ヒーロー版ドクター・ブームの最終コンセプト
ピーター・ウェイレン
- 最終的に決まった狂気の天才ドクター・ブームの「メカに急襲を付与する」という能力は、メカ種族を多用するほど強力になる。
メカを多用すれば結果として、扱うコレクション・カードがこれまでとは大幅に変わることになるので、第2次コンセプトの際に不足していた「既存と異なる戦術タイプの提供」が満たされた。
- メカ多用のような傾倒したデッキは、デッキ全体の中でも一部分しか占めないために、いくら狂気の天才ドクター・ブームが強くあっても、これが全てのタイプのデッキに組み入れられるという――オリジナル版ドクター・ブームの乱用のような――事態は起こらないだろう。
- バランスをとるために強度を弱めて低いカード・ランク帯に属させることも、強カードにデザインして全てのデッキに組み入れられることも、ゲームに楽しさを与える要素にはならない。
- メカに急襲を与える能力はダイナミックで楽しい要素であり、「Big Red Button」はもうとんでもなく楽しい要素。
「巨大なボタンがそこにあり、それが何をしでかすか分からない」というストーリーに私たちが到達したとき、これまでの古いコンセプトは全て吹き飛んでいった。
「狂気の天才ドクター・ブーム」のイラストについて
ウォリアーのヒーローカードであることについて
ピーター・ウェイレン
- 狂気の天才ドクター・ブームの立ち位置については、たくさん重ねられた議論の中で様々な意見が交わされた。
「ブーム・ロボをペットのように扱い、それらを大変可愛がることから、ハンター・クラスがふさわしい」
「彼がとんでもない悪であり、『ゴブリンvsノーム』における宿敵であったことは、ウォーロックを連想させる」
「それこそ『ゴブリンvsノーム』時代に『メカメカ』であったメイジとするべきでは」――等々。
- まず、中立のヒーローカードにしないことが決定された。
まだデスナイト・ヒーローが全クラスに存在する、ヒーローカードの総数が多い今の「スタンダード」において、ヒーローが頻繁に置き換えられるような環境を私たちは望んでいない。 - そして、ウォリアー・クラスとすることが、最も理屈が合っているという結論に至った。
見た目が大きく、殴打(おうだ)で敵を粉砕し、メカを投げ飛ばすことも可能であり、爆発物等の火器も取り扱う――ファンタジー世界の戦士と共通する特徴が多いと感じられた。