カザカスは、Warcraftの世界には登場しない、ハースストーンのオリジナル・キャラクターです。
「仁義なきガジェッツァン」の主役となる犯罪組織の一つである「カバール」を率いるリーダーです。
「カバール」は、いわゆるカルト集団であり、魔法を使いこなす頭脳派組織として知られています。
最高峰の化学者の集団としても有名であり、ポーション類の精製を得意としています。
「カバール」が組織的にポーションの調合に熟達した要因は、彼らが尊師と崇める指導者であるカザカスの存在に他ありません。
カザカスは、魔術と錬金術に関する知識を膨大に有している魔導師であり、「カバール」にあらゆる魔法化学を伝授しました。
そのカザカスの教えを請うために、「カバール」の門をたたく化学者もいるほどです。
カザカス率いる「カバール」が、ガジェッツァンを代表する犯罪組織まで到達した契機は、ガジェッツァン市長ノッゲンフォッガーと提携したことです。
ノッゲンフォッガーはガジェッツァンを我がものとするべく、その設立者である巨大な商人連合を追放するために、「カバール」に協力を要請しました。
喜んで応じたカザカスは、魔法や劇薬による攻撃の支援を提供する代わりに、薬品類の販売に関する大幅な規制緩和を施してもらいました。
その結果として、非合法のポーションを高額で売りさばくことが可能となり、莫大な利益が「カバール」もたらされました。
その後は市長の協力の下で、違法の薬品類を港から容易に密輸入できる、ガジェッツァンのメガ・マーケット一帯を支配することに成功しました。
カザカスは、ポーションの他にも「カザ・コーラ」という炭酸飲料を醸造しています。
この「カザ・コーラ」は、ガジェッツァン名物として一般的に販売されていて、「カバール」の組織内だけでなく多くのガジェッツァン市民に親しまれています。
飲むと高揚した気分になれるので、人気を集めています。
一見すると何の変哲もない飲料品ですが、実はカザカスの隠された陰謀が含まれています。
成分の一部に狂気ポーションが配合されていて、服用後に高揚するだけでなく、徐々に正常な精神が蝕まれ(むしばまれ)ていくのです。
カザカスが「カバール」とガジェッツァンの支配を容易にするための策略であると推測されます。
カザカスの生い立ちや経歴は一切が謎に包まれています。
魔法を扱う歴史が浅いトロル種族が、あれほどの魔法と錬金術の知識を簡単に持てる訳がなく、その本当の姿は何か他の恐るべき存在であると噂されています。
カザカスの正体に関する正式な発表はありませんでしたが、公式のアナウンスの節々からは、カザカスはドラゴンではないかと推測できる含みが感じ取れます。
「カバール」の占領地では「正体不明のドラゴン人間」が往来していると報道され、カザカスのフレーバー・テキストにも「ドラゴン」の記述があります。
極めつけは3勢力の抗争のイラストで、3勢力のリーダーの中でカザカスだけがいない代わりに、ゲームでも登場しない謎の巨大な黒竜が「カバール」陣営側にいるのです。
ドラゴン種族であるラシオンが、「カバール」の赤マナと呼ばれるエネルギーを発していることも意味深です。
ラシオンと「カバール」の関連付けは、ラシオンと「カバール」のリーダーが同じドラゴン種族であると、暗にほのめかしているとも考えられています。
トロル種族であるカザカスの牙は、汚染された強力なマナである赤マナの影響によって、徐々にいびつな形状に変形していったのだそうです。
ベルト部分の中央にある円形状の赤い光は、赤マナの集合体であり、ポータルの能力を有しています。
どこにたどり着くのかは不明ですが、ここを通る(あるいは強制的に通らせる)ことによって、カザカスの腹部から別次元へと対象を移送できるとのことです。
カザカスは、メイジ、プリースト、ウォーロックが属する「カバール」の長であるため、その3クラスを表す風貌となっています。
魔法使いが手にするような魔導書を携え、司祭が着用するようなローブをまとい、妖術師が好みそうな骨のアクセサリーを身につけています。
「金を払えば誰でも力を得られる――そうあるべきだ」
このような理念を掲げているカザカスは、あなたが対価を払ったとき、その時に必要なポーションを即興で調合して作り出してくれます。