「博士のメカメカ大作戦」セットのカード・バランスや新しい対戦環境について
ディーン・アヤラ
- 各拡張セットのパワー・バランスは全て同等になることが理想であり、今作においても例外ではない。
拡張セットのリリースの目的は、以前に比べて強力なカードを作成することではなく、これまで見たこともないようなタイプのデッキをプレイヤーに創出させることだ。 - そうすることによって、プレイヤーは拡張セットのリリース初日に5~10回ほどもプレイすれば、これは全く新しい対戦環境であると実感できることになるだろう。
それを実現させるための最善策の一つは、新しいカードを古いデッキに追加させるというイメージではなく、新しいデッキを作るというイメージでデザインすることである。 - 拡張セットの中で、デザインが最も難しいのは各年度の最初にリリースされるセットだ。
使用可能なカードが一新され、直前の対戦環境のデッキやメタに関する情報がない状態で組み上げねばならない。
ディーン・アヤラ
- メカを扱うデッキ、特にメカ・ウォリアーやメカ・パラディンの台頭が期待できる。
ドルイドのデッキは刷新(さっしん)されるだろう。 - ゼレクのクローンギャラリーやクエストを併用する断末魔プリーストも興味深いデッキ。
断末魔によって7/7のドラゴンを呼び寄せるメカ・チビドラゴンは、断末魔プリーストと非常に相性がいい。
ディーン・アヤラ
- ウォーロックのレジェンド呪文の魂箱は、当初は「手札のミニオン全てのマナコスト、攻撃力、体力を入れ替える」というような能力だった。
それはとても奇怪な現象を巻き起こし、召喚のポータルが0/4/4になり、グリンダ・クロウスキンが低コストの攻撃力7のミニオンに変貌していた。 - 最近に開発陣へ加入した元プロ選手が、そのバージョンの魂箱を早速活用し、毎試合のように召喚のポータル、グリンダ・クロウスキン、そして「木霊」化した時計仕掛けの自動人形を一斉に出して、ヒーローパワーで48ものダメージを叩き出し続けた。
それを見て、到底このままウォーロックのカードとして発行できないと判断し、同じ能力を他のクラスへ移すことも検討したが、それを実行するほどの時間はすでに残されていなかった。 - 当初メカ種族には「メカをコントロールしている場合に○○をする」という内容の種族ボーナスが用意されていた。
これは「メカの群れ」を誘発する性質であり、「メカの巨大化」のテーマとは真逆に位置するボーナスだった。
最終的に種族ボーナスとして採用された「超電磁」能力は、「メカの巨大化」と「メカの群れ」の両方を発生させることができる、最適な回答となった。
ダニエル・エモンズ
- テスト中に最も強力だったクラスの一つはメイジ。
当時は気象学者のコストが5だったからだ。
これを1ターンの間に2体プレイすることも可能だったので、合計15~16ものミサイルが敵へ飛んでいくシーンが何度もあった。 - 私は「ミル系」のデッキの愛好家なので、個人的にはホッピング・ホッパーを用いるデッキの調整に携わりたかった。
現時点ではホッピング・ホッパーのローグがどれほど活躍するかわからないけれども、とにかく私が最初に試すことになるデッキだと断言しておく。 - 完成したこの拡張セットが、最適なゲームプレイの環境をもたらすものと、私たちは信じてリリースする。
ゲーム・バランスを崩壊させるような要素が、そこには存在していないことを望むばかりだ。
その答えはすぐに明らかになるだろう――