ポーション用のコマンド/use [group:raid] ポーション名は、PartyまたはRaidのグループ内にいるときのみ発動する。
これとバースト・スキルの使用を組み合わせたマクロは、グループ内ではポーションを使用するが、ソロ活動においてはポーションを浪費せずに節約する。
/cast [harm] スペル名は、対象が敵対するキャラクターであるときのみスペルを発動する。
/cast [dead] 蘇生スペル名; 回復スペル名は、対象が死んでいるときには蘇生スペルを、そうでないときには回復スペルを発動する。
このようなスラッシュ・コマンドの直後に置く[]で囲ったパラメータは条件式 (Conditionals) と呼ばれる。
特定の条件が満たされている状況に限ってコマンドの発動を許可する。
マクロの条件式に関しては、奇跡的に海外サイトよりも詳細な日本語の解説ブログが現存するので、ここでの詳細な解説は省く。
11年前の投稿であるようだが、目を通しても現在活用するにあたって問題は見受けられないので参考にしてほしい。
条件式を用いたコマンドの代表的な例をいくつか以下に挙げていく。
上から順に「自分のキャラクターまたは自分のキャラクターの場所」「マウス・カーソルにいるキャラクター」に対してスペルを発動する。
ターゲットを変えずにスペル発動の対象を指定できるコマンドだ。
[@mouseover]は、キャラクターそのものだけでなく、ユニット・フレームにマウス・カーソルを合わせても機能する。
DPSでもサボってはならない味方のDispelにもよく用いられる。
/cast [@mouseover,harm,exists,nodead] スペル名とすれば「マウス・カーソルにいる生存中の敵キャラクター」に対象を限定する。
カーソル上のキャラが味方や死体である場合は反応しない。
Stun等のCC、Interrupt、Taunt、さらにはMythic+内のExplosive Orb破壊など、活用できるシーンは幅広い。
「harm」を「help」に書き換えれば、味方キャラクターに対象を限定できる。
「マウス・カーソルがある場所」に対してスペルを発動する。
発動場所を指定するタイプのスペル(BlizzardやEfflorescenceなど)を使用する際に、その発動場所の指定を省略して、1ボタンでマウス・カーソルの場所にスペルを発動させる。
このコマンドをマクロ化するときには、行末に/stopspelltargetのコマンドを加えておくケースが多い。
何らかの理由によってスペルの発動が未遂に終わった場合に、場所指定の待機状態も同時にキャンセルさせることができる。
Focusにセットしたキャラクターに対してスペルを発動する。
ターゲットを変えることなく、特定の敵キャラクターに対してStun等のCCやInterruptを発動できる。
「harm」を「help」に書き換えれば、Focusにセットした味方のキャラクターに対して発動できる。
Talentスペックが1であるときには「スペル名(1)」を、Talentスペックが2であるときには「スペル名(2)」を発動する。
Talentの番号は「Specialization」のパネルの表示順(=アルファベット順)である。
DruidであればBalanceが1、Feralが2、Guardianが3、Restorationが4となる。
Druidクラスにおいて、Bear Formであるときには「スペル名(1)」を、Cat Formであるときには「スペル名(2)」を、どのFormでもないときには「スペル名(3)」を発動する。
[form:1]はBear Form、[form:2]はCat Form、[form:3]はTravel Form、[form:4]はMoonkin Formの指定となる。
Stealth状態であるときには「スペル名(1)」を、そうでないときには「スペル名(2)」を発動する。
Stealthとは似て異なるInvisibilityの状態では機能しない。
大多数のBuffは、それを右クリックすることによって自分で消せる。
しかし、忙しい戦闘中にいちいち該当するBuffを見つけて右クリックなどはやっていられない。
特定のBuffを消す必要があると事前にわかっているならば、このコマンドを用意しておいて1ボタンで瞬時に消せるようにしておく。
最たる例はTankが用いる/cancelaura Blessing of Protectionだ。
BoPは物理属性のDebuffやDoTを消去するが、BoPのBuffが切れるまではThreatが0になる。
物理DebuffのDispelの用途とするならば、Tankは即座にBoPのBuffを消さねばならない。
詠唱中であるスペルのCastを止めるコマンド。
/use スペル名の直前に書き加えて、いま詠唱しているスペルのCastを0.1秒でも速く止めて、指定したスペルを発動するためのマクロとする。
Castを止めるためだけならば、わざわざマクロとスキルバーの枠を消費せずとも、現在は「Key Bindings」 →「Miscellaneous」→「Stop Casting」より同じ機能をホット・キーで利用できる。
CounterspellなどのInterrupt系のスペルは、それ自体に/stopcastingの機能が組み込まれているので、わざわざ組み合わせなくともCastを止めて発動してくれる。
装備中の上段スロット (13) および下段スロット (14) のTrinketを使用する。
Trinketに限らず、/useで使用できる能力を持つ装備中の装備品は、装備アイテム名を指定せずとも装備スロット番号の指定によって使用できる。
例えば装備スロット番号が1であるHead装備を使うコマンドは/use 1となる。
Channel系のスペルやBuffを付与するスペルの中には、連打することでその効果をキャンセルしてしまうものがある。
スペル名の頭に「!」を加えることで、その現象を抑止できる。
RogueのStealthを発動する/cast Stealthのコマンドを/cast !Stealthに書き換えると、いくら連打してもStealth状態を解除しない。
戦闘中になぜかキャンセルされてしまうスペルがあると気付いたら「!」を加えたコマンドを試してみよう。
/tar キャラクター名で指定したキャラクターをターゲットすることができる。
/focus キャラクター名で指定したキャラクターをFocusにセットできる。
/tar [@mouseover]や/focus [@mouseover]とすれば、マウス・カーソルを合わせたキャラクターを対象にできる。
/tar focusでFocusにセットしているキャラクターをターゲットできるし、/focus targetでターゲットしているキャラクターをFocusにセットできる。
のマクロでターゲットとFocusのセットを同時に行える。
/petdismiss
/cast [nopet] ペット召喚スペル名
よく使うというか、Hunter以外で常時ペットを従えるクラスが用意しておいてほしいマクロだ。
Instance内におけるショートカットの場面などで、あらかじめペット召喚を解除しておかないと、遠回りしてくるペットが大勢の敵を引き連れてくる事態に発展しやすい。
このマクロは1ボタンで召喚と解除をまかなえるので、ペット召喚スペルのスキルバー登録はこれに置き換える。
そして、ペットによるAggroが心配な場面では欠かさず解除しておく。
Invisibilityポーションを使用してスキップする場面でも、同様の理由で確実にペットを解除してからポーションを使用する以下のマクロに置き換えておく。
/petdismiss
/use [nopet] Invisibilityポーション名