歴史的大事件 #4: ストラトホルムの虐殺
「ダーンホールドからの脱走」が成されてから、「ハイジャル山の戦い」が始まる前の間に、人間種族のパラディンであるアーサスが引き起こした事件です。
人間種族が誇る軍事帝国ローデロン(Lordaeron)の王子でもあるアーサスは、かつての恋仲であったジェイナ・プラウドムーアと共に、疫病が流行したという自国領の視察を命じられました。
そこで意図的に疫病をばらまいていた狂気の魔法使いケルスザードを討ち取ると、死ぬ間際のケルスザードから、悪魔の軍団が主導するローデロンおよびアゼロスの支配の計画を聞き出しました。
この疫病のまん延が、単なる災厄ではなく敵対勢力による攻撃であることを悟ると、自尊心が高いアーサスは烈火のごとく激怒しました。
ローデロン領内の北方の大都市ストラトホルム(Stratholme)では、計画の首謀者である悪魔のマルガニスがすでに、死後に悪魔の手先のアンデッドになるという呪いの疫病を広め尽くしていました。
その事実を知らされたアーサスは、疫病に感染している民衆が無残にもアンデッド化して自国の敵に生まれ変わるならばと、病死者が続出する前にストラトホルム全体を焼き払うよう命じたのです。
感染した人々がまだ人間として生存している最中に焼き討ちするという、信じがたく惨たらしい(むごたらしい)その命令の実行を、同行していた師のウーサーとジェイナは責めるように猛反対したのですが、アーサスは聞き入れることなく、王子の権限でもって命令を強行させてストラトホルムを住民ごと火の海に包みました。
この事件をきっかけとして、心に闇を抱くようになったアーサスは、憎き悪魔のマルガニスの討伐を目指す過程で、アンデッドと死霊の総帥であるリッチキングへ堕落することになります。