5月下旬のリリースが予告されているパッチ「11.2」の内容に、カードの修正が含まれることが公式に発表されました。
修正対象となるカードは6種類であり、全て弱体化の内容となっています。
いずれも現在に高い使用率を誇るカードであるため、対戦環境へ大きなインパクトを与える、重要なゲームの変更となりそうです。
「コスト5化したカードが再びコストの変動効果を受ける」という、ナーガの唐突な仕様変更が実施されたのは、もう9か月以上も前のことでした。
その変更以降に、巨人系のミニオンのコストを0にして並べる、いわゆる「ナーガ巨人デッキ」が、「ワイルド・フォーマット」の対戦環境において流行することになりました。
強さや使用率は最高ではありませんでしたが、中盤戦でナーガをプレイできるか否かで勝敗が分かれる「引いた者勝ち」の対戦内容とすることが、ゲーム性を壊しているとして問題視され続けてきました。
「ワイルド」プレイヤーのほとんどが苦言を呈していたデッキであり、その長期間の訴えの末に、ようやく大きな弱体化が果たされることになったのです。
究極の侵蝕および精神支配という、最高コスト10の呪文カードが強力である、ドルイドとプリーストのデッキで主に用いられているカードです。
そのコスト10の呪文を参照した結果として召喚される「コスト10のミニオン」が、「ワタリガラス年」開幕後のセットのローテーションによって総数が激減――
現在は「ハズレでも8/8」「60%もの確率でステータス値が7/14か12/12」という、強すぎる召喚能力を発揮するようになっていました。
現環境のトップ・クラスのデッキ「キューブロック」の根幹となるカードの一つです。
肉食キューブの増殖能力や取り憑かれた従者の召喚能力などを1ターンの間に確定させると同時に、試合を通して自傷を続けるウォーロックの体力を大幅に回復していました。
ShangHigh signs a Dark Pact with doomguards to win his series against illsory! Up next: @coL_Crane333 vs. DacRyvius, who knocked world champ tom60229 into the LB yesterday! #HCTBangkok
— Hearthstone Esports (@HSesports) 2018年3月18日
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コミュニティからも「コスト1でそれらを両立できるのはお手軽過ぎる」という声が複数寄せられていました。
長期戦用のコントロール・ウォーロックのデッキにおいても、体力回復の用途で扱われています。
ヴォイドロードなどの高コストの悪魔ミニオンを中盤戦から召喚し、多大なテンポ・アドバンテージを稼ぐ用途で、コントロール系のウォーロックのデッキで扱われています。
コスト20%増という微調整ではあるものの、暗黒の契約を併用するコンボの採用率には影響を与えそうです。
ミニオンのドローと召喚を両立して多大なアドバンテージをもたらし、さらにはデッキの圧縮まで果たす効能の良さによって、奇数型を除くほとんどのパラディンのデッキで採用されているカードです。
「コストを5に増やすことで偶数パラディンのデッキでは使えなくなるようにする」という修正案は、事前に寄せられていたコミュニティの意見の中でも多く見受けられました。
奇数パラディンのデッキで使えるようにはなりますが、そこではコスト1のミニオンしか召喚されません。
ローグのクエスト呪文である地底の大洞窟の報酬となるカードです。
地底の大洞窟は、2017年7月のパッチで、やはり「長期戦用のコントロール・デッキに対しては強すぎる」という同様の理由によって一度弱体化されています(同じミニオンを4体召喚 → 5体召喚)。
実質的には2回目の弱体化修正であり、同一のカードに2回以上の弱体化となる修正が施されるのは、2015年10月に弱体化されたウォーソングの武将以来、2年半ぶりのことです。
以上の修正は、5月20日に閉幕する「2018 HCT アジア地域夏季プレイオフ」の後に実施されます。
対象のカード群は、修正された後に、還元した際の魔素(Dust)の獲得量が作成時と同等まで増えます。
ただし、それは実際にカードが修正された後からであって、パッチが適用される前に還元しても魔素の獲得量は増えないことに注意してください。