以前は望ましくない存在と指摘していたコンボ・デッキについて
ディーン・アヤラ
- コンボ・デッキ自体は楽しい要素であり、私たちはコンボ・デッキを気に入っている。
特に、カードの新しい活用方法をプレイヤーに考えさせたり発見させたりする特徴を好んでいる。 - コンボ・デッキが抱える問題点は、実行者が相手の行為に一切の関心を持たないまま、無傷の相手から突然に勝利を奪うようなコンボも存在することだ。
そのようなコンボは、対戦相手に多大なフラストレーションを与えてしまう要因になる。 - 素晴らしい戦術の一つでもあるコンボは、上記のような突然死をもたらしたり、対戦相手の行動を無視するものばかりである必要はない。
一例を挙げると、新カードのマイラの不安定元素は様々な楽しいコンボをプレイヤーに提供する一方で、必ずしも対戦相手に極度の不快感を与えるとは限らないだろう。 - 多大なストレスをまき散らしたシャダウォック・コンボのような存在を私たちは生み出してしまったが、これは別の視点から見ればハースストーンの中でも最高にユニークなデッキだった。
コンボは、ときにはフラストレーションを与えることもあるが、ポジティブな側面もたくさん抱えているものと判断している。
「ワンダフル・ウィズバン」とデッキ・レシピについて
ダニエル・エモンズ
- 「妖の森ウィッチウッド」において最もデザインが難しかったカードがシャダウォックであり、今作において最も労力を要したカードがワンダフル・ウィズバンだった。
私たちには「このカードを所有しているだけで様々なデッキを扱える」というコンセプトを実現したい願望があって、それを叶えるためには、主にプログラミング部門で山積された課題をクリアせねばならなかった。 - デッキ・レシピは常に、次の新しい拡張セットがリリースされるまでは更新されない予定である。
- ワンダフル・ウィズバンの予測不能性は、相手はおろか自分さえも何のデッキを扱うことになるか明らかにしない。
よって、相手が採用する、特定のデッキに対するカウンター戦術などにはほとんど引っかからない。
もちろん、運悪く相手のデッキがカウンターとなるケースが発生することもあるだろうが、逆に自分のデッキが相手のカウンターになる可能性もある。
そうした現象が、ときには大変エキサイティングなプレイ体験になるはずだ。 - ワンダフル・ウィズバンは、(競技志向のプレイヤーとは)異なるタイプのプレイヤーたちのためにデザインされたカードである。
ゲームのプレイにそれほどお金をかけたくないカジュアルな層のプレイヤーへ、更新され続ける数々の新しいデッキ・レシピを体験させる目的で発行された。 - カジュアル・プレイヤー向けに特化したカードであるからこそ、競技志向のプレイヤーに対して最善を尽くすe-Sportsチームは、ウィズバンを公式大会の禁止カードとする決断を下した。
- ワンダフル・ウィズバンが「スタンダード」からローテーション・アウトする際の処置については、私は知らない。
これを「クラシック」に移して永続的に「スタンダード」で使用できるようにするのかという質問にも、現時点では答えられない。
何しろ、まだ発行されたばかりであるから。 - 今までにないクレイジーなカードであるために、非常に多くのフィードバックがコミュニティから届くと予測している。
その中から「このカードは好まれているか」「永続的に残しておきたいと思われているか」などの判断材料を収集して、様々なオプションの中からプレイヤーにとってのベストな回答を選択し、それを最終的なウィズバンの将来の処置としたい。