ラシオン流のアゼロスの保全
汚染されていないラシオンは、性根は邪悪ではありませんが、自分の目的――すなわちアゼロス大陸の保全――を果たすためには手段を選ばず、冷徹に実行します。
たとえ現在のアゼロス大陸の住人に、多少の犠牲が生じようともです。
「World of Warcraft: Mists of Pandaria」では、ラシオンがレジェンド武器の報酬を与える対象が、ローグに限らず全クラスに拡大されました。
これは、ラシオンが大々的に「アゼロスの保全活動」を開始したことに起因します。
ラシオンは、発見されたパンダリア大陸で古代の神秘な力を体験できるという噂を聞き、実際にそこでアゼロスの未来を予知しました。
その予知において再現されたのは、強大な悪魔の軍団「バーニング・リージョン」によってアゼロスが焦土と化す光景です。
アゼロスでは、対デスウィングで共闘したアライアンス陣営とホード陣営の間に、友好的なムードが広がっていました。
この平和意識のままでは、アゼロスが到底「バーニング・リージョン」の侵攻に耐えられないと確信したラシオンは、大掛かりな策を講じます。
好戦的なガロッシュ・ヘルスクリームがホード側の長となり、戦争の火種が再びくすぶり始めたことを契機に、ラシオンはアライアンス陣営とホード陣営の争いを激化させるように仕向けました。
戦争の推進は「アゼロスの保全」とは真逆の働きかけのように見受けられますが、ラシオンには「勝ち残った強者が弱者を吸収してアゼロスを統一することで、初めて悪魔に対抗できる態勢が整う」という考えがあったのです。
噂を聞いてラシオンのもとに駆けつけた冒険者全員に対してラシオンは、敵対する勢力の壊滅に尽力した者にはレジェンド武器を贈呈すると約束し、両陣営の敵対ムードを煽りました。