「World of Warcraft」におけるマダム・ゴヤは、ブラックマーケット・オークションハウスを取り仕切るNPCキャラクターです。
ビアードオがプレイヤーと中立オークションを接続するNPCであるのと同様に、マダム・ゴヤはプレイヤーとブラックマーケット・オークションハウスを接続するNPCです。
ブラックマーケット・オークションハウスは、マダム・ゴヤたちパンダレン種族が大々的に登場した、「World of Warcraft: Mists of Pandaria」からゲームに追加されました。
通常のオークションハウスが「AH」と略されている中で、ブラックマーケット・オークションハウスは「BMAH」と呼称されています。
BMAHでは、通常のオークションと異なり、プレイヤーが出品できません。
コンピューターが毎日提示する物品に対してプレイヤーが入札する場です。
BMAHの出品物は、入手することが困難である、非売品でレアなアイテムばかりです。
ダンジョンのボスが0.1%の確率でドロップする乗り物や、「World of Warcraft」のトレーディング・カードゲームの購入特典となるペットなどが一例です。
BMAHでしか入手できないアイテムも出品されます。
各種コレクターにとっては、見逃せない、大金をはたいてでも手に入れたいアイテムが提示されることがあります。
マダム・ゴヤは、「仁義なきガジェッツァン」の登場人物の中では、その名前が最近の「World of Warcraft」のプレイヤーに広く知れ渡っている一人です。
なぜならば、彼女は「World of Warcraft」の拡張セットがリリースされるごとに拠点を移すからです。
これまでにパンダリア大陸、ドラエナ大陸、魔法都市ダラランの地下と移転してきました。
そのたびに、「BMAHはどこに行った」と同意義に「マダム・ゴヤはどこに行った」と質問されます。
マダム・ゴヤが移転を繰り返す理由は、ゲーム上においては、それぞれの移転場所が各拡張セットのメインとなる舞台であり、多くのプレイヤーがBMAHにアクセスしやすくなることです。
マダム・ゴヤの人物設定上における移転理由は、彼女が投資や取引をする際に利益となる情報を先行的に入手するためです。
彼女は往来が活発な場所の近くで密かに住み込み、聞き耳を立てたりスパイを送り込んで、商売をするうえでアドバンテージとなり得る情報を収集しています。
その結果として、パンダレン種族の中でも有数の富豪となり、闇市場を取り仕切る存在になりました。
ハースストーンにおけるマダム・ゴヤは、スパイ組織の「翡翠蓮」に所属し、「翡翠蓮」とともにガジェッツァンに移り住んだという設定になっています。
同じく富豪であり、「翡翠蓮」の首領でもあるアヤ・ブラックポーとは、懇意の仲であると推測されます。
アヤが「慈善活動」と称して設立したガジェッツァンの古代博物館の管理人を任されています。
この古代博物館が設立された本当の目的は、「翡翠蓮」が破壊兵器として量産している翡翠のゴーレムの原料となる翡翠を、ガジェッツァン市内から収集することです。
マダム・ゴヤはここで秘宝の無料鑑定サービスも行っており、翡翠が含まれる品を高値で買い取って「翡翠蓮」に渡しています。
また、彼女は「翡翠のコレクションを古代博物館の展示品にしたい」と市内に呼びかけ、その提供を広く募っています。
ただ、市民から預かって展示した翡翠のコレクションはいずれも、しばらくすると強盗に遭って消失していまいます。
もちろんこれは「翡翠蓮」による自作自演の盗難事件であり、「盗まれた」翡翠のコレクションは翡翠のゴーレムと化すのです。
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