ハースストーンには様々な種族が登場していて、それぞれは特有の作用効果を持ち合わせています。
マーロックの戦隊長は味方のマーロック種族全てのステータス値を高め、ハンターの専用カードの多くは獣種族の味方がいると効力が高まります。
そうした中で、リリース時から存在していたドラゴン種族だけは、種族名が付けられていたものの、それと関連する特別な能力が用意されていませんでした。
「ドラゴン種族は名前だけ」という状況を一変させたカードセットが、ドラゴンがテーマの一つであった「ブラックロックマウンテン」です。
「ドラゴンが手札にあると強力な効果を発動する」という、ドラゴン種族特有の能力が、ついにゲームに搭載されたのです。
ドラゴンのミニオンカードは全般的に高コストであるため、序盤から手札に入っていても有用となるように設計されたメカニズムでした。
「ドラゴン・マスター」の異名をとり、派手な大型ミニオンを好むブライアン・キブラー氏は、華々しいドラゴン・デッキの登場を歓迎していました。
その次のセットである「グランドトーナメント」において、トワイライトの守護者、チルモー、ワームレストのエージェントといった挑発を持つドラゴン作用ミニオンが登場すると、いよいよドラゴンを主軸に据えたコントロール・デッキが隆盛し始めました。
とりわけウォリアーは、ドラゴンを思う存分に活用したクラスでした。
長期戦向けのコントロール・デッキと、短期~中期戦向けの攻撃的デッキの両方において、ドラゴン特有の能力をトップ・シーンでも主力として扱いました。
ドラコニッド諜報員、ドラゴンファイア・ポーションといった規格外のドラゴン・カードを手にしたプリーストが、現在にドラゴン・デッキの全盛を極めていることはご存知のとおりです。
このドラゴン・カード群が、大量に退場することになります。
現在26種類いるドラゴン種族のミニオンは13種類に、19種類あるドラゴン作用カードは10種類にそれぞれ半減します。
「大魔境ウンゴロ」セットを含めない、「スタンダード: マンモス年」にも引き続き在籍するドラゴン種族とドラゴン作用カードの一覧を、以下に掲載します。
ランク戦でも闘技場でも多用され、ウォーロックの一等級の3マナ・ミニオンとして定着しました。
密言・痛などの除去能力以外では、完全に排除しにくい悪魔の群れでした。
呪文を多用するテンポ・メイジを象徴するミニオンです。
呪文が数多く手に入る酒場の喧嘩でも常連となる存在です。
多種多様なコンボ系デッキにおいてコンボ・パーツのコストを減らし、即死コンボを成立させるための前準備として、長らく起用され続けてきました。
仕える主人の炎の王ラグナロスも、共に「スタンダード」から退場するというのは、何とも皮肉な話ではあります。
速攻系のハンターが活躍していた頃には、おなじみとなっていたダメージ呪文です。
相手ヒーローに対する追加ダメージになる他、枯渇しがちな手札を補充する手段にもなりました。
主にコントロール・ウォリアーのデッキで用いられました。
一度ヒーローの体力が12以下になれば、3ダメージを与える全体攻撃にもなりました。
相手のデッキを早期に枯渇させる、ミル系のローグ・デッキで用いられました。
コールドライトの託宣師を対象とすることで、自分のデッキのカード枚数を増やしつつ、相手のデッキを空にさせる戦術が成り立ちました。
思い切った日本語名が国内では騒然となりました。
味方を傷つける能力を多用できるウォリアーのもとで増殖を繰り返し、「ブラックロックマウンテン」の環境において栄華を極めました。