新クラスのEvokerが参入してから、Healerのスペックは計7種類となった。
それぞれのスペックのHeal Workはユニークな特徴を有し、長短を併せ持つ。
各スペックの得手不得手を大雑把に以下にまとめる。
Class | Holy Pri | Disc Pri | Rest Dru | Mist Monk | Pres Evo | Rest Sham | Holy Pal |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Reactive Heal | ++ | - | - | + | + | + | + |
Proactive Heal | - | ++ | + | - | + | - | - |
Single Spot / Tank Heal | + | - | + | + | - | - | ++ |
AoE / Raid Heal | ++ | - | + | + | + | ++ | - |
Utility / Damage Reduction | + | ++ | - | - | + | ++ | + |
Cooldown / Burst Heal | + | ++ | + | - | + | + | + |
Moving / Instant Cast | - | + | ++ | + | - | - | - |
Mobility | - | - | ++ | ++ | + | - | - |
Suvivability | - | - | + | + | ++ | + | ++ |
Raidで複数のHealerを起用する際には、エンカウンターとの相性も含めて、多種多様な敵の攻撃に対処できるHealerの組み合わせを考慮する必要がある。
「Tank HealはHoly Pal一択」などといったWotLK時代の頃とは異なり、現在のクラス・バランスにおいては様々なスペックが特定のHeal担当に専念できるようになっている。
しかしながら、各スペックの得意な分野を把握しておき、それに逆らわない担当の割り当てを心がける方が攻略しやすい。
これからHealerを目指すのならば、各スペックがどんな特徴を備え、どのような役割と担当を任されやすいのかを認識した上でスペックを選ぶとよいだろう。
ただ一方で、全てのRaidに当てはまるようなベストのHealerの編成などは存在しないことにも注意する。
ギルドやRaidごとに人材の都合も全体のセットアップの事情も大きく変わってくるし、定める目標や難度によってはスペックの組み合わせの重要度も異なる。
Healerの編成に限らず、何でも超級ギルドのクラス編成の構成をそのまま完全に真似ようとする傾向も多く見受けられるが、それは参考程度にとどめておくべきだ。
あれは世界最速のクリアを目指すための秘策として特殊な組み合わせを敷いているケースも多く、カジュアル・ギルドが不慣れなクラスをメンバーに強制させてまで模倣しては結果につながりにくい。
Raidにおいては、Healerの編成に続いて担当の割り当ても不可欠な事前準備だ。
「Raidに勝利をもたらす、そのために味方を生かしきる」という共通の目標を効率よく達成するためだ。
各HealerにHealする範囲と担当を定めることで、個々のHeal Workの対象が明確となり、責任の所在もはっきりとする。
スペックやHealer個人の特性を見極め、最終的にHealer陣のリーダーは適正な割り当てを決定する。
具体的な割り当て方法もRaidごとに事情が異なるので説明は省く。
今回ここで言及しておきたいのは、全てのRaidとHealerに共通する遵守事項である「担当の尊重」である。
Healerに限った話でもなく、全員は一旦決まった役割分担に対しては尊重を込めて従わねばならない。
チームワークを要するゲームに求められる「割り当てを尊重する能力」は軽視、あるいは無視されやすい。
戦闘全体を鑑みて考え抜かれたHealの役割分担は、与えられた任務を全Healerが適切にまっとうしたならば、理論上は全員が助かるように設計されている(少なくともそうなるように努めて立案されている)。
その中でスタンド・プレーや認識不足などの原因によって、一人でもHealの遅れやリソースの不足を生じさせると、そこを起点としてHealerチーム全体の活動が狂うことになる。
とりわけスタンド・プレーは海外ギルドの若いプレイヤーに顕著で困り果てたこともあったが、協調性が高い日本人プレイヤーでも認識不足等による過失はあるかもしれない。
個人個人がチームの構成員であることを自覚し、自分と他人に与えられた役割をしっかりと理解し、戦闘の間は規律をもってその役割を果たすことに集中する。
疑問があれば、戦闘外の時間に議論を持ちかけて解消する。
一部の担当にHealの余力や不足が認められたならば、それも戦闘終了後に申告して割り当てを見直せばいい。
担当の範囲を無視し続けるHealingは、その見直すべき割り当てのポイントも不明瞭にしてしまう。
不慮の事故が常に続発するRaidのエンカウンターにおいて、他のHealerや担当外の対象を一切助けてはならないという訳ではない。
優れたHealerは役割を完遂しながら想定外の事態にも対応できるし、どんな担当でも担当外の範囲を補助できるタイミングはある。
してはならないのは、そうした即興の担当外のHealingを常習化させてしまうことだ。
割り当てを無視したHealingが横行するRaidはいつまで経っても安定しない。
自分の担当外の作業が多いと感じられたら、たとえ結果が成功だったとしても、個々の担当の遂行や割り当て自体に問題がなかったかを省みるべきだ。
規律正しい役割分担が整備されていれば修正箇所も発見しやすい。
長期的な観点からすると、その方がHealer陣の組織力の向上を見込める。
Healerガイド一覧
「World of Warcraft」Healer列伝 #7
(Hamuul Runetotem)
ハイジャル山における悪魔の侵略戦争で、献身的な活躍を見せるドルイドの集団に触発されたハムウルは、彼らを代表する存在であるマルフュリオン・ストームレイジに教示を乞う。
ほとんどがナイトエルフ族で占められる「Archdruid=大ドルイド」の称号をトーレン族のハムウルが与えられた稀有な実績も、「自然との調和に陣営や種族の違いなど関係ない」と銘ずる彼の親和性の高さを物語っている。
族長のケーアンやベインを師事するトーレン族の崇高な顧問として、またドルイド教団「セナリオン・サークル」における最高指導者として、神秘的な治癒能力や超自然的な奇跡を野生から引き出す古代の術を伝授する。
旧神によって自然界の腐敗が侵食した際にはアゼロスの世界樹テルドラシルの回復に専念した他、ラグナロス、デスウィング、悪魔の焦熱の軍団が襲来した際にはドルイド族を率いるリーダーとして活躍し、アゼロスを防衛する多大な貢献を果たしてきた。