原作のカラザンは、多くのWarcraftプレイヤーが知り尽くしている人気のダンジョンです。
そのために、「ワン・ナイト・イン・カラザン」に登場するボスや要素の大部分も熟知されています。
そこで、カラザンを経験していない方も簡易的な事前知識を得られるよう、原作のカラザンのボスを紹介する連載を投稿します。
第4回は、カラザンにおける最強のボスであったナイトベイン(Nightbane)の情報を掲載します。
自由度が高い大型ダンジョンのカラザンにおいては、ボスの討伐順序が明確に指定されていません。
「最終ボス」というのも明確には定義されていませんが、ナイトベインこそがカラザンの「最終ボス」だと広く認識されています。
その理由は単純で、カラザンではナイトベインが最も攻略することが難しいボス・エンカウンターであるからです。
地上に降り立ったナイトベインは、前方に向けて炎のブレスと爪による範囲攻撃を、後方に向けて尻尾による範囲攻撃を頻繁に繰り出します。
さらには、自身の中心から中距離にいる全員を恐怖状態に陥れる雄叫びや、乗っていると大きな被害を受け続けるダメージ・ゾーンを発生させます。
したがってグループ全員は、ナイトベインの各範囲攻撃の特徴をよく把握し、適切なポジショニングを心掛けねばなりません。
ナイトベインは、体力が25%減るたびに空へ飛び立ち、防御力が低い回復役へ、物理ダメージを与えるミサイルを連射します。
回復役の全員は、大きなダメージを受けることになる対象者へ、多量の回復を迅速にもたらさねばなりません。
また、地面からスケルトンが多数出現するため、盾役と攻撃役はこれの処理にあたります。
ボスが高い攻撃力と耐久力を有しているだけでなく、ミスや事故の一つでプレイヤー・キャラクターが簡単に死んでしまう、高難度のエンカウンターです。
そのためにグループは、ナイトベインを倒すために、カラザンで得られる装備を集めて強化して、何度も全滅を繰り返しながら練習する必要がありました。
このナイトベインを含めたカラザン全体を1日で踏破できるようになったグループは、次に難度が高い各大型ダンジョンへ挑むにふさわしいとみなされます。
アンデッド・ドラゴンとなる前のナイトベインは、アルカナゴス(Arcanagos)と呼ばれる、ブルー・ドラゴンフライトの一員でした。
ブルー・ドラゴンフライトは、古代から大陸全土を管理および守護しているドラゴン軍団の一つです。
その軍団の主要構成員となる大型竜の中でも、アルカナゴスは強大な力を持つ存在でした。
悪魔に汚染されたオークが初めてアゼロスに侵攻していた際に、それを導いたメディヴが住まうカラザンの近辺は、やはり悪魔の力に汚染されつつありました。
闇に覆われたカラザン近辺を上空から目撃したアルカナゴスは、異様な不気味さを感じ取り、「アゼロスの守護者」であるメディヴに接触を試みました。
この環境汚染が取り返しのつかない事態となる前に、収束させるようメディヴに要請しましたが、悪魔に支配されたメディヴこそが要因であると知ることになります。
この場で、力ずくでメディヴを始末せねばならないと判断したアルカナゴスは、両者が対面した城のテラスでそのまま戦闘を仕掛けます。
アーケインの魔力を司るブルードラゴンの雄と、アーケインの魔法のマスターである「守護者」による、アーケイン属性の力同士の一大衝突が起こったのです。
カラザン城で達成されるクエストの中には、当時の両者が争った場面が再現されるものがあります。
当初、アルカナゴスはメディヴの力を寄せ付けませんでしたが、メディヴが悪魔の力の放出を全開させると、アルカナゴスは暗黒の業火に焼き尽くされました。
この世のものでない力に対して、なすすべを知らないアルカナゴスは、火だるまとなりながら退却するも、すぐに付近の山に激突して死亡しました。
そのふもとには、アルカナゴスの巨体の骨だけが残されたと伝えられています。
それからしばらくして、メイジのエリート集団であるキリン・トアは、プレイヤーの冒険者たちに対して、アルカナゴスを蘇生するよう依頼します。
アルカナゴスに刻み込まれた、メディヴの魔法を抽出して調査することで、メディヴの力の本質を探ろうとしたのです。
果たして冒険者たちがアルカナゴスの蘇生を試みると、悪魔の力に染まっていたアルカナゴスは、悪魔のドラゴンであるナイトベインとして襲いかかってきました。
「ワン・ナイト・イン・カラザン」のナイトベインは、第3区画の「ザ・ミナジェリ」の第2ボスとして登場する予定です。
ミナジェリの動物園で捕獲されているドラゴンという、ハースストーンのオリジナルの設定を持つキャラクターとなっています。
ミナジェリの警備員であるキュレーターによって管理されているそうです。
画像から判断するに、メディヴに焼きつくされる前の、ブルードラゴンであるアルカナゴスの状態で登場するものと思われます。