採用反対・改善要望の意見 #1
Firebat
- スペシャリスト形式は、マッチアップの相性差の依存度を著しく際立たせて、トップ・プレイヤーの順位付けに不正確さをもたらすものと信じている。
そして、サイドボードのカードが5枚だけでは、十分な準備を果たすことはできない。 - コンクエスト形式では、4デッキ120カードをプレイヤーが持ち込み、そしてその一つをバン(使用禁止)に指定するなど、プレイヤーの力量が多様に問われていた。
しかしながらスペシャリスト形式では、120カードではなくわずか30~40のカードを、すなわち4種類のデッキではなく実質1.3種類のデッキだけをプレイヤーが扱うことになる。
プレイヤーがコントロールできる領域が相当に縮小することが、順位の不安定さをもたらし得る理由だ。 - サイドボードがすでに実績が確立されているシステムであるというが、スペシャリスト形式のサイドボードについては事情が相当異なり、多くの有識者たちが否定的な意見を述べている。
例えば1~15枚のカードを自由に交換できる「マジック・ザ・ギャザリング」のサイドボードが32,767通りもの調整パターンを提供するのに対して、ハースストーンのサイドボードはわずか3通りの調整オプションしか提供してくれない。
デッキの調整オプションがわずか3種類では、対戦相手に勝利するための正当な機会を得られると感じることはできない。 - スペシャリスト形式のサイドボードのサイズは非常に小さい。
それは「10枚のカードの交換」ではなく、「5枚のカードが交換されたデッキを2種類用意する」というルールであるので、オリジナルのデッキからの変革は極めて限定的となる。
「マジック」のサイドボードが最大25%のデッキ内カードを入れ替えるのに対し、わずか16%のカードしか入れ替えることができないスペシャリスト形式では、プレイヤーの力量で相性差を埋めることは難しくなる。
大抵はデッキの半分程度のカードしか実際にプレイされないハースストーンの対戦においては、なおさらこの選択肢の狭さは際立つことになる。 - マッチアップの相性差が占める割合を高めて、それを埋める対抗策を施せる余地が少なく、高い力量を示せるほどのオプションを持たないスペシャリスト形式は、以前までよりもスキルが低い対戦ルールである。
ほとんど代わり映えしないデッキを見ることを強要される視聴者にとっても、退屈なコンテンツとなるだろう。 - サイドボードのサイズを拡張して、不利マッチでも勝機を見出だせることになるような多様化が少なくとも必要である。
さらに重要なのは、ゲーム内のサイドボードのインターフェースを新設することであり、それによって3種のデッキだけに限定させるのではなく様々なカードの交換オプションを提供するべきだ。
せっかく皆がサイドボードに興味を示しているというのに、なぜその劣化バージョンのシステムを取り入れるのか、大変理解に苦しむ。 - 1つの対戦はBest of 5(3試合先取制)となるべきであり、これがBest of 3(2試合先取制)になると発表されたことも私を非常に困惑させた。
- ハースストーンのお気に入りであるポイントの一つは、たくさんのクラスに分別された多様な戦術を見る機会があるということ。
コンクエスト形式の大会ルールには、4種のクラスを用意させて出場デッキの多様性を高めさせるという、他のカードゲームの大会にはない優れた長所がある。 - スペシャリスト形式が発表された当時は、ハンター一強時代であったために、採用されるクラスの偏り(かたより)について大きな懸念があった。
結局は9クラスが健全なバランスで活躍するようになったものの、今度は新しい「ドラゴン年」の環境において、ローグとウォリアーだらけとなる懸念が生じた。 - クラスの偏りについてはブリザードが調整する役割を持っていて、そのバランスが正しく整えられることを望んでいる。
スペシャリスト形式は成功する可能性があるフォーマットであるが、同時にひどい失敗をする可能性も十分に秘めている。 - ミラー・マッチは、ハースストーンにおいて最も難しい対戦の一つである。
両者が同じリソースでぶつかり合うときは、特有のささいなコツを会得しているミラー・マッチの熟練者ほど優位になり、ちょっとしたミスを犯しただけで逆転が望めなくなる。
スペシャリスト形式は、そのミラー・マッチを頻発させるので、(初心者のとっつきやすさがアピールされているものの)そういう意味では高度なスキルを要求する側面もあると考えている。 - コンクエスト形式にも欠点は存在していた。
標準以下のデッキをそこに持ち込んでしまうと、それが残ることで延々と負け続けて、結果的にフラストレーションを生じさせる恐れが常にあった。
「最高のデッキと最も得意な戦術」ではなく、「持ち込んだ最低のデッキと最も不得意な戦術」が各出場選手の強度を定める対戦フォーマットだった。 - それにコンクエストは、視聴者にとっては少々複雑な形式ではあった。
「視聴者が思わず立ち上がるほど楽しめる」「実際にプレイする選手が楽しく、高度なスキルを発揮できる」――この二つのバランスが両立されなければならない。
- (※準優勝した5月のEsports Arenaを振り返って) この大会(ローグのミラー・マッチだらけとなったスペシャリスト形式の大会)は、自分の競技人生を本当に馬鹿にしている。
Hunterace
- 大変興味深いルールではあるが…――私はこのスペシャリスト形式について、まだあまり多くのことを経験できていない。
なぜならば、これを採用している予選大会にマスターズの本戦出場者が参加できない制度であるからだ。 - 様々なことを内包してデッキ構築能力を問うようであれば深みあるルールに思えるが、現時点ではやや懐疑的だ。
対戦のサンプル・サイズがBest of 5(3試合先取制)からBest of 3(2試合先取制)に縮小するし、マスターすべきデッキがたった1種類だけになる。
皆が同じただ1つのアーキタイプを持ち寄るという恐るべき事態も十分に発生し得るし、もしそうなればスキルもへったくれもなく、ただ退屈なメタ・ゲームが展開されるだけにとどまるのだろう。 - 多くのケースで各デッキには苦手なカウンターが存在していて、そのことがスペシャリスト形式において良いことであるのかどうかはわからないが、ワン・サイド・ゲームが頻発することになる可能性はある。
前環境における「奇数ウォリアー」が「奇数ローグ」に9割方勝利したマッチアップのように、アーキタイプの相性差だけで選手の勝敗が決せられる大会になってしまうと、視聴者も退屈でつまらないコンテンツだと感じるようになるだろう。
その相性差を埋めるためのサイドボードは、(たった5枚の交換では)対応できることが必ずしも多い訳ではない。 - もちろん、多くの戦術が含まれる、大変良好なバランスのメタ・ゲームが大会で展開される可能性だってある。
サイドボードを活用する様々な革新が起これば、非常に素晴らしい対戦フォーマットになると思う。
Justsaiyan
- コンクエスト形式とのお別れは寂しいし、この世界選手権で終わるのは嫌だ。
コンクエストとラスト・ヒーロー・スタンディングはスキル重視の対戦フォーマットであり、メタが一新された直後ではとりわけスキルを要する。
この対戦ルールは確実にプレイヤーの一貫性を高めたと思う。 - スペシャリスト形式は、それほど時間がかからないという特徴によって、観戦者と参加者がとても親しみやすくなるルールだ。
ただ、個人的にはもう少し複雑な対戦ルールが好みである。
今まさにスペシャリスト形式の対戦が実施されていることは、自分を悲しい気分にさせる。
- デッキ構築と対戦フォーマットの準備に関する決定を下す能力が、ハースストーンでは重要な要素なのだと思う。
スペシャリスト形式は、その重要性を少し薄める。
コンクエスト形式の熟練者は相変わらずのデッキ構築能力を発揮するだろうが、全体的には参加のハードルが低くなり、健全でお定まりな対戦環境が広がることになると思う。 - ミラー・マッチがはびこり、デッキのプレイ順序やバン(デッキの使用禁止)指定などの心理戦の要素が失われる。
私にとってのスペシャリスト形式は、コンクエスト形式よりも魅力が乏しい対戦ルールである。
Dog
- スペシャリスト形式については、それがハースストーンの競技シーンの助力になれるのかは全くわからない。
コンクエスト形式がとても簡単に理解できる対戦フォーマットであったのに対し、スペシャリスト形式の説明はやや難しい。
「5枚のカードだけしか入れ替えられない!でも2つの異なるデッキを追加で所有できる!」――ちょっと何を言っているのかわからないし、大変奇妙に感じる。 - スペシャリスト形式が始まり、その覇者は特定のデッキのマスターとして認知されるようになる。
私は自分を一つのクラスに縛ることを快く思っていない。
ゲームの上達者と呼ばれる存在は、そのゲームの全てに精通している者でなければならないと私は考えている。 - どうしても特定の一つのデッキだけを現段階で選ぶ必要があるとしたら、「シェフ・ノミ・プリースト」のようなコンボ・デッキをプレイしてみたいね。
しかしながら、本気で勝ちたいならローグを選ぶだろう(笑)。
(今のローグには)多様な調整オプションがあるし、トグワグルの計略をサイドボードに据えることでコントロール・デッキにも対抗できる。
Kolento
- スペシャリスト形式は単純化し過ぎた対戦フォーマットであり、プレイヤーの行動範囲を大幅に狭める。
たった1つのデッキと、数枚のサイドボード・カードしか用意する必要がなく、大会に出場する際の準備の多くをそぎ落とす。 - ひとたび出場すればバン(デッキの使用禁止)も指定する必要がなくなることから、参戦のハードルは非常に低くなるだろう。
Best of 3(2試合先取制)への変更も、スキルがより軽視されることになってしまう。 - 何らかのカウンターを受けてしまうクラスで臨むと、その要因だけで容易に敗退する恐れもある。
いつの時代でもハースストーンがじゃんけん要素を持つことに変わりはない。 - 5枚のサイドボード・カードで調整可能であるとはいえ、それだけではデッキを万能型に改良することはできない。
大体から、自分にとって相性が悪いデッキを扱う相手だって、サイドボードで調整できるのだから、その不利がくつがえることはないではないか! - まだスペシャリスト形式のメタは確立されていない。
これに出場するプレイヤーたちは、それぞれが望んでいるデッキに固執することになるだろう。
Meati
- 一週間に渡ってスペシャリスト形式をプレイしてみたところ、ハースストーンの競技シーンへの参加を諦めたくなったよ 🙃
- もしラダーにおけるデッキ間の相性差が極端に偏ったならば、この形式の大会参戦を試してみるといい 😁
60:40の相性差の対戦が65:35に広がり、70:30の相性差は78:22に広がるようになる対戦フォーマットだ。
相性差問題を抱えているときには、本当にひどい大会環境になる。
Pelletier
- (※エリシアーナ合戦で開催時間が計17時間になったマスターズ予選を嘆くツイートを指して) ローテーション前にスペシャリスト形式を擁護していた人たちは、これをよく読みなさい。
- バン(デッキの使用禁止指定)を持たないから「完璧なデッキ・バランスとメタの多様性」が必要条件となる対戦フォーマットは、システムが欠陥している。
なぜならば、完璧なバランスがとられることなどあり得ないからだ。
Gaara
- ハースストーンのクラス・バランスは非常に悪い。
スペシャリスト形式が表明されたときには「クラス・バランスがもっと良ければ――」と感じていた。
Bequiet
- 以前も言及したとおりに、自分は1クラスよりも多くのクラスをプレイしたい。
スペシャリスト形式のフォーマットでプレイしている最近は、コンクエストやラスト・ヒーロー・スタンディングの形式が恋しくなった。
3クラス制の対戦フォーマットに戻ることを期待したい。
RayC
- 今年の世界選手権は、間違いなく過去最高の大会だった。
そのような素晴らしい大会が継続されるためにも、スペシャリスト形式からコンクエスト形式への再変更を本気で望んでいる。
スペシャリスト形式はとてもひどく感じる。 - 大会に参加しやすくなるといっても、本気でラスベガスまで行く(※交通宿泊費は自前で調達)ことを目指しているカジュアル・プレイヤーはいないと考えている。
また、視聴者を案ずるのであれば、デッキの多様性を見せることの方が筋が通っている。
Casie
- もしこのままローグとウォリアーのメタが続くのであれば、グランドマスターズやその予選には3種類の対戦フォーマット(LHS・コンクエスト・スペシャリスト)を用意してほしい。
大会にも面白さと多様性は保持され続けるべきだ。 - クラス・バランスが良好であり、特定のデッキに対抗できるテック・カードが存在するメタであるときには、LHS(対戦中に負けたデッキが使用できなくなる)の形式が望ましい。
ぶっ壊れた強いデッキとカウンター・デッキの応酬であるメタの場合には、コンクエスト(対戦中に勝利したデッキが使用できなくなる)の形式が望ましい。
スペシャリスト形式は常に最悪に感じられるだろう。 - バン(デッキの使用禁止指定)の制度はデッキの構築をより興味深くさせる要素だ。
その理解は難しいものだと議論することは、素晴らしい解決案であるとは言えない。
最初は難しいのかも知れないが、理解が深まれば、同じデッキ同士の戦いを何週間、何ヶ月、はたまた何年と観続けて飽きるよりもマシになる。
Ombre
- スペシャリスト形式のルールが発表されたとき、良いか悪いかは分からないけれど、自分は好かないと言った。
1ヶ月以上スペシャリスト形式の大会に出場し続けて、予選を突破した上で改めて感じたことは、スペシャリスト形式のルールはやっぱり好かないということだった。