ウーイ、最近はまた日本人プレイヤーたちがコレンの野郎を討伐しまくるから、旨いビールが続々入荷されるわい…。

おう、デッキを組んできたか！
どれどれ…――ふむ、初めての割にはなかなかいい感じに仕上がってるじゃないか。

突撃せよッ！！……って、
なにゆえに我輩のようなエリートが、酒場で初心者などと、たわむれなければならんのだ！

ウヒャヒャヒャヒャ、いま姐さんの決めゼリフが響いたらザワつきましたぜえ。
『おい、まだあのカード使ってん ゴンッ！

（……ッ、痛ぇ…！）

やかましい！

無駄口たたくと、今度は鉄拳じゃ済まないよ！

この姉ちゃんは最近嫌なことがあったらしくてな――暴力的になってるのは大目に見てやってくれ。
突撃の付与が禁止とかどうとか。

とにかく、チュートリアルあがりで、いきなり対人戦に臨むよりも、機械が相手の練習モードで試合に慣れるといい。
最初のメニュー画面から「ソロ・アドベンチャー」をクリックするんだ。

れ、練習…！
レジェンド・ランク戦の常連だったこの我輩が…、我輩が…、今や練習モードの補佐……！？

アハハァ～、最近ウチらはてんでお呼びがかかりませんもの ゴンッ！

新規が途絶えりゃゲームも途絶えてレジェンドもクソもないわい。
初心者をないがしろにする競技に未来はないぞ。

君はかまわず、「練習」の「ノーマル」を選択してくれ。
「エキスパート」はちと手強いから、まだ進入禁止にしているぞ。

イヒヒヒ、オムツの弱そうな顔がならんでるぜえ。
殺せ！ 奪え！ 情けむようだあぁ！

（…オムツ……？）

左側で使用するデッキを選んだら、右側のヒーロー一覧より対戦相手を確定するんだ。

倒したヒーローはアンロックされて使用可能となり、そのクラスのデッキを作成できるようになるぞ。

チュートリアルと実際の試合で異なる点は、開始前に一度だけカードの引き直しができることだな。
世間ではこの引き直しが「マリガン」と呼ばれているな。

最初の手札として残したくないカードをクリックして赤いバツ印を付け、「確定」を押すと、それらのカードがデッキに戻されて他のカードが引かれてくる。

俺様みたいな超絶エリートは大トリをつとめる器だからなあ。
最初の手札にしない方がいいと思うぜえ、グヘヘェ。

（コスト4で3/3の半端者が何を言っとるか…。）

序盤戦で有用となるカード――特にコスト1、2のミニオン――を最優先で求めるのがセオリーだぞ。

それをすでに確保していたら、次はコスト3、コスト4のカードを求めるなど、毎ターンにマナを使い切れるよう、最初の手札を調整するといいだろう。

それと、操作の仕方はチュートリアルの時と同じだ。
あやふやだったら、「対戦時の操作方法」で確認しておくようにな。

姉ちゃんの方から何か言っとくことはあるかい？

……兵法の基本は物量と兵員数で相手を上回ることよ。
ろくでもない呑んだくれでも大勢で迫られると脅威だわ。

こちらの1体のミニオンで敵の2体以上のミニオンを破壊するなどの、効率のよいカードの運用が勝敗を分けると銘じておきなさい。

カードの消費効率で相手を上回り、相手がこちらのミニオンを処理できなくなると、大抵はそこで決着がつくからな。

ん、勝利したらレベルが上がったな。
おい、見習い！

私のこと！？
てか何なの、この「オークでウォリアー」とかいう最悪な組み合わせの、見るに堪えないのは！

ドゴォ！

（何でッ…、俺が……蹴られ…！）

何か新しいメイジのカードが出てきたんで、解説してやってくれないかい。

あー…、このフロストボルトは、かなり便利な呪文カードよ。
序盤で敵のミニオンを除去できるし、倒しきれなくても対象を凍結させることができるの。

凍結したミニオンは、次のターンだけ直接攻撃ができなくなるわ。
だから、敵の大型ミニオンを一時的に足止めする用途でも使えるからね。

さらにレベルが上がると、ミラーイメージとフロストノヴァという防御用の呪文をもらえるけど…。
練習モードじゃまどろっこしくなるから、私はあまり好きじゃないかな。

ウォーター・エレメンタルは優秀なコスト4のミニオンだからデッキに組み入れることをおすすめするわ。

フレイムストライクは劣勢状況から大逆転できる呪文なので、1枚は入れておきたいわね。

新しく入手したカードは、「コレクション」モードのデッキ編集画面で、組み入れ済みのカードと交換できるわよ！

数試合こなしたら気づいているかもしれないが、後攻側のプレイヤーには追加の手札カード1枚と、コインが開始時に配られるぞ。

アババババ、金、金！ 金だ！ 金貨だあァ！
こ、今月、まだ、おかしらへの上納金がまだ……！

コインは一度プレイするとなくなる呪文カードで、そのターンの間だけ消費できるマナの量が1つ増えるぞ。

第1ターンで用いればコスト2のカードをプレイできるようになるから、後攻側なら最初の手札の選択でコスト2のミニオンを2体確保してもいい。

金、金、金！ お金ぇ！
ナーフの武将、このお金持ってっちゃいましょ バキイィィィ！

誰がナーフ（弱体化）されたんですってえェェ！！

（ついに、死んだ…！）

……兵法の基本は先制攻撃よ。
だから不利な後攻側にはハンデとして、最初に追加のカードとコインが与えられるの。

そのハンデを無駄にすると、先攻側が優位なまま試合が進むことを銘じておきなさい。
ほとんどの場合、第1ターンで「コイン → ヒーローパワー」はかなりの無駄よ。

…あとマスター、床に落ちた粗大ゴミを捨ててきてちょうだい。

そんな感じで、まずは練習モードのノーマル全クリアを目標にしてプレイするといいだろう。

ヒーローを倒すごとに、そのヒーローのクラスが使用可能となるから、メイジに飽きたらコレクションで違うクラスのデッキを作ってもいいぞ。

（飽きる…？ 聞き捨てならないわね！）

ノーマルを全てクリアできたら、レアなカードを繰り出してくる「エキスパート」の練習モードにも挑戦してみてね。

各クラスのレベルが10になると、そのクラスの基本セットのカードが全てそろうわよ。

…さっきからピクリとも動かないこの兄ちゃんはどうするんだい。

クロコリスクのエサにでもしてやんなさい！