忘却王クンは、Warcraftの世界には登場しない、ハースストーンのオリジナル・キャラクターです。
公式サイトの記載によって、このキャラクターはモグ種族の王の亡霊であることが判明しています。
「World of Warcraft」におけるモグは、パンダリア大陸に住む、肉弾戦と魔法戦の両方に長けた野心的な種族です。
日本においては「ファイナル・ファンタジー」シリーズのモーグリ種族が名前から連想されますが、それとは似ても似つかない、頑強で粗暴な様相を呈しています。
古代に水路の開拓作業員としてタイタン種族が製造したモグ種族は、旧神の呪いによって生体を得ると、好戦的な種族となってパンダリア大陸を力ずくで支配し始めました。
同じ大陸に住んでいたパンダレン種族は、長い間このモグ種族に支配されて奴隷同様の扱いを受けていましたが、約1万2千年前に大革命を起こしてモグ帝国に反抗し、自由を取り戻して再び繁栄しました。
敗北して散り散りとなったモグ帝国は、各派閥の王が集結して壮大な反撃を企てましたが、この脅威を鎮圧するために駆けつけたプレイヤーたち冒険者の協力によって、再び壊滅的な被害を受けました。
忘却王クンは、そのモグ帝国の王の一人であったという設定です。
生前時はどのような経歴をたどっていたのか、彼の派閥はどのような活動をしていたのかについては、それぞれ明らかになっていません。
その姿が、モグ種族の守護者であるノルシェンと酷似していることが指摘されています。
ノルシェンは、パンダリア大陸で多大な影響力を誇った旧神のヤシャラージュの遺体を監視していました。
ガロッシュ・ヘルスクリームがその遺体を持ち去った際には、奪還を依頼したプレイヤーたちに強化を施しました。
似ているものの、忘却王クンとノルシェンの関連性は不明です。
ハースストーンにおける忘却王クンの、何よりの存在意義は、「翡翠蓮」のアヤ・ブラックポーに翡翠のゴーレムを提供している張本人であるということです。
アヤ・ブラックポーは、このモグ種族の王の亡霊と交信して、翡翠の自動破壊兵器を製造できる唯一の存在です。
忘却王クンのフレーバー・テキストによると、翡翠のゴーレムの製造にはクンの魂が抽出されることを必要とするが、クンは喜んでそれに協力しているとのことです。
ただ、判明していることはここまでで、以下に挙げる謎が残されたままとなっています。
- なぜアヤはクンと交信できるのか
- なぜ敵対しているパンダレン種族とモグ種族が親密であるのか
- なぜクンの魂が翡翠のゴーレムを産み出すのか