「クラシック・モード」の新設に伴い、掲載済みのデッキの再現が可能となったので、それぞれのデッキ・コードを追記しました。
何と、Twitch視聴者数110万人超!
今週にリリースを迎えた「World of Warcraft: Classic」は、予想をはるかに上回るインパクトをゲーム業界へ与えました。
世界的人気を誇る大規模MMO「World of Warcraft」から拡張セットを全て排除した、15年前の「初代WoW」のリメイク版です。
ストーリーや大陸の様相、システム、エンド・コンテンツなどが全て巻き戻っていて、ベータ時代からWoWに参加していた私のようなプレイヤーが回想にふけったり、最近のプレイヤーが当時のWoWの舞台を興味深く体験しているのです。
この好評ぶりを目の当たりにしたハースストーンのファンたちは、「ハースストーンのクラシック版」――すなわち、拡張要素が一切ない初代のハースストーンをプレイできる「Hearthstone Classic」をリリースしてはどうか、という意見を多発させています。
そこで今回は、約6年前に世に登場したばかりの「初代ハースストーン」の世界を振り返りながら、その「ハースストーン・クラシック」のリリースの是非(ぜひ)について論じます。
私が「3 Star Master」(当時の最高ランク)に到達できた2013年11月には、すでに環境を支配して猛威をふるっていたデッキです。
この頃の猟犬を放て!はコスト1の呪文で「味方の獣ミニオン全てに攻撃力+1と突撃を付与する」という能力であり、これと低コストの獣たちを併用した一撃必殺のコンボが常道化していました。
疾風を持つ巣立ちのドラゴンホークなどに突撃を与えて一斉に仕掛けることによって、中盤戦に差し掛かる頃には相手のヒーローをボコボコに殴り倒せるのです。
当時はコスト2であった鉄嘴のフクロウの沈黙によって相手の挑発ミニオンも軽々と通過することが可能であり、獣であるそのフクロウ自身も攻撃力3+で突撃していました。
制作費用も格安であることから大流行――猟犬を放て!が現在の仕様に修正される直前においては、2人に1人が扱っていたかと感じるほどの使用率でした。
上記のOTKハンターと同様に、こちらもまた今から振り返ると、あ然としてしまうデッキでした。
無条件で突撃を与えることができたウォーソングの武将と呪文の突撃を用いて、0コスト化した8/8の溶岩の巨人を召喚直後に走らせるのです。
若き酒造大師――補足: これも突撃する――で0コストの溶岩の巨人を手札に戻し、繰り返し突撃させれば体力30などあっという間に吹き飛んでしまいます。
デザイナーであったベン・ブロード氏が後に「過去最大の失敗事項は突撃」と告白したように、突撃の危険性に対する当時の開発陣の認識はとても甘かったようです。
Puffin
かつてのマナ・ワームがコスト1であったことはご存知かもしれませんが、フロストノヴァがコスト2で、冷気の放射がコスト3で、ブリザードがコスト5で、パイロブラストがコスト8であったことはご存知でしょうか。
使い勝手がよい凍結能力の数々と、いまは殿堂入りしているアイスブロックによって相手のテンポを完全に無視して、やはり殿堂入りしたアイスランス等のバーストで有無を言わさず仕留めるデッキです。
いわゆる「対話無視」の代表格であるフリーズ・メイジの戦術は、ベータ時代から確立されていました。
それなりにテクニカルな操作を要する――といっても単純なOTKに比べての話――デッキだったとはいえ、相手に過剰なストレスを与えていた存在であることは当時も変わりありません。
それゆえに2013年末には、メイジの全体凍結呪文は3つともコストが1増やされる弱体化を受けました。