プリースト
シャーマン
- トロル・シャーマンを「ヴードゥーの呪術」というテーマに特化したクラスとするために、呪文の使用に焦点を置くデザインが進められた。
その中で、シャーマンの精霊の能力(呪文を使う度にコストが1高い呪文を引く)はすぐに定められた。 - 当初のシャーマンのロアはカエルのクラッグヮではなくパンツァーのベセック(Bethekk, the Panther)だった。
その能力は「雄叫び: この対戦で自分が呪文を10回使用していた場合、全ての敵に10ダメージを与える」。
ただ、あまりにも爆発力が高いと感じられたので、全体的にミッドレンジ向けのカードとなるように調整され始めた。 - ロアの変更の過程で、ロア自体がパンツァーからカエルに置き換えられた。
カエルの方がパンツァーよりもコミカルであるし、ネコ科のロアとしてはオオヤマネコのハラッジやトラのシャヴァーラがすでに存在していたことが主な理由。 - カエルの精霊とクラッグヮは、当時に流行していた「シャダウォック・シャーマン」と「偶数シャーマン」の両デッキにフィットしないようデザインすることが心がけられた。
カエルの精霊は、「シャダウォック・シャーマン」からはあまり必要とされない一方で、「偶数シャーマン」には与えることがとてもできなかった(→ だからコストが奇数にされた?)。
両デッキとも呪文をそれほど多用しないので、クラッグヮにはその現行の能力が適用された。
ウォーロック
- 「天下一ウドゥ祭」の最終デザインが佳境に入ったある日の終業間際に、虚無の契約の能力のデザインについて話し合われた。
そこで長時間に意見が交わされる最中に、ピーター・ウォーレン氏が「双方のデッキを半分まで破壊する――はどうだろう?」と一声かけると、全員が「それだ!」という表情を示しながら賛成して即決された。
そして、そのまま全員が一斉に笑顔で帰宅したという開発エピソードがある。 - コウモリのロア・ハイリークの試作バージョンの能力は「自分のヒーローは一度に1ダメージしか受けない」「自分のターンに自分のヒーローに与えるダメージは、代わりにマナクリスタルを補充する」など。
コウモリの精霊の試作バージョンの能力は「自分の呪文はマナの代わりに体力を消費する」。 - 不採用となったウォーロック・カードの「Grimoire of Service」は、「味方のミニオン1体を選択。そのコピー1体を自分の手札、デッキ、陣地にそれぞれ追加する」という能力。
ヴォイドロードの増殖を招くと考えられたことが、その不採用の理由。
ウォリアー
- カエルのロア・クラッグヮは、開発段階のとある時期においてはウォリアー・クラスに属していた。
その能力は「雄叫び: 自分のデッキからコストが最も高いミニオンを3体引く」であり、精霊の能力は「自分がミニオンを引く度に、そのコピーを召喚する」だった。
中立
- モジョー使いジヒィの能力は、かつてはキャスリーナ・ウィンターウィスプが備える能力の一つアイデアとしてデザインされた。
結局は現行のキャスリーナの能力が採用された訳だが、ジヒィ版の能力も依然として開発陣に気に入られていて、レジェンド・カードの一つのアイデアとして残され続けていた。 - Warcraftの世界における大物であるハッカーは、そのファンタジー要素を的確に具現化させるために、ズルジンと同様に試行錯誤が繰り返された。
「ケガレた血」も、デッキに混ざる枚数やダメージ量が何度も調整され、敵側のデッキだけに混ざるパターンも試行された。 - 試作段階におけるハッカーの能力は、「ケガレた血」を生成するバージョン以外にも、「他のミニオン全てをターン終了後に破壊する」「破壊したミニオンを味方に引き入れる」なども考案されていた。
「対戦相手のヒーローパワーを破壊する」という、ゲンとバクの対策にもなる能力もアイデアの一つであったが、あまりに容赦がない効果であり、かつ原作の「ケガレた血の感染」との関連性が極めて薄かった。
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