TSMの金策の中身は「出品」「生産」「素材購入」の簡略化が9割を占める。
まずはオークションの「出品」を管理するAuctioning Operationから極めていこう。
極めると言っても大げさな作業にはならない。
前回すでに私たちは最低出品価格を万能数式に書き換えており、生産アイテム出品時の赤字回避のためにいちいち価格設定を分別しないからだ。
ちょっとした確認作業と、9回のコピペを2度繰り返すだけだ。
Auctioning OperationsのデフォルトのPosting設定を再び開く。
各個人が自由な裁量で定める設定の「Auction Duration」と「Minimum price」を、今この時点で確定してしまう。
もちろんいつでも変更できるのだが、これからその設定を大量に複製するゆえ、後から一斉に変更するとなると面倒になるのだ。
「Auction Duration」の選択肢は2つ。
1日に2回以上の出品を継続できるなら「12 Hours」、そうでないなら「24 Hours」とする。
12時間以内に出品を回収するつもりなら、出品手数料の節約のために出品期間を12時間に半減させる。
「48 Hours」は選択肢から外れる。
自分が出品を独占している状況でもない限り、24時間以上経過した出品が購入されるケースは皆無であるからだ。
「Minimum price」では数式 max(first(115%crafting,25%avg(dbmarket,dbregionmarketavg)),1.5*vendorsell) の2種類の数率を確定する。
この項目における「115%crafting」は「生産品は作成コストの1.15倍未満では売らない」という内容の指令を意味している。
実質の最低出品価格について(※クリックで開く)
その手数料は売却額の5%だ。乱暴に算出すれば「115%crafting」の本来の定義は「110%crafting」であると見なしていい。
最低の保証利益率である115%で売れたとしても、5%の手数料を差し引かれることによって、約110%の最終利益になるからだ。
同様に「130%crafting」は、実際には「125%crafting」程度の最低利益率を保証していると認識する。
この数式においては、数率の約-5%が実際の最低出品価格になると考えて「crafting」の利益率を定めよう。
出品手数料や契約手数料まで厳密に差し引いてから最低出品価格を定める数率の求め方については、ガイドの終盤で紹介する予定だ。
「25%avg(dbmarket,dbregionmarketavg)」は「生産品以外のアイテムは相場の価格の0.25倍未満では売らない」という内容の指令を意味している。
低くすると薄利多売になりやすく、高くするとその逆になる。
生産や出品の頻度に合わせて設定しよう。
それらの設定を確定させたら、左部の「#Default」のコピー・ボタンを押してこれを複製する。
「#Default 1」という新しいオペレーションが作成される。
この「#Default 1」の「Posting」タブにおける「Post cap」を1に設定する。
これで、このオペレーションに割り当てられたアイテムの出品数は1に限定される。
わかりやすいようにオペレーションの名前も「Post 001」に変更しておこう。
右上の「Rename」をクリックすることで名称を変更できる。
続いて、同じオペレーションの複製作業をを8回行い、「Post 001」も含めて合計9個のオペレーションを設ける。
そして「Post cap」はそれぞれ2、5、10、20、40、100、200、400に設定する。
もちろんオペレーション名も「Post 002」「Post 005」「Post 010」……「Post 400」と改名する。
これで出品アイテムごとに最大出品数を振り分けられるようになった。
出品数の割り当ては、オークション効率化の基本の一つだ。
スタック数や販売個数が少ない装備品と、逆に多いPotion類などの消耗品では、当然ながら出品する量が大幅に異なる。
再出品までの1つのサイクルで2~3個しか売れない装備品を、在庫があるからといって何十個も出品されてしまうと色々と無駄が生じる。
出品数を割り当てる最大の利点は、在庫数を多く確保できることだ。
運用が回り始めるようになると「各アイテムが売れた分だけ同じ数をその都度に再生産する」という補充の仕方は、とてもやっていけない。
出品アイテムが品薄になり始めたら「それをオークションで出品するキャラが保有できる最大限まで一度に大量生産する」という補充の方が、断然効率がよろしい。
どれほど在庫を多く抱えているとしても、1サイクルごとに売却が見込める数だけ出品してもらうようにする。
この出品数の自動指定と、前述した最低出品価格の自動指定こそが、オークションでの出品におけるTSMの優れた特徴である。
アイテムを登録するグループも出品数ごとに細分化しよう。
TSMの最上部にある「Groups」タブに移行し、左部のBase Groupにあるプラス (+) ボタンを9回押してグループを9つ新設する。
左部の新設された「New Group 1」を選択し、右側上部の「Operations」タブに移行する。
ここで「Auctioning Operations」の「Override Parent Operations」にチェックを入れ、「Add More Operations」より先ほど作成した「Post 001」のオペレーションを選択する。
これで、このグループに「Post 001」のオペレーションが適用され、このグループに登録されるアイテムの最大出品数は1になる。
わかりやすいようにグループ名を「Post 001 Group」に変更しよう。
右上のペン型のアイコンをクリックすることで名称を変更できる。
同様に他の新規グループ群も「Auctioning Operations」を「Post 002」「Post 005」「Post 010」……「Post 400」にそれぞれ割り当て、名称も「Post 002 Group」……「Post 400 Group」に変える。
以降は、出品するアイテムは最大出品数を考慮し、それに適合するグループへ登録していく。
例えば、スタック数が1で見込み販売数も小さい装備品などは「Post 001 Group」「Post 002 Group」「Post 005 Group」のいずれかに登録して、出品数を1、または2、または5に指定する。
スタック数が20で見込み販売数も大きいPotionやFoodなどは「Post 040 Group」「Post 100 Group」「Post 200 Group」のいずれかに登録して、出品数を40、または100、または200に指定する。
売り切れや売れ残りに応じてグループの振り分けを見直し、出品数を適切にコントロールしていこう。
アイテムの登録は、そのアイテムを所持した状態で、各グループの「Items」タブの最下部にある「Add」ボタンより登録する。
グループを変更したい場合は「Grouped Items」欄からアイテムを別グループにマウスでドラッグする。
実際にオークションで指定された数だけの出品が成される模様を確認したら、Auctioning Operationの基礎学習は終了だ。
次回は、これと同程度に重要であるCrafting Operation(生産オペレーション)を解説する。
以下に、Auctioning Operationの補足事項を付録として記載しておく。
解説しなかった「Details」タブと「Canceling」タブはデフォルト設定のまま何もいじらなくていい。
必要に応じて、オペレーションの出品数はもっと細分化してもいい。
3、15、60などの「Post cap」を設定したオペレーションを増設すると、もっと幅広い出品数にも対応できる。
出品するキャラクターも使用する消耗品の出品に関しては、「Amount kept in bags」を指定すると便利だ。
例えばPotionやFlaskに40の「Amount kept in bags」を指定すると、それらは最低でも40個をBag内に残して出品される。
「Post cap」を100、「Amount kept in bags」を40に設定した「Post 100 Keep 40」のオペレーションを増設し、それを実行する「Post 100 Keep 40 Group」を設けてこのグループに登録するとよい。
全て出品されてしまった後に、自分が使う分の消耗品を別途に作成し直す必要がなくなる。
ただし、後に解説する予定だが、基本的にオークションの出品はそれ専用のキャラクターに一任させることを推奨する。
あくまで、その態勢を整えるまでの臨時の措置だ。
出品専用キャラを用意したら、やはり「Amount kept in bags」は全てのオペレーションにおいて0となる。
「When below minimum」は、よほどの理由がない限り「Don’t Post Items」を選択して出品されないようにする。
代わりに高額で出品したとしても、市場価格がそこまで到達するケースはめったになく、単に手数料の無駄となる。
おとなしく相場が復活するのを待とう。
「Maximum Price」と「Normal Price」は、出品価格が相場よりも極めて高くなる場合に適用される出品価格だ。
いずれもそれほど重要ではないので、乱雑に「売れたらラッキー」くらいの高額の価格設定をしておけばよい。
それなりの取引量があるアイテムなら、すぐに適正価格へ落ち着くはずだ。
素人の私たちが中途半端にその上限を定めなくてもいい。
TSMの金策においては、基本的にハーブなどの素材の直売りは行わない。
それらを加工し、生産品として付加価値を乗せることが、利益をより高める常套手段であるからだ。
しかし、生産スキルすら整わないうちは、収集した素材の販売は主な収入源の一つになる。
素材の出品を管理するAuctioning Operationは、これまでと何から何まで設定が異なる。
まず「Auction duration」は「24 Hours」どころか「48 Hours」でも構わない。
取引量が多い素材ならば、何万という単位で取引されることもよくあるので、長期に放置していても売れる可能性はある。
さらに、素材のほとんどは出品手数料が極端に安い。
「Post cap」で指示する出品数も数百では少なすぎるだろう。
生産体制が整うまでは、最大の50000に設定して全量を売るようにしてもいい。
出品手数料が極端に安いので、大量キャンセルによるロスもわずかだ。
そして「Minimum price」だ。
「とにかく安くても売れればいいよ」という意味の 25%avg(dbmarket,dbregionmarketavg) を最低出品価格としてそのまま設定すると、大量に安く買い叩かれる恐れが生じる。
取引量が多い素材の場合、数量1を格安の値段で出品し、それと同額の他者による出品を狙う「フィッシング」が頻繁に横行するのだ。
70%dbmarket と数式を書き換え、最低でも相場の0.7倍までの売却価格は保証させよう。
すぐにでも収入を得たいならば、この数率を低くして格安の売却も認めるようにしてもよい。
なるべく高値の出品を維持したいのであれば、この数率を高く設定する。
この素材専用のオペレーションを増設したら、オペレーション名を「Materials」などに変更する。
同名のグループも作成し、そのグループに「Materials」のオペレーションを適用させて、販売したい素材アイテムを登録する。
TSMガイド一覧