2017年における日本特有の国内ニュースをダイジェストでお送りします。
まずは、世界に挑んだ、日本が誇る強豪選手たちの活躍を振り返ります。
世界選手権のアジア太平洋地域の冬季プレイオフにおいては、何と日本人プレイヤーのb787選手が優勝を果たし、見事にアジアの冬季王者に輝きました。
冬季選手権出場を賭けた対Lojom戦でセンセーショナルな勝利を飾ると、その勢いのままに、世界選手権出場歴もあるYulsic選手を破り、ついには決勝戦をも制しました。
優勝時の撮影でも話題となったb787選手のサングラス姿を真似て、SNS等のアイコンにサングラスの画像を付加する人が続出するなどの、大きな反響を巻き起こしました。
b787選手は19歳(当時)の大学生。
高校時代の留学先のバンクーバーでハースストーンに触れ、それからわずか1年半のプレイ歴で、またたく間に偉業を成し遂げたのです。
その後もハースストーン一筋に活動する同選手は、現在Twitchにおいて「リロイジェンキンス」というハースストーンの番組に出演しています。
2016年の国内公式大会・日本春季選手権の決勝戦――勝利して大きくガッツポーズを取った優勝者のJako選手だけでなく、それに対して爽やかな笑みを浮かべながら拍手を贈って称えた準優勝者のTredsred選手の方にも目を奪われました。
自身のブログでも「私より遥かに上手かったので彼が代表になることには何の不満もありません」「負けた相手が彼で良かったです、応援してます」と大会の所感をつづった、ベータ時代から地道に活躍してきたTredsred選手に、次は彼こそに世界戦の大舞台に出場してほしいと、その頃から願うようになりました。
それから、ちょうど1年が経過した翌年の2017年の春季に、アジア太平洋地域のプレイオフにおいて見事にシーズン選手権への出場を勝ち取ったのです。
b787選手に続く、2シーズン連続となる日本人の快挙でした。
緻密な分析力が武器であるTredsred選手の目標は、e-Sportsのプロフェッショナル・プレイヤー。
その後は「シャドウバース」や「ドラゴンクエスト・ライバルズ」などの、他のカードゲームの舞台へも活躍の場を広げています。
そして、夏季プレイオフでも日本のプレイヤーのuya選手がベスト4に進出しました。
3シーズン全てで日本人選手がシーズン選手権への出場を果たす、誇らしい結果が残されたのです。
uya選手も、ちょうど1年前の日本夏季選手権における準決勝で覇者のGundamFlame選手に敗れ、世界戦進出までもう少しというところで涙を飲んでいました。
同選手の今年の夏季プレイオフにおける最大のハイライトは、何と言っても6回戦にあたる対cocosasa戦です。
余裕の表情を見せる相手に劇点な逆転勝利を収めた模様の配信は、日本のコミュニティを大きく盛り上げました。
uya選手本人も「HS人生で1番いい試合」と振り返ったベスト・バウトでした。
現職の高校教師で多忙な日々を送るuya選手は、通勤の合間などの時間をどうにか活用してハースストーンの腕を磨いているそうです。
同選手の弟であり、兄の活躍をアドバイザーとして支えたtakuchan氏も、世界戦進出を目指しています。
年の瀬に、改めて以上の3選手を2017年の「日本の顔」として、ぜひ胸に刻んでいただきたいと思っています。
この3選手がシーズン選手権に挑んだ模様は、BSフジテレビの番組「待ってろ、てっぺん。~e-sports世界No.1プレイヤーへの道~」で放送されました。
以下のリンク先から視聴できます。