原作のカラザンは、多くのWarcraftプレイヤーが知り尽くしている人気のダンジョンです。
そのために、「ワン・ナイト・イン・カラザン」に登場するボスや要素の大部分も熟知されています。
そこで、カラザンを経験していない方も簡易的な事前知識を得られるよう、原作のカラザンのボスを紹介する連載を投稿します。
第2回は、チェスと同様に大きな印象をプレイヤーに与えたオペラ・イベントの情報を掲載します。
オペラ・イベントは、カラザン城内の大ホールにある演劇場が戦場となるボス・エンカウンターです。
ここでプレイヤーたちは、「1回限り」の出演者として舞台に登場することになります。
そして、共演者たちとともにオペラを演じる構成員となります。
観客は貴族の亡霊たちです。
彼らは、この舞台に踏み入れた冒険者たちが共演者によって惨殺される、至高のオペラを鑑賞することを何よりの楽しみとしています――
冒険者たちが演劇場の舞台裏にたどり着くと、劇場の支配人であるバーンズ(Barnes)というアンデッドに出会います。
バーンズに話しかけると、彼は有無を言わさず冒険者たちを出演者として舞台に送り込もうとします。
何も知らされていない冒険者たちが了承して舞台に出ると、バーンズは冒険者たちが逃げられないように舞台裏の出入り口を封鎖し、殺りくのオペラを開演します。
オペラ・イベントは、3種の演目からランダムに1つが選ばれて催されます。
演目によって、登場する敵、攻略方法、報酬の一部が異なります。
開幕前にバーンズが「老婆が孫娘の到着を待っている――」とアナウンスしたら、「赤ずきん」が演目として選ばれたことが戦闘前に判明します。
「孤独な少女が帰り道を探している――」とアナウンスしたら「オズの魔法使い」が、「禁じられた愛を探求する――」とアナウンスしたら「ロミオとジュリエット」が、それぞれ演目になると判明します。
「ロミオとジュリエット」の演目では、魔術師のジュリアン(Julianne)と戦士のロミロ(Romulo)の2体がボスとなります。
それぞれは実際の「ロミオとジュリエット」のセリフを発しながら1体ずつ襲ってきますが、両方倒すと2体とも蘇り、2体が一斉に襲ってくるようになります。
その後にロミロとジュリアンのいずれかが倒されると、10秒後に生存している方が愛の力でそれを完全復活させるため、2体同時に倒す必要があります。
「赤ずきん」の演目では、最初は老婆に扮している、巨大なウォーゲン種族のThe Big Bad Wolfがボスとして登場します。
ボスは、ランダムなプレイヤーに「赤ずきん」という名の状態変化を一定時間だけ付加し、そのプレイヤーを執拗に追いかけます。
「赤ずきん」の対象となったプレイヤーは、物理防御力がゼロとなってボスの一撃で即死するようになるため、舞台上を広く走ってボスから逃げきる必要があります。
「オズの魔法使い」の演目では、主役である少女のドロシーと、その仲間である犬のチト(トトではない)、ライオン、木こり、かかし(ちなみに刈入れゴーレム)が、全て敵対キャラクターとして襲ってきます。
それらを全滅させると、西の悪い魔女である、ボスのクローン(The Crone)が登場します。
クローン戦では、触れると大きな落下ダメージを受けることになる竜巻が常時発生しているため、プレイヤーたちはこれを回避し続けねばなりません。
※これより以下の記載内容は、「ネタバレ」となる可能性がある内容です。
「ワン・ナイト・イン・カラザン」のオペラ・イベントは、第2区画の「ジ・オペラ」で登場する予定です。
現時点で判明しているオペラ・イベントの情報を以下に列挙します。
- 第2区画の第1ステージでは、「ロミオとジュリエット」で登場したロミロ(Romulo)とジュリアン(Julianne)が敵となる。
画像から判断すると、おそらくは両者ともミニオンとして登場すると予想される。原作が再現されるならば、両者は同じターンで(あるいは同時に)倒される必要がある。
- 第2区画の第2ステージでは、「赤ずきん」で登場したBig Bad Wolfがボスとなる。
体力は30ではなく20。一部のWoWプレイヤーにとってはトラウマとなっている、追い回される際に発生した「Run away, liittle girl」のセリフがきちんと用意されている。
- 第2区画の第3ステージでは、「オズの魔法使い」で登場したクローン(The Crone)がボスとなる。
WoWのオペラとは異なり、ドロシーは味方である模様。
- ドロシーはあらかじめ自陣に配置されている0/10のミニオンで、自分の左隣に配置されたミニオンに突撃を、右隣に配置されたミニオンに挑発をそれぞれ自動的に与える能力を持つ。
高い攻撃力、疾風、攻撃するたびに能力を発動するミニオンを突撃要員として起用すると有効となり得る。
同様に、高い体力、聖なる盾、ダメージを受けることで能力を発動するミニオンを挑発要員として起用すると有効となり得る。
- 「オズの魔法使い」の戦闘では、ドロシーを保護せねばならない。
ボスのヒーローパワーは、敵に100ダメージを与えて即死させるTwisterで、ドロシーが戦場にいる限りは使用できないという。ドロシーを回復できるプリースト・クラスで臨むのも有効であるかもしれない。
- 新カードのKindly Grandmotherは、第2区画・第2ステージの「赤ずきん」のクリア報酬となるのではないかと予想されている。
Kindly Grandmotherはハンター専用のミニオンで、能力は「断末魔: 3/2のBig Bad Wolfを1体召喚する」。原作のBig Bad Wolfはウォーゲン種族であるが、Big Bad WolfもKindly Grandmotherも獣種族のミニオンとなっている。
- 新カードのバーンズ(Barnes)は、第2区画全体のクリア報酬となるのではないかと予想されている。
バーンズは中立のレジェンド・ミニオンで、能力は「雄叫び: 自分のデッキのランダムなミニオンの1/1のコピーを1体召喚する」。原作のバーンズは、オペラ・イベントの進行を統括する劇場の支配人である。
「ワン・ナイト・イン・カラザン」は廃墟となる前のカラザンが舞台であるため、原作とは異なり、亡霊ではない生存時のバーンズであるかもしれない。