「カバール」が組織的にポーションの調合に熟達した要因は、彼らが尊師と崇める指導者であるカザカスの存在に他ありません。
カザカスは、魔術と錬金術に関する知識を膨大に有している魔導師です。
一流の調合師にして大錬金術師であるカザカスは、「カバール」にあらゆる魔法化学を伝授しました。
そのカザカスの教えを請うために、「カバール」の門をたたく化学者もいるほどです。
「金を払えば誰でも力を得られる――そうあるべきだ」
このような理念を掲げているカザカスは、あなたが対価を払ったとき、その時に必要なポーションを即興で調合して作り出してくれます。
カザカスの生い立ちや経歴は一切が謎に包まれています。
単なるポーションの密造人があれほどの知識を持てる訳がなく、その本当の姿はドラゴン、悪魔、あるいは何か他の恐るべき存在であると噂されています。
「BlizzCon 2016」では、カザカスのキャラクター設定についての解説がありました。
トロル種族であるカザカスの牙は、汚染された赤マナの影響によって、徐々にいびつな形状に変形していったのだそうです。
ベルト部分の中央にある円形状の赤い光は、赤マナの集合体であり、ポータルの能力を有しています。
どこにたどり着くのかは不明ですが、ここを通る(あるいは強制的に通らせる)ことによって、カザカスの腹部から別次元へと対象を移送できるとのことです。
カザカスは、メイジ、プリースト、ウォーロックが属する「カバール」の長であるため、その3クラスを表す風貌となっています。
魔法使いが手にするような魔導書を携え、司祭が着用するようなローブをまとい、妖術師が好みそうな骨のアクセサリーを身につけています。
カザカスは、ポーションの他にも「カザ・コーラ」という炭酸飲料を醸造しています。
この「カザ・コーラ」は、ガジェッツァン名物として一般的に販売されていて、「カバール」の組織内だけでなく多くのガジェッツァン市民に親しまれています。
飲むと高揚した気分になれるので、人気を集めています。
一見すると何の変哲もない飲料品ですが、実はカザカスの隠された陰謀が含まれています。
成分の一部に狂気ポーションが配合されていて、服用後に高揚するだけでなく、徐々に正常な精神が蝕まれ(むしばまれ)ていくのです。
カザカスが「カバール」とガジェッツァンの支配を容易にするための策略であると推測されます。