「スタンダード」のバランスは良好との報告
意図的に強くした「含み笑う発明家」は多用されるも調整の予定はなし
「ワイルド」の今後の仕組みについて意見が求められる
「ワイルド」プレイヤーは現状の調整を望んでいる
「メカメカ大作戦」がリリースされて「メカメカ大作戦」環境が開幕すると、「スタンダード」におけるメタのバランスとデッキの多様性はプロ選手たちも認めるほどの良好な状態に落ち着きました。
「スタンダード」のランク戦の全レベル帯における対戦環境が、開発陣も満足するレベルであることが、今回の報告の冒頭でアピールされました。
バランスの均衡化に自信を見せていたディーン・アヤラ氏を始めとした、ハースストーンのゲーム・デザイナー陣に敬意と称賛の意を表します。
このままの状態が続くと、「メカメカ大作戦」環境はカードの弱体化調整が発生しない快挙を迎えることになります。
「バランス調整が入らないからマンネリ化する」という贅沢な悩みが、現環境の欠点として挙げられています。
「クエスト・ローグなどの対話性がない一方的なデッキの存在」「デッキの相性が極端で対戦開始時から絶望的なマッチアップが多い」などは、注目に値する意見です。
「メカメカ大作戦」リリース直後から多用された含み笑う発明家は、意図的に強力なカードとなるようデザインされたことが明かされています。
対戦環境には常に確固たる挑発ミニオンの存在が必要なようであり、やはり多用されたヘドロゲッパーやタール・クリーパーの立ち位置を引き継がせたい意向がある模様です。
データ収集サイト「HSReplay.net」の全ランク帯の解析によると、現在も含み笑う発明家はデッキ採用率およびプレイ回数で断トツのトップを誇っていますが、これを注視対象と指定しながらも調整を行う予定は現在ないと明言されました。
含み笑う発明家の出現にストレスを感じている一部のプレイヤーは、過去に弱体化された拡がりゆく虫害を引き合いに出して、コストを5から6に引き上げる要望を訴えています。
「ワイルド・フォーマット」の対戦環境についても言及されました。
その運用に関して開発陣の間で議論され続けていることや、何らかの制限を課すべきかどうかを悩んでいる旨が明かされ、ハースストーンにおける「ワイルド」の役割に関するコミュニティの意見が求められました。
それに対して多くの「ワイルド」プレイヤーは、そのような将来的な展望よりもまず、現在の「ワイルド」における対戦環境のバランス調整を強く求める反応を見せています。
クラス・バランスが良好な「スタンダード」とは異なり、「メカメカ大作戦」環境における「ワイルド」は、最高サイコメロンからアヴィアナと忘却王クンを引き出してトグワグルや天体配列者を用いるコンボにつなげる、コンボ・ドルイドを中心に回っています。
全体的な強さや使用率の高さだけにとどまらず、コンボ・デッキという性質ゆえの精神的なダメージの高さによって、コンボ・ドルイドがいまの「ワイルド」環境下でストレスを大いに撒き散らしていると訴えられているのです。
そうした訴えや意見を、この1ヶ月間に何度も起こしてきたにも関わらず、今回の「開発だより」の報告ではそれらが無視されているかのように映り、自分たちの意見が本当に聞き入られているのかどうかを疑問視する「ワイルド」コミュニティの不満が噴出しているようです。
ナーガの海の魔女の弱体化の実施までに、およそ9ヶ月もその調整を訴え続けねばならなかった過去を持つ「ワイルド」のコミュニティは、自分たちが意見することの重要性や影響力を、今回に意見を求めている公式サイドに対して改めて問うています。