ピーター・ウェイレン
- デザインが最も変更されたカードの一つ。
試作段階において長期に渡ってプレイされた能力は「手札のミニオン全てのコストと攻撃力を入れ替える」であり、これはクールな能力であったが、グリンダ・クロウスキンとの併用時に問題を引き起こしていた。
“自分の手札のミニオン全てのコストと攻撃力を入れ替える。”
ディーン・アヤラ
- 確か魂箱は、「博士のメカメカ大作戦」セットがリリースされる直前の時期に、最後から2番目に変更されたカードだったと思う。
その時期にデザイン・チームへ加入した元プロ選手のChakkiが、変更前の魂箱を活用するデッキを組み上げて、毎試合のように召喚のポータル、グリンダ・クロウスキン、そして「木霊」化した時計仕掛けの自動人形を一斉に出して、ヒーローパワーで50近くものダメージを叩き出し続けた。 - それを目撃した私たちは、「おいおい、このカードをこのままリリースしてはダメだ!」と言わんばかりに騒然となった。
弱体化などの修正によって、どうにかなるようなタイプのデッキではなかったため、私たちは魂箱を根本的にデザインし直す必要に迫られた。
ディーン・アヤラ
- 変更後の魂箱に託しておきたかった仕様は、当時に大流行していたお決まりの屍山血河のグルダンのコントロール・デッキに対する回答だった。
エキサイティングでありながらも、屍山血河のグルダンのデッキに組み入れられることがない性質を持つようなカードのデザインは難しかった。 - でも結局、今の魂箱にそのような性質を持たせることに成功しているよね?
何せ、魂箱でコスト10の屍山血河のグルダンを引いてしまったら、戦術の中核となるこのカードを破棄するしかなくなるのだから―― - 魂箱は、ズー・デッキのプレイヤーにとっては大変エキサイティングな能力ではあるが、実際にはデッキを過度に向上させる能力であるとは思っていない。
もちろん、流行していたコントロール・デッキにも大きく寄与することもない。
そうでありながらも、大変興味深い要素を持っていて、楽しく感じられるようなカードに仕立て上げられている。
ディーン・アヤラ
- 実際にデザインが変更された時期は、カードセットのデザインが完了した後だった。
それほど遅い時期には聞こえないのかも知れないが、リリースの1ヶ月ほど前という直前のことだった。 - いくらかのバランス調整に入るステージであり、通常であれば大きな変更を施したくはないタイミングだった。
遅い時期に変更に迫られたことは理想的ではないが、リリース前に問題を発見できたことは理想的であった。
(※IGN) ――Chakkiさんの雇用は正解でしたね。
ピーター・ウェイレン: ええ。
ディーン・アヤラ: うん、その通り。彼はよくやったよ。