現在のハースストーンには、「スタンダード・フォーマット」と「ワイルド・フォーマット」の2種類のルールが存在します。
このページでは、「スタンダード・フォーマット」に関する解説を掲載します。
対戦フォーマットとは、対戦で使用できるカードに制限を課すルールです。
「スタンダード・フォーマット」においては、デッキに組み入れられるカードが、「基本」「クラシック」「今年と前年度にリリースされた全て」の各セットだけに限定されます。
(※2016年4月27日 ~ 2017年4月初旬)
- 基本 (永久的に利用可能)
- クラシック (永久的に利用可能)
- ブラックロックマウンテン (2015年リリース)
- グランドトーナメント (2015年リリース)
- リーグ・オブ・エクスプローラー (2015年リリース)
- 旧神のささやき (2016年リリース)
- ワン・ナイト・イン・カラザン (2016年リリース)
- 仁義なきガジェッツァン (2016年リリース)
(※2017年4月初旬 ~ 2018年春季)
- 基本 (永久的に利用可能)
- クラシック (永久的に利用可能)
- 旧神のささやき (2016年リリース)
- ワン・ナイト・イン・カラザン (2016年リリース)
- 仁義なきガジェッツァン (2016年リリース)
- 大魔境ウンゴロ (2017年リリース)
- 凍てつく玉座の騎士団 (2017年リリース)
- コボルトと秘宝の迷宮 (2017年リリース)
2014年には「ナクスラーマスの呪い」「ゴブリンvsノーム」の各カードセットがリリースされていますが、それらは2016年度の「スタンダード」で使用できなくなりました。
2017年4月初旬から始まった2017年度の「スタンダード」においては、「ブラックロックマウンテン」「グランドトーナメント」「リーグ・オブ・エクスプローラー」の各セットが使用できなくなりました。
その年の最初のカードセットがリリースされるタイミングで、同様な「スタンダード」カードセットの切り替えが発生します。
「スタンダード」は、現行のハースストーンにおいて世界標準であり、公式大会でも採用されている主流の対戦フォーマットです。
設けられた主な理由は以下のとおりです。
- 対戦環境の一新
カードプールが激変することになるため、定番となる戦略が都度に変わり、全プレイヤーに新鮮な対戦環境が提供される。
- ゲーム・バランスの向上
無限に増え続けるカードプールを絞ることで、対戦環境のバランス調整がより容易となる。
- 新カードの全体的なインパクトの上昇
新しくリリースされるセットのカード群の占める割合が高まることで、それらの注目度が高まる。
- 新規プレイヤーのモチベーションの向上
使用可能なカードの総数に制限が課されることによって、新規プレイヤーと経験者の資産差が緩和される。
とりわけ、最後の「新規プレイヤーのモチベーションの向上」は、大きな採用理由になったと思われます。
「スタンダード」の実施前には、開発陣が以下のように問いかけていました。
多数のコミュニティが答えた解決方法が、対戦型カードゲームの元祖「マジック:ザ・ギャザリング」でも採用されている、「スタンダード・フォーマット」の新設でした。
「スタンダード・フォーマット」が制限を課すことによって、収集可能なカードが無制限に増え続けても、新規参入者がカードの収集と習熟をする際の負担が大幅に軽減されるのです。
ハースストーンの「スタンダード」は、その年と前年度にリリースされたカードセットだけを使用可能な対象に限定し、年度が切り替わるごとに使用可能セットのローテーションを行います。
ただ、ハースストーンのリリース日から存在する「基本」「クラシック」の両セットについては、いつの時代の「スタンダード」でも使用可能であり、年度ごとのローテーションにおいても「スタンダード」から排除されない決まりとなっています。
そのことが制定された理由は以下のとおりです。
- 「基本」と「クラシック」が初心者向けのセットだから
効果が複雑でない「基本」セットと「クラシック」セットのカード群は、新規プレイヤーがゲームを習熟するために最初に取り扱われる。
それらが、いつの時代の「スタンダード」でも使用可能となることによって、追加の出費を強いられることなく、練習で使い慣れたカードで、すぐに対人戦へ臨めるようになる。
- プレイヤーの復帰を容易とするため
しばらくハースストーンを休止していたプレイヤーが戻ってきたときに、「基本」と「クラシック」がいつの時代の「スタンダード」でも使用可能であることによって、「スタンダード」でプレイできるカードが1枚もないという事態が発生しなくなる。
せっかく復帰の意欲が持たれたのに、参加するための資産が皆無であったら、意欲が大幅に削(そ)がれる恐れが生じる。
上記の理由によって、とりあえずハースストーンを始めてみるという新規プレイヤーや初心者は、まずは「基本」と「クラシック」のセットを収集および習熟することが一般的に推奨されています。
- 「基本」「クラシック」「今年度にリリースされるセット」「昨年度にリリースされたセット」に属するカードだけが使用可能となるルールです。
新しい年の最初の拡張セットがリリースされるタイミングで、「スタンダード・フォーマット」で使用できるカードセットが一斉に切り替わります。 - 「スタンダード」に属するカードしか所有していない新規プレイヤーは、そもそもランク戦では「スタンダード」でしかプレイできません。
「スタンダードかそうでないか」を選べる余地がなく、「スタンダードかそうでないか」を認識する余地もなく、何をせずとも「スタンダード」の対人戦へ送り込まれます。 - 「スタンダード・フォーマット」は、年度ごとにタイトルが設けられます。
2016年度の「スタンダード」のタイトルは「Year of the Kraken(クラーケン年)」であり、2017年度のタイトルは「Year of the Mammoth(マンモス年)」です。 - 「スタンダード」における対戦では、ランダムなカードを参照する効果(ランダムなミニオンを召喚したり、ランダムにカードを生成するなど)も、「スタンダード」に属するセットのカードに限定されて対象が選ばれます。
例えば、発見の能力が発動された際に、「ゴブリンvsノーム」セットや「ナクスラーマスの呪い」セットのカードが出現することはありません。 - 闘技場の報酬に含まれるカードおよびカードパックや、ランク戦のシーズンごとに与えられる報酬のカードも、「スタンダード」に属するセットに限定されます。
- 公式世界大会では、「スタンダード」の上位ランカーのみにポイントが与えられます。
また、同大会の対戦フォーマットは全て「スタンダード」になります。 - 「スタンダード」が切り替わっても、「スタンダード」から排除された拡張セットやアドベンチャーをテーマとしたゲーム・ボードは、全ての対人戦において登場し続けます。