コミュニティ主催のハースストーンのオフライン・イベント「炉端の集い」に対する公式サポートの強化が発表されました。

主催者と参加者の両方をより奨励するために、ゲーム内の新ツールとして、フレンド・リストに炉端の集いのカテゴリーが設けられました。

参加中である炉端の集いの名称と参加者一覧が表示される機能であり、参加者同士が効率よく対戦できるようになりました。

炉端の集い専用の酒場の喧嘩である炉端の喧嘩（Fireside Brawls）や、主催者が自由にカスタマイズできる炉端の看板の装飾機能も追加されました。

炉端の集いはハースストーンの恒常的な発展に不可欠であるとして、これらの新機能の搭載後もアシストを続けていくとも宣言されました。

その宣言が最初に果たされた結果が、10月におけるウォーロックの新ヒーロー・スキン「ネムシー・ネクロフィズル」の追加です。

初めてのウォーロックの追加ヒーローであること以外にも、初めてのノームのヒーローであることや、可愛らしい声を発することが国内外を問わずに注目を集め、大きな反響が巻き起こりました。

そしてこのネムシーは、炉端の集いの奨励キャンペーンとして、炉端の集いの参加者が獲得できる報酬として用意されました。

コミュニティのネムシーの入手願望は予想をはるかに上回るほど高く、果たして各地の炉端の集いは盛況となりましたが、一方で思わぬ事態が相次いだのです。

実際に炉端の集いへ参加することなくネムシーを入手しようとして、架空の炉端の集いを開設したり、モバイル端末の位置情報を不当に操作して擬似的に炉端の集いへ参加する行為が続発しました。

事態の深刻さに直面した公式サイドは、これらの行為は違反であり、アカウント停止等のペナルティにも該当すると警告を繰り返すまでに至りました。

地理的な問題等から参加できないプレイヤーたちが、炉端の集いを体験できない不満をさらに募らせた結果になったことも事実です。

ハースストーンにおけるヒーロー・スキンは、コミュニティを揺るがすほどの追加コンテンツであり、その扱いと配布には慎重さが求められることを、改めて実感させられた出来事でした。

「BlizzCon 2017」において、今年最後の、そして「マンモス年」最後の拡張セットである「コボルトと秘宝の迷宮」が発表されました。

コボルト種族、ダンジョン、お宝などがテーマとなるカードセットです。

一人用の「ダンジョン攻略」モード、レジェンド武器、「招集」能力、呪文石や未鑑定アイテムなどの、「ダンジョン探検」のイメージを表現しているかのような要素の数々で構成されています。

「ダンジョン探検」というテーマだけがあらかじめ決められていて、もともとはブリングトロンが主役であったものの、最終的には「World of Warcraft」でもおなじみであるコボルト種族がメインに選ばれました。

今作は、カードのデザインよりも、一人用のアドベンチャー・モードに対する反響が大きかったことが異例と言えます。

「ダンジョン攻略」モードは国内外を問わず、リリース前には大いに期待されて、リリース後には大きな高評価を獲得しました。
一部では「ダンジョン攻略」の搭載の恒例化を望む声も挙がったほどです。

その魅力は何と言っても、デッキの構築を必要としない手軽さと、繰り返し何度も楽しめる往年の「ローグライク・ゲーム」を彷彿とさせる点です。

コミュニティは、「コボルト」セットと「ダンジョン攻略」のデザインをリードした、開発陣のPeter Whalen氏に惜しみない賛辞を送っています。

Peter Whalen氏は、工科大学難関校の一つジョージア工科大学を卒業した後に、米Amazon等への勤務を経て、2015年7月よりブリザード社のハースストーンの開発チームに加わりました。

簡素なグラフィックとは対象的に、優れたゲーム性が高い評価を得ているローグライク・ゲームの「Dream Quest」の開発者であり、その制作実績が「コボルト」のダンジョン攻略のデザインでも発揮されたことは容易に想像できます。