公式大会の標準の対戦形式として指定されてきた「コンクエスト形式」が廃止され、今年度からは新たに「スペシャリスト形式」が採用されます。
「スペシャリスト形式」では、同一のクラスのデッキを3つ用意することになります。
そして、それぞれを「第1デッキ」「第2デッキ」「第3デッキ」に指定します。
「第1デッキ」は、何の制約もない「スタンダード・フォーマット」のデッキです。
「第2デッキ」と「第3デッキ」は、「第1デッキ」と25枚以上のカードを共有する必要があります。
したがって、用意する3種のデッキは(ほとんどのケースにおいて)全て同じアーキタイプということになります。
対戦は単一のアーキタイプ同士による争いとなりますが、「第2デッキ」と「第3デッキ」には最大5枚分までの構成カードの変化を取り入れることができます。
この差異によって、対戦相手のアーキタイプに応じるという訳です。
1つの対戦は原則的に3戦2本先取制(Bo3)です。
※「マスターズツアー」の決勝のみ5戦3本先取制(Bo5)。
全ての対戦の第1試合は、両プレイヤーともが「第1デッキ」を用いて対戦することになります。
第2試合以降は、「第1デッキ」「第2デッキ」「第3デッキ」のどれを用いても構いません。
引き続き同じ「第1デッキ」を用いても構わないし、毎試合に違うデッキを用いても構いません。
第2試合以降のデッキの選択が、対戦相手に知れ渡ることはありません。
- 「第2デッキ」と「第3デッキ」は最大5枚分まで「第1デッキ」と異なるカードを組み入れることができますが、それは1~4枚だけの相違でも構わないし、「第1デッキ」と全く同じ構成内容でも構いません。
なお、重複する2枚の同一カードは、「カード2枚分」としてカウントされます。 - これまでの対戦形式とは異なり、1つの試合の勝敗によって1つのデッキが使用不可能になることはありません。
第2試合以降は3種のデッキ全ての中から選択できます。
「出場選手にはさらなるデッキの構築力が試されるという興味深さが生じる」「単一のデッキによる対戦はシンプルで明快」などという肯定的な意見がある一方で、「同一のアーキタイプによる連戦が視聴者を飽きさせないか」「たった5枚の差異ではその『テック・カードの引き』に大きく左右されないか」などという懸念の声も寄せられています。
実際の試合の模様が配信されるまで、意見が分かれ続けそうです。
もしも問題があるようだったら、フィードバックに応じて改善を施す可能性もあることが公式に示唆されています。
全く同じ対戦形式を採用した大会に参戦した経験があるNoblord選手は、このルールに関するヒントを共有しています。
- 「第1デッキ」は必ずしもメインのデッキである必要はない。
メインのデッキを「第2」「第3」に据えて、最悪のマッチアップ用に調整したデッキを「第1デッキ」としてもよい。 - そして、メインのデッキを「第2」に据えると、「第2」→「第1」→「第3」と経由させることで、合計10枚のカードをメインのデッキから交換することもできる。
すると、場合によっては全く異なるアーキタイプのデッキを用意できるようにもなる。 - 全体的なゲーム・プランのシフトに対応できるデッキ群の用意と、単純なテック・カードの採用(地底の大洞窟のような)がとても強い。
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