「クラシック」カードの殿堂入り
ドゥームガード / 自然への回帰 / 神聖なる恩寵
マイク・ドネ
- ドゥームガードは単に、想定よりも少し高いパワー・レベルを保ったまま長期に採用され続けてきたことが殿堂入りの理由。
5年間も対戦環境の常連かつインパクトを与える存在であり続けると、最初の数年間はこれを興味深く見届けてきたプレイヤーたちも、さすがに「そろそろ異なる何かを用意してほしい」と感じるようになる。
神聖なる恩寵にも同じようなことが言えるだろう。 - かつては、私たちはドゥームガードに手を加えることには消極的だった。
ウォーロックのクラスというフレーバーを表現する大型の悪魔であり、カードの破棄を生じさせる特徴もウォーロックのアイデンティティーにふさわしいからだ。
「基本」と「クラシック」のカードを新しいカード群と置き換える作業の過程で、この(アイデンティティーの喪失の)問題を新カードの追加によって将来的に解決するつもりである。 - 自然への回帰は、どちらかと言えばクラスのアイデンティティーに関して問題視された。
ドルイドは除去能力に乏しいことが特徴であったのだが、自然への回帰はそのクラスのアイデンティティーを破り、さらには強力なツールとしても活用され始めていた。 - 野生の繁茂はその逆で、クラスのアイデンティティーを表現するも、極めて強かった――弱体化後もいまだに使用されるほど――ために修正対象となった。
これらの一連の調整によって、ドルイドというクラスを代表する能力は「マナの生成」であり、「除去」ではないことが示される。
「クラシック」セットの今後について
マイク・ドネ
- 現在のデッキに占める「クラシック」カードの割合は40~45%程であるが、それは高すぎると考えているので、いずれは20%程度まで落としたい。
クラスのアイデンティティーに合わないカードは今後も弱体化の対象になり得る。
ベン・トンプソン
- 殿堂入りの対象となった3クラス(ドルイド、パラディン、ウォーロック)に対しては、今後のいずれかの時点において、新しい「クラシック」カードが1枚ずつ補充される予定である。
その他の殿堂入り候補について
マイク・ドネ
- マリゴスに関して気に入っている事象は、人々がこれを活用する新しいデッキをいつも模索していることだ。
毎年に5種類前後のマリゴス・デッキが編み出されていて、そのほとんどは勝率が40%程度にとどまっている。
人々はそれらをしばらくプレイし、実験と調整を繰り返し、やがて勝率を41%ほどまで向上させると諦めるのだ。
それでも彼らは楽しい時間を過ごしていた訳であり、このような様相はコンボ・デッキのあり方としては理想的である。 - たくさんの弱体化候補がある中で、そのマリゴスなどは毎年議題に挙がるが、今回もまたマリゴスの調整は見送られた。
新しく作成された数々のマリゴス・デッキが存在しているからだ。 - マリゴスもガジェッツァンの競売人も、多種多様なアーキタイプを創造したために存続が認められている。
いつの日かこれらは殿堂入りするだろうが、多くの目的を果たしてきた存在である。 - カードゲームの重要なポイントの一つは、異なる様々なタイプのデッキをプレイできるということだ。
中型サイズのミニオンで戦闘を仕掛けるタイプのデッキばかりであるということではない。
小型ミニオンを扱うデッキ、大型ミニオンを扱うデッキ、そしてマリゴス・デッキやその他のトリッキーなデッキ等々、異なるゲーム・プランが一同に混在する必要がある。
その混在がカードゲームを面白くする要素となる。 - 思念撃破もまた修正候補の一つ。
プリーストは直接的なダメージを得意とするべきではないクラスであり、そのアイデンティティーとマッチしていないカードであるからだ。
そうであるにも関わらず、特定のデッキでは非常に強力なダメージ源となっている。
ただ、思念撃破が存在するからこそ誕生したアーキタイプが創造されたことも事実ではある。