World of Warcraftにおけるトル・バラド(Tol Barad)は、かつての孤島の小国です。
東側の大陸の中央に位置する内海に存在します。
千年以上前に、ヒューマン種族によって、ここに要塞が建設されました。
第二次大戦時に、ヒューマン種族およびアライアンス陣営が支配していたトル・バラドは、彼らと対向するホード陣営にとっては進軍を妨げる存在でした。
ここの攻略を重要視したホード陣営は、奇襲を仕掛けて戦闘態勢が整っていなかったトル・バラドの軍勢を殲滅し、この孤島を焦土と化しました。
大戦からしばらくの年月が経過した後に、ヒューマン種族の魔導師の集団が、この孤島を再建し始めます。
人類にとって危険極まりない悪魔たちを、捕らえた後に二度と大陸へ放たれることがないよう幽閉する場所とするためです。
孤島の要塞の跡地は、魔法の力が込められた城壁によって補修され、悪魔を収監して大陸から隔離する施設となりました。
デスウィングが降臨した際の地殻変動と混乱によって、この孤島の収監施設における強固な封印が解かれてしまいました。
これに注目した当時のホード陣営のリーダーであったガロッシュは、封印されていた悪魔たちの強大な力を、アライアンス陣営との抗争に利用できないかと考えました。
そして、自身が率いる中でも優秀な精鋭たちを選抜して、「ヘルスクリームズ・リーチ」というエリート軍団を結成させます。
目標は、トル・バラドの警護にあたるアライアンス陣営の軍を撃破し、悪魔もろともトル・バラドを支配下におくことです。
こうしてアライアンスとホードは、再びこの孤島で交戦することになりました。
「World of Warcraft: Cataclysm」より、トル・バラドは多数参加型の対人戦のバトル・グラウンドとして登場しました。
参加するプレイヤーは、同陣営(アライアンスまたはホード)のプレイヤーたちと協力し合い、トル・バラドの所有権を賭けて敵対陣営のプレイヤーたちと争います。
この集団対人戦で勝利した陣営は、およそ2時間半に渡ってトル・バラドの所有権を得ます。
所有権を得ている間は、その陣営側のプレイヤーが、トル・バラド内にあるダンジョンを攻略して強力なアイテムを求めることができます。
そのダンジョンとは、前述した悪魔の収監施設となった旧要塞です。
ダンジョン内のボスは、そこで封印されていた強大な悪魔たちです。