今回取り扱う「Premade Regions」も、やはりGroup Finderを強化するAddonだ。
グループ・リーダーのサーバー地域の表示に特化している。
これも導入するだけで機能する。
導入後にGroup Finderを開くと、リストアップされた各グループの下段に、2文字または3文字の色分けされた略号が表記される。
これらは、グループを登録したリーダーが所属するサーバー(Realm)の地域を示している。
- OCE … Oceanic(太平洋・シドニー)
- CHI … Chicago(シカゴ)
- LA … Los Angeles(ロサンゼルス)
- MEX … Mexico(メキシコ・ラテンアメリカ)
- BZL … Brazil(ブラジル)
それぞれの地域が管轄するサーバーの一覧を以下に列挙する。
※クリックで開く
ちなみに、大昔に日本人プレイヤーが数多く集まっていたBlackrockとProudmooreはいずれもLA地域のサーバーである。
グループは、それを立ち上げたリーダーが所属するサーバーの地域に置かれる。
サーバーのクロス・プレイが可能となった現在、異なる地域のグループからInviteを受けて参加すると、接続先がそのグループの地域へ一時的に移行することになる。
異なる地域のグループへ加入し、その地域へ接続先が移行すると、接続面での問題が生じる可能性がある。
その問題の多くは、遅延やラグといった現象で表面化する。
最たるケースが「OCE問題」だ。
「OCE地域」と「OCE以外の4地域」は互いに、地域を移行した側のプレイヤーに多かれ少なかれラグを生じさせる。
ひどい場合には1000ms以上の論外級のレイテンシにも達する。
この現象は、テクノロジーが進化しきった令和時代の今になっても解消されない、WoWとブリザードの七不思議の一つである。
したがって、悲しくもOCE以外の4地域のプレイヤーはOCE地域のグループからは歓迎されない。
逆もまた同様であり、OCE以外の4地域のグループはOCE地域のプレイヤーを積極的に登用しない。
OCE以外の4地域の間では、行き来しても深刻な遅延やラグに見舞われる事例は少ない。
Pugにおけるサーバー地域の懸念とは「OCEかOCEでないか」である。
したがって、OCE以外の4地域に属するプレイヤーがこのAddonを利用するほとんどの理由は「OCE地域のグループを警戒するため」である。
もちろんOCE地域のプレイヤーの質に問題があるという訳では決してなく、この現象を長年放置し続ける運営側の問題であることは注釈しておきたい。
ファイルの書き換えが必要となるが、略号の表記と色は自由に変更できる。
Addonフォルダ内の「PremadeRegions」フォルダを開き、「Regions.lua」ファイルをテキスト・エディタで展開する。
PR.REGION_COLORED = {
[“oce”] = “|cFF009900OCE|r”,
[“la”] = “|cFF3399FFLA|r”,
[“chi”] = “|cFFFF0000CHI|r”,
[“mex”] = “|cFF006600M|r|cFFFFFFFFE|r|cFFCC3300X|r”,
[“bzl”] = “|cFF006600B|r|cFFFFFF00Z|r|cFF3333CCL|r”,
}
以上の部分が表示形式の設定箇所だ。
それぞれ「|c」と「|r」の間に、「8ケタのカラーコード+表記文字」の並びで表示形式が指定されている。
例えば「OCE」の表示形式を “|cFFFF0000OCE|r”, とすれば文字が赤色になるし、”|cFF009900OCEANIC|r”, とすれば略号が「OCEANIC」になる。
ファイルを書き換えて上書きした後に、WoWのゲーム内で「/reload」とリロードすれば変更が即座に反映される。
色々と試してほしい。
なお、この書き換えは手動で行うため、Addonの更新時には「Regions.lua」がオリジナルのファイルに戻る。
更新の都度に設定を書き換える必要があることに留意する。
主目的であるOCE地域の表記だけに特化し、他の地域の表記は不要であるという場合には、設定でOCE以外の地域の表記文字を削ってしまえばいい。
PR.REGION_COLORED = {
[“oce”] = “|cFF009900OCE|r”,
[“la”] = “|cFF3399FF|r”,
[“chi”] = “|cFFFF0000|r”,
[“mex”] = “|cFF006600|r”,
[“bzl”] = “|cFF006600|r”,
}
こう書き換えれば、OCE以外は表記されなくなる。
私は個人的にMexico地域とBrazil地域も注視している。
これらの地域は接続問題を生じさせないが、スペイン語圏のプレイヤーが多く、英語が通用しないグループに入る可能性が高いからだ。
OCE地域に加えてMEX地域とBZL地域も表記させる設定は以下のとおりになる。
PR.REGION_COLORED = {
[“oce”] = “|cFF009900OCE|r”,
[“la”] = “|cFFFF0000|r”,
[“chi”] = “|cFFFF0000|r”,
[“mex”] = “|cFF006600M|r|cFFFFFFFFE|r|cFFCC3300X|r”,
[“bzl”] = “|cFF006600B|r|cFFFFFF00Z|r|cFF3333CCL|r”,
}