今回は「生産」を管理するCrafting Operationを解説する。
一連のガイドの中で、おそらくはこの生産オペレーションの解説が最も過酷になる。
それだけに最も重要なパートでもあるので、しっかりと付いてきてほしい。
では、デフォルトのCrafting Operationの設定を把握していこう。
この生産オペレーションは、出品する各アイテムの必要生産数を定め、生産の指示を出す役割を果たす。
出品を継続する際には相応数の在庫をそろえておくことになる。
その在庫数を管理する設定が「Restock Options」である。
Crafting Operationsで変更すべきは、その「Restock Options」カテゴリーにある3項目だけだ。
「Crafting Value」以下の項目は全てデフォルトのままでよい。
「Min restock quantity」と「Max restock quantity」が最初の設定として控えている。
下段の「Max restock quantity」の方の解釈は単純だ。
登録したアイテムを在庫として所持する最大量が設定されている。
値が20であれば、このオペレーションに登録されたアイテムは、合計所持数が20を超えるような生産は指示されない。
一方の「Min restock quantity」は少しややこしい。
これは、登録したアイテムを生産する際には「最低でもこの数量分を一度に生産する」という設定だ。
値が10であれば、このオペレーションに登録されたアイテムは、生産数量が9以下にしかならない場合は生産が指示されない。
例えば「Min/Max」が「10/20」のアイテムの在庫が11以上残っていると仮定する。
この状況では、在庫数が最大の20になるよう補充しようと試みられるが、その生産数量が9以下となるので、結果として生産が指示されないことになる。
「MaxからMinを差し引いた値にまで在庫数が減った場合に、この生産オペレーションによる生産指示が下される」
そう捉えれば把握しやすい。
「Min/Max」が「60/80」のアイテムは、在庫数が20以下まで減ったときに、在庫数が80となるまでの生産が指示されることになる。
「Min profit amount」は「登録したアイテムがこの値以上の利益をもたらす場合に限り生産する」と定める設定だ。
利益保証を生産の条件に付与する。
デフォルトの100gはあまりに雑な設定なので 15%crafting に修正する。
これで「作成コストの15%以上の利益」が見込まれる状況に限り、生産が指示されるようになった。
この値は常に、前回Auctioning Operationsで定めた「アイテムの最低出品価格 = Minimum price」と連携させるとよい。
生産品の最低出品価格の部分を 115%crafting と指定していたら、生産品は「作成コストの15%以上の利益を得られる」場合に出品される。
ならば同様にこの「Min profit amount」も 15%crafting と指定して、生産品は「作成コストの15%以上の利益を得られる」場合に生産が指示されるようにする。
もし生産品の最低出品価格の部分を例えば 125%crafting にでも変更していたら、こちらの「Min profit amount」も 25%crafting に設定して利益保証の額を等しくする。
利益保証を同じ額にすることで、出品が価格的に許可されないアイテムを無駄に生産することがなくなる。
「Min profit amount」の値を確定したら、デフォルトのオペレーションを複製する。
左部の「#Default」にあるコピー・ボタンを9回クリックして9個のオペレーションを新設しよう。
「#Default 1」のオペレーションを選択し、名前を「Restock 002」に書き換え、「Min restock quantity」と「Max restock quantity」をそれぞれ1と2に設定する。
その他の新規オペレーション群は、名前と「Min/Max」の値をそれぞれ以下のように設定する。
「Restock 010」→「5/10」
「Restock 020」→「10/20」
「Restock 040」→「20/40」
「Restock 080」→「40/80」
「Restock 200」→「100/200」
「Restock 400」→「200/400」
「Restock 800」→「400/800」
各生産アイテムの生産量を振り分けるための作業だ。
それぞれのスタック数や販売個数に応じて生産量を振り分ける。
スタック数が1で販売個数も1~2個程度であるアイテムを、20個も100個も在庫として生産すると、所有スペースを圧迫するなどして大きな無駄が生じてしまう。
これらの生産オペレーション群を、前回作成した9つのアイテム・グループにそれぞれ適用させていこう。
最上部の「Groups」タブより、前回に新設した「Post 400 Group」を選択する。
右部の「Operations」に移行して「Crafting Operation」の「Override Parent Operations」にチェックを入れ、「Add More Operations」より先ほど作成した「Restock 800」のオペレーションを選択する。
これで「Post 400 Group」には、「Post 400」の出品オペレーションと「Restock 800」の生産オペレーションが適用された。
その挙動は以下の通りとなる。
「ここに登録された各アイテムを、在庫数が400未満まで減っている場合に限り生産する」
「ここに登録された各アイテムを生産する際には、在庫数が800となるまで生産する」
同様に、他のグループも以下の通りに生産オペレーションを適用させる。
「Post 002 Group」→「Restock 004」
「Post 005 Group」→「Restock 010」
「Post 010 Group」→「Restock 020」
「Post 02 Group0」→「Restock 040」
「Post 040 Group」→「Restock 080」
「Post 100 Group」→「Restock 200」
「Post 200 Group」→「Restock 400」
アイテムをグループへ登録する方法は前回のガイドで解説している。
生産オペレーションの最大生産数 (Max restock quantity) は、各個人の環境によって変動させてもよい値だ。
たくさんの在庫を所有できる余裕があるならば、これを増やしてもいい。
増やすと、一度に大量生産することによる効率化を図れるが、相場下落による売れ残りを大量に抱えるリスクが生じるようになる。
この解説ではわかりやすいように、各グループに適用させる生産オペレーションの最大生産数は全て、それぞれの最大出品数 (Post cap) の2倍にした。
一方の最小生産数 (Min restock quantity) は、最大生産数 (Max restock quantity) および出品オペレーションの最大出品数 (Post cap) と常に連動させる。
最大生産数 (Max restock quantity) から最小生産数 (Min restock quantity) を差し引いた値が、最大出品数 (Post cap) の1~2倍までの値となるようにすればよいだろう。
在庫が最大出品数分を満たさなくなるちょうどその頃に、補充生産の指令が発動されるようになる。
この解説ではわかりやすいように、各グループに適用させる生産オペレーションの最小生産数は全て、MaxからMinを差し引いた値が最大出品数 (Post cap) の値と等しくなるようにした。
次回は、設定したCrafting Operationをもとに生産を一括で指示する方法について解説する。
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