ランク戦の改革の必要性
ランク戦については、すでに2か月前から、ベン・ブロード氏が改革の必要性を提起していました。
これにはコミュニティも同意していたようで、同氏の投稿を機に、ランク戦に関する話題が活発となりました。
今回の議論に発展した下地が十分にあったのです。
新規プレイヤーがランク戦で直面する困難
予想に反して最も多かった、コミュニティによるランク戦の改革の議題は、ランクの上昇やレジェンド・ランクに関する問題ではなく、低ランク帯の問題でした。
ここ数日の間にベン・ブロード氏は、「ランク戦における低ランク帯と新規プレイヤー」に関して、以下のように発言しています。
Ben Brode氏の見解
- 新規プレイヤーが低ランク帯で早期に経験する、ネガティブな環境――すぐ到達するランク20でベテランとの対戦を強いられる――の改善の優先度が高い状況にある。
- AIと対戦するチュートリアルと練習モード、そしてカジュアル戦(ランクの変動がないプレイ・モード)までは、どうやら新規プレイヤーが快適にプレイできている模様。
しかしながら、ランク戦に突入した時点から、彼らの対戦の困難度が急激に上昇してしまう。
当サイトでも以前から何度も述べていますが、全ての競技やゲームの根幹を成しているのは、上級者やプロ選手ではなく多くの一般プレイヤーです。
その一般の新規参加者をないがしろにする競技は存続が不可能となるために、新規プレイヤーに対するサポートは常に重要視されています。
そして、「スタンダード・フォーマット」の採用によるカード・プールの削減が、新規プレイヤー陣のサポートにもなると謳われたのですが、この措置だけでは彼らが直面する困難を完全に取り払うまでに至らなかったようです。
経験者にもストレスを与えているランク戦の問題点
新規プレイヤーだけでなく、既存のプレイヤーも、現状のランク戦には不満を抱いています。
ベン・ブロード氏は、開発陣が把握しているランク戦の問題点をいくつか挙げています。
Ben Brode氏の見解
- ランク18のプレイヤーは、すでに全体の上位50%以上に位置しているというのに、その事実を「ランク18」というタイトルからは感じにくい。
自分の実力を過小評価させる要因となっている。 - レジェンド・ランクの上位争いにおいて必要となる、シーズンの終了間際の連戦は不毛である。
- 現状のランク上げは、他のゲームにおけるグラインド――退屈な繰り返しの作業――に似ている。
ハースストーンのランク戦の構造は、初級者から上級者まで、幅広い層にストレスを与えているようです。
2014年3月から始まったこのランク戦は、4年目を迎えた今、大きな変革を求められています。