ、各カードはそれぞれに輝く時期があり、今回はレノが、その輝かしい舞台から退くときである。
回復系のカードは引き続き投入されるが、おそらくは中立ではない。 - コンボや隠れ身に関する強度を失うローグには、クラスを象徴する他の要素を少しだけ与えるつもりである。
- リリース前のカードのテストは頻繁に行われていて、特に最終調整の段階においては綿密に行われる。
プレイヤーの公開テスト・サーバーへの招へいは、バランス調整よりもメタ・ゲームの発見を早めるだけに過ぎないことが懸念される。 - カードの強化は、依然としてリスクが高い。
現状でも、強すぎる、あるいは使用率が高い「クラシック」カードが、すでに問題となっている。
より強い、魅力的なカードをリリースすることで対応したいというスタンスは変わらない。
- ハースストーンが基本無料ゲームであるという姿勢をさらに強調し、無料プレイでも楽しめるよう努力する予定。
- ブリザード社が、(コミュニティ・サイトが行っているような)特定のデッキを特別にプロモーションすることは、必要ないと考えている。
- 誰も気づいていないような強いデッキは存在しますか? ↓
コミュニティが率先して発見してくれているが、(あまり注目されない)デッキ・レシピは以前よりもずっと改良されていることは強調したい。 - 開発陣の規模は拡大を続け、現在は70名を超えるほどに。
今年はゲーム内の細かな修正に意欲的。 - 今週に、「闘技場」「闘技場の仕様変更」「新たなツールの導入」のそれぞれについて、公式サイトで発表する予定。
個人的に何よりも驚いたことは、私がTwitterを介して寄せた質問が、配信内で採用されたことです。
Team 5の初期メンバーであるMike Donais氏が、「Hearthstone Express」と読み上げ、以下の質問に応えられたのです。
@PlayHearthstone #QA
Q2. Would you consider posting Wild season rankings on official blog?— Hearthstone Express (@hearthstone_exp) 2017年2月20日
ええ、とてもいいアイデアだと思います。
私たちは以前から皆さんに「ワイルド」をもっと楽しんでもらいたいという意向があり、今後に追加される要素によって、それが実現されるものと思われます。
「スタンダード」とは異なるプレイ・モードとして、「ワイルド」は存続していくでしょう。
(それを奨励するために)「スタンダード」と同様に「ワイルド」のランキングを近い将来に掲載することは可能です。
新発表の一つにもなりましたし、満足できる回答をいただきました!
質問が採用されたことを嬉しく思っています。
ありがとうございました。