近い将来に適用されるパッチ「10.2」の内容に、カードの修正が含まれることが公式に発表されました。
修正対象となるカードは4種類であり、全て弱体化の内容となっています。
いずれも現在に高い使用率を誇るカードであるため、対戦環境へ大きなインパクトを与える、重要なゲームの変更となりそうです。
ボーンメア
※コストが7→8に増加 「ボーンメア」は構築戦でも闘技場でも非常に強力なカードとして活躍しています。盤面に大きな、そして即効性のある影響を与えることができ、しかも中立カードであるため、様々なデッキに入り込んでいます。マナコストを1 増やすことで、対戦相手に強力な終盤向けカードを使うための時間的余裕を与え、ボーンメアが盤面に与える効果に対抗できるようにします。
リリース前から「強力なカード」と予想され、実際に様々なシーンや様々なデッキにおいて扱われ、十分過ぎるフィニッシャーとして君臨し続けたカードです。
中立かつコモン・レアリティという、高い効力に比しては特別感が希薄であることも特徴的でした。
回廊漁り蟲
※攻撃力が5→2に減少 「回廊漁り蟲」のマナコスト減少効果の性質上、このカードが序盤に手札にあるかどうかで優劣が大きく左右されます。非常に強力な中立カードなので、「回廊漁り蟲」は多くのクラスに使用されています。攻撃力を下げることで、このカードの総合的な優劣の振れ幅とパワーレベルを抑えながらも、このカードを早めに引けた場合には、ゲームが理想的に展開した場合に低コストのミニオンを確保できるという優位をプレイヤーに与えられるという点は維持します。
「コボルト」の対戦環境が開始されてから、あっという間に流行した、高いテンポ・アドバンテージをもたらすことができるミニオンです。
攻撃力の3減少は、歴代のカード修正の中でも最大級の弱体化であり、今後はコスト3でようやくステータス値相当のミニオンになります。
海賊パッチーズ
※「突撃」が削除 ハースストーンの新年度が近づいている今、私たちは「パッチーズ」がスタンダードから去った後も現在の地位を保ち続けることへの懸念を解消したいと考えました。「パッチーズ」は、彼を利用するためだけにほとんどすべてのクラスが海賊を何人か採用するほど強く、また彼の序盤での強さは、コントロールデッキにパッチーズ対策を強いるものでした。今回の変更は、ワイルドのプレイヤー達に自由にデッキを構築できる余地を与えるはずです。「突撃」を削除することで、彼のパワーレベルを下げてデッキに採用される頻度を減らしつつ、序盤戦での爆発的推進力を奪うことで、対戦相手に「パッチーズ」に対応できる時間的余裕を与えるのが狙いです。
「ガジェッツァン」のリリースから隆盛を極めた海賊デッキを象徴する存在のパッチーズが、「スタンダード」の環境から退場する直前の現在に修正されます。
その必要性は以前から認められていたことであり、弱体化の内容はさておき、弱体化の実施の時期があまりにも遅かったのではないかと感じさせます。
縛鎖のラザ
※ヒーローパワーのコスト変更を0→1に 「海賊パッチーズ」に対してと同様、ラザがずっと現在の地位を保ち続けることには懸念があります。「ラザ」は現在「影刈アンドゥイン」とともに使われる重要なコンボパーツになっており、彼を5ターン目以前に引けるかどうかが対戦を大きく左右します。彼の「雄叫び」能力を調整することで、スタンダードで「影刈アンドゥイン」と組み合わせて使用する際の総合的な強さを引き下げるとともに、ハースストーンの新年に備え、ワイルドにおいても彼のパワーレベルを妥当な範囲に留めるでしょう。
現環境においては「スタンダード」でも「ワイルド」でも頂点の座を占めている、通称「ラザカス」プリーストのデッキの根幹を成すカードの一つです。
こちらも「スタンダード」退場が間近に迫っているカードであり、「ワイルド」における対戦環境も考慮した修正と言えそうです。
これらのカードは、修正後に還元した際の魔素(Dust)の獲得量が作成時と同等まで増えます。
ただし、それは実際にカードが修正された後からであって、パッチが適用される前に還元しても魔素の獲得量は増えないことに注意してください。