以前、開発陣のBen Brode氏は「カードの強化はリスクが高いため、カードの変更は弱体化が主となる」と発言しました。
その考え方は理解できるところであり、納得しています。
また、同氏は「むやみにカードを環境から落としたり修正することなく、新カードの追加によって対戦環境を変化させることを、バランス調整の原則としている」とも発言しました。
こちらの理念については、大いに賛同しています。
ならば、メタ環境が調整される必要がある場合には、カードの弱体化だけではなく、新カードの追加によって調整されてもいいのではないでしょうか。
いわゆる「小型エキスパンション」の様式とまでは言いませんが、数枚~十数枚程度のカードを最新のセットに追加するという調整方法には一理あると思います。
ハースストーンが「スタンダード・フォーマット」を採用することを決定した頃より、コミュニティから散発されていた意見です。
カードの弱体化は大きな反響を呼び起こしますが、誰もが納得できる内容でなければ、今回のようにプレイヤーたちに負の感情を抱かせるリスクを生じさせます。
一方で新カードの追加は、こちらも大きな反響を呼びますが、大抵は期待感と高揚感を生じさせます。
カードの追加はカードセットのリリース時だけという規則を、バランス調整の新たな手法のために、思い切って破ってみてもいいのではないかと思います。
「自分のマナクリスタルの数より高いコストのミニオンを全て相手の手札に戻す」
「この対戦における翡翠のゴーレムは3/3」
「敵に海賊がいる場合、ガズロウ(※海賊と敵対関係)が敵の武器を全て破壊する(居場所は問わない)」
「自分のヒーローパワーを『常動型: 自分のヒーローは呪文とヒーローパワーの対象にならない』に変更する」
ここまで極端で露骨な能力にする必要は全くないのですが、その時々の環境において、プレイヤーにストレスを与えているような戦略に対するカウンター・カードは、大胆に発行してほしいところです。