対戦相手のカードを破棄させるような不快に感じるカードのデザインについて
リヴ・ブリーデン
- それらは、かなり限定的なタイプのプレイヤーに対してアピールするカード。
今作でも、使用可能となるまで8ターンの経過が必要な虚無の契約は、攻撃的に戦いたいズー・デッキには到底採用されることはなく、全てのデッキに組み入れられるとは想定していない。
ピーター・ウォーレン
- ノームフェラトゥのような嫌がらせ系のカードがたまに存在するのも、ある意味では健全なこと。
ただ、やはりネガティブな感情を引き起こすために、そのデザインは慎重に行わなければならない。
そして、そのようなタイプのカードは、邪悪な性質のウォーロック・クラスがぴったりの収まりどころであるように感じられる。
本日までに「天下一ヴドゥ祭」のコンセプトのデザインに要した期間について
リヴ・ブリーデン
- 私たち初期デザイン・チームが、最終デザイン・チームに託すまでに至った期間は16週間。
初期デザインにおいては、まずトロル・チャンピオンとロアの選定、およびクラスの割り当てに1ヶ月ほどを要した。
それから、それぞれのセリフやサウンド、メカニクス、アート、ボイスなどをデザインして、最終デザイン・チームに手渡した。
ピーター・ウォーレン
- 最終デザイン・チームがそれを受け取ると、そのテーマの各要素が洗練され、「血祭」という新しいメカニズムが追加されて、最終的に135種類のカードとして出荷を迎えることになった。
精霊ミニオンには「攻撃力0」と「隠れ身」を与えて精霊である様子を表現させて、デッキの下支えという役割を持たせることで、その特徴を際立たせた。 - そしてカードのアートを手がけるアーティストにフィードバックを与え、デザインが終盤を迎えるとボイスのレコーディングに入る。
カエルの雨がカエルを降らすときや、大砲連射が大砲を打ち鳴らすときなどの素晴らしいサウンド効果の数々も、このレコーディングのときに完成された。 - 私が今回お気に入りであるトラのロア・シャヴァーラのエフェクトを始めとした、アニメーションの作成が終わると、最後にエンジニアたちがプログラムの不具合を点検して修正していく。
作品が最終デザイン・チームからPRチームに移ると、今度は彼らが「BlizzCon」における発表の演出や、カードの発表の順番などを考案する。 - プレイヤーに素晴らしいプレイ体験をしてもらうために、基本的に丸1年のサイクルでカードセットの制作が取り組まれる。
異なるチームがそれぞれ約16週間ほど従事して、各カードセットは仕上がる。
攻撃力が0であるミニオンは果たして魅力ある新要素なのか
リヴ・ブリーデン
- 本日のパネルでも述べたとおりに、精霊ミニオンについては何度も試行錯誤を繰り返した。
精霊の存在は、(召喚時に1ターンだけ隠れ身を持つから)あなたにコンボを発動させることを少なくとも1ターンだけは保証する。
コンボパーツを集めた後で、それらを1ターンの間に一斉にプレイして発動するのではなく、複数のターンに分けても発動できるという体験は、今までにはない魅力となるだろう。
ピーター・ウォーレン
- ブラン・ブロンズビアードが登場後に必ず瞬殺される狂気を思い出していただきたい――(一同爆笑)
このような、カードの組み合わせを重視させる要素は、コレクション・カードをまた違う視点から捉える機会をプレイヤーに与え、戦略の考案を促す存在になる。
精霊ミニオンは、クエスト呪文や呪文石の発展形のようなものだ。 - また、精霊ミニオンは「次のターンに何かしらの大事件が起こる」と対戦相手にシグナルを送るような存在でもある。
それを受けて対戦相手が防御策やカウンターを講じるなどの、駆け引きが起こるという対戦上での新たな楽しさが発生する。
リヴ・ブリーデン
- 駆け引きという意味では、精霊ミニオンを「ブラフ」に使うことができるかも知れない。
相手の行動を抑制したり、地獄の炎などの全体攻撃を無理やり引っ張り出させたり。 - 精霊ミニオンには、有効的なカードの組み合わせを明確にさせることで、デッキの構築に悪戦苦闘しているプレイヤーの手助けにもなるという意義がある。
リリース日には、ランダムなロア1体と、それに関連する精霊ミニオン2体が無料で配布されるので、どのプレイヤーも精霊ミニオンを活用するデッキを探り始めることができだろう。
ピーター・ウォーレン
- 「天下一ヴドゥ祭」のプレイの第一ステップに関して補足すると、デッキ・レシピもリリース日に更新される。
ワンダフル・ウィズバンのプレイを日頃から好んでいるプレイヤーも、「天下一ヴドゥ祭」のカードが用いられた新しいデッキ・レシピでも対戦することができるようになる。