【02/11 ~ 09/17】
シーズン選手権(冬季・春季・夏季)の開催
年間王者を決める公式世界大会「ハースストーン世界選手権 = Hearthstone World Championship」の最終予選となるシーズン選手権が、冬季、春季、夏季の3シーズンにおいて開催されました。
来年の1月18日に行われる決勝大会へ進出する、16名の内の12名を定める大会です。
冬季選手権ではShtanUdachi選手(ロシア)が優勝し、以下Fr0zen(アメリカ)、SamuelTsao(台湾)、DocPwn(カナダ)の各選手が決勝大会進出を果たしました。
大会を通してミスを犯さず、堅実かつ完璧に近いパフォーマンスを見せたShtanUdachi選手に対しては、感嘆の声が続出しました。
春季選手権ではHoej(デンマーク)選手が優勝し、以下Kolento(ウクライナ)、Ant(アメリカ)、Neirea(ウクライナ)の各選手が決勝大会進出を果たしました。
韓国の英雄Kranich選手や、東欧の猛者Rdu選手も出場していて、緊張感漂うハイレベル同士の争いが展開される中で、Ant選手という癒し系の異色プレイヤーが人気を博することになりました。
夏季選手権ではSurrender(韓国)選手が優勝し、以下Orange(スウェーデン)、JasonZhou(中国)、Purple(カナダ)の各選手が決勝大会進出を果たしました。
ほぼ全員がハイランダー・プリーストとドルイド・デッキを用意し、決勝戦の最終試合もプリースト対プリーストで締めくくられたという、「凍てつく玉座の騎士団」環境を象徴するような大会でした。
「BlizzCon」における決勝大会の開催が取り止められ、2017年度内に年間王者が決定されなかったにも関わらず、話題性の縮小は最小限に抑えられていました。
その大きな理由の一つが、各シーズン選手権の開催場所が豪華な観光施設となったことです。
冬季選手権ではバハマのビーチ沿いのリゾート・ホテルが、春季選手権では高層ビルが建ち並ぶ上海の超大規模展示場が、夏季選手権ではロサンゼルスでブリザード社が新設したe-Sports競技場「Blizzard Arena」が、それぞれの会場となることが話題を呼びました。
実際に現地の会場で観戦しない多くのコミュニティからも、「賞金の増額以外でも、このような手法で大会の価値を高められるのか」などの感想が挙がりました。
また、活躍が予想されるプレイヤー1人を選ぶだけでカードパックがもらえる「チャンピオンは誰だ」企画が、全3シーズンの選手権において実施され続けたことも、小さくない反響を及ぼしていました。
2017年「マンモス年」の年間王者を決める選手権決勝大会は、2018年1月18日より、オランダのアムステルダムで開催されます。
上記の12名に加えて、最終選抜(Last Call)によって選出されたMuzzy(アメリカ)、Sintolol(ドイツ)、Tom60229(台湾)、OmegaZero(中国)の4選手が出場します。
【02/22 ~ 10/16】
闘技場の仕様変更と闘技場問題
「闘技場をより楽しめる環境にする」との目的により、2月に闘技場の仕様が大幅に変更されました。
全てのカードがドラフト時および試合中に出現していた闘技場に、「スタンダード・フォーマット」の対戦ルールが導入され、「ワイルド」専用となったカードが一斉に排除されました。
ハースストーンのリリース以来、初めてとなる闘技場の大改革に対して、賛否両論が沸き起こりました。
その他にも、高レアリティや呪文カードの出現率が増えるなどの内部調整が施されたり、コレクションとして収集しているゴールデン版のカードが闘技場でも反映されるようになりました。
8月に「凍てつく玉座の騎士団」がリリースされた際には、前触れもなく突如として追加された新しいドラフト・ルールに、闘技場のファンは一斉に難色を示しました。
カードのドラフトにおいて1番目と2番目に出現するカード群が、「他のカードとのシナジー効果を持つカード」になるよう変更されたのです。
闘技場の分野で長く携わるADWCTA氏が、この変更は「クソゲー化」であるとして、怒りを存分にぶちまけた衝撃的な投稿は大きな話題を呼びました。
闘技場のゲーム・デザインも担当する開発陣のDean Ayala氏に加えて、統括ディレクターのBen Brode氏も対応に追われるまでの事態に発展し、ついには10月に入ってから「シナジー・カードの強制」が闘技場から取り除かれるに至ったのです。
今年から闘技場の上位プレイヤーのランキングが公表されるようになり、より一層の注目が集まった闘技場の対戦環境では、日本のプレイヤー陣も目覚ましい活躍を続けています。
やや希薄であると伺えるコミュニティとの意思疎通をもっと図り、独りよがりに映る変革は控え、そしてトップ・ランカーをもっと奨励できないものかと案じています。
2017年 総合ニュース・ハイライト
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