海賊パッチーズは、Warcraftの世界には登場しない、ハースストーンのオリジナル・キャラクターです。
もともとは浮遊する番人と同じ浮遊型の悪魔だったという、極めて珍しい経歴を持つ海賊です。
目がたくさんあるために、眼帯を2つ以上つけられることに対して、他の海賊から羨ましく(うらやましく)思われています。
主な活動内容は明らかになっていません。
このミニオンカードが発行されるまでには、約2年にわたる試行錯誤があったことが、開発陣のベン・ブロード氏の供述によって明かされています。
もともとはアドベンチャー「ブラックロックマウンテン」のミニオンカードである「Dragon Whelp」として発行される予定であり、種族も海賊ではなく同セットを象徴するドラゴンに設定されていました。
突撃を持たない代わりにレジェンドではなく、デッキに2枚組み入れることができました。
すなわち、ドラゴンを召喚すると、最大2体のWhelpがデッキから自陣に加わる仕様だったのです。
しかしながら、コスト2のフェアリードラゴンがドラゴン種族としてすでに存在しており、第2ターンで2/2、1/1、1/1の3体が召喚される事態に懸念があったようです。
また、ドラゴンは全体的に高コストである種族にしたいという理由もあったことから、「ブラックロックマウンテン」における「Dragon Whelp」の採用は見送られました。
次のカードセット「グランドトーナメント」では、種族の特性との相性がよさそうであるマーロックや海賊として、このミニオンカードの開発が進められました。
1/1、突撃、レジェンドという仕様は、このときに確立されました。
しかしながら、大いなるマーク・アイ隻眼のチートとの強力な作用が最後までネックとなって、「グランドトーナメント」でも直前になって採用が見送られました。
相互作用がネックであったのは、大いなるマーク・アイ(Old Murk-Eye)ではなく隻眼のチート(One-eyed Cheat)でした。
ご指摘をお寄せいただいた「2chハースストーンスレ」の方々に、大変感謝しています。
ありがとうございました。
このユニークな特徴を持つミニオンカードの発行をどうしてもあきらめきれない開発陣は、「旧神のささやき」においてもデザインを試行したそうです。
その名残りであるミニオンが、ウォリアー専用カードのン=ゾスの一等航海士なのだそうです。
しかしながら、ベン・ブロード氏も忘れたという理由によって、結局はまたも採用が見送られることになりました。
「四度目の正直」によって、海賊パッチーズは他の賊党とともに、晴れて「仁義なきガジェッツァン」において採用されたのです。