ディーン・アヤラ
- 発表した当初はポジティブな感想が多発した。
そして、多くの人がユーモラスなカードとして捉えていたが、実際にプロ・レベルの対戦においても起用されたという事実は大変素晴らしいことだ。
過去にもデスナイト・パラディンの四騎士による勝利を目指すデッキが模索されたように、勝利条件の多様化はプレイヤーに対するアピールにもつながる。 - 個人的には、メックトゥーンのテキスト・ボックスも相当にインパクトを与えたのだと思っている。
人々は皆、1行目、2行目と読み進んで、最後まで読み切った末に、「待て待て待て、一体何だ?――これは大変クレイジーだ!」という反応を見せたはずだ。 - デザインの最終段階においても、私たちの心を踊らせたカードの一つだった。
元プロ選手のChakkiも、最初にメックトゥーンを見たときには、2日連続でメックトゥーン・デッキを考案し続けながら、このカードの実態を解き明かそうとしていた。
ピーター・ウェイレン
- 元々は、終末の科学者というレジェンド・ミニオンが発動する能力となる予定だった。
その科学者のトップダウン(フレーバー面などからカードをデザインする設計法)のコンセプトは「全てが破壊されている限りは私が勝者となるので、この世の全てを破壊したい」という、とてつもなく大きい野望だった。 - 全世界の破壊という別の勝利条件をもたらす程のカードであるから、もちろんこれは10マナに変更される必要があった。
そして、そのときには1/1で雄叫び能力によって効果を発動するミニオンになった。 - やがて開発が一歩進むと、このカードは「あなたのそばには何もない――この科学者でさえもいない世界」という、何もかもが滅ぼされることで勝利するというコンセプトに変更された。
したがって、これは再び断末魔の能力に戻った。 - 1/1の断末魔ミニオンは、破壊および能力の発動が容易であるため、ステータス値の変更が提案された。
その頃には、ファンタジー感が満載である「ロボット版の旧神メックトゥーン」というキャラクターが編み出されていたので、それにふさわしい巨人級のステータス値である10/10となった。
“断末魔: 自分のデッキ、手札、陣地にカードがない場合、試合に勝利する。”
ディーン・アヤラ
- 結局メックトゥーンは、それ1枚で、様々なクラスの様々なデッキにおいて新しいアーキタイプを確立させた。
強度も十分ながらもバランス・ブレイカーであるとは感じられず、メタ環境においても最強デッキとなるまでには至らないという、理想的なカードとなった。 - 観戦者に対するアピール力も多大であり、これは成功したカード・デザインの一例と言える。