「World of Warcraft」におけるキングスベインは、大型ダンジョンのウルドゥアー(Ulduar)の最終ボスであるヨグ=サロンがドロップする、エピック武器のダガーです。
ヨグ=サロン戦で体験させられる悪夢の一つに、レイン・リン国王の暗殺場面があることから、「王の死」を意味する名称のキングスベインは、レイン国王の暗殺の際に用いられた短剣であると推測されています。
ヨグ=サロンがドロップするアイテムは他にもRoyal Seal of King Llane(レイン王の紋章)があり、「洗い流せない血痕でまみれている」というフレーバー・テキストが設けられているこのアイテムは、やはりレイン国王の暗殺を思い起こさせます。
レイン・リン1世は、現在のヒューマン(人間)種族の首都となっているストームウィンドの国王でした。
同国王を継いだヴァリアン・リンの父であり、アンドゥイン・リンの祖父にあたります。
悪魔に洗脳されたオーク軍がアゼロスに襲来した第1次大戦の国難の際に、グルダンの命令を受けていたスパイ兼アサシンのガローナによって暗殺されてしまいました。
ガローナ・ハルフォーセンは、映画「ウォークラフト」で準主役級のキャラクターとして登場したために、その名と容姿を思い出す方もいるかと思われます。
映画でも原作でも、ガローナは自分を親切に扱ってくれたレイン王の暗殺に難色を示しましたが、映画とは異なり、原作の彼女が(レイン王の指示ではなく)自らの意志でそれを遂行した事実は特筆されておくべき事項です。
国王の死はストームウィンドの崩壊を招く直接的なきっかけとなり、その暗殺を現場で目撃した幼少期のヴァリアンはオークとホード軍への復讐を固く誓いました。
なお、映画におけるレイン王は、自分の妻である王妃がガローナに授けた短剣によって命を落としています。
「World of Warcraft: Legion」においては、「レイン王の暗殺に用いられた」とされるダガーが、そのキングスベインとは別に、ローグ・クラスのアーティファクト武器として登場しました。
あくまでレイン王の暗殺を暗示させるまでにとどまっていたキングスベインとは異なり、このアーティファクトは、明確に「ガローナがレイン国王を暗殺した際に用いられた短剣」と公式に説明されています。
比類なき毒を攻撃対象に付与する、その名も「キングスベイン」という能力を装備者が扱えるようにします。