プレイ無料化を実現するために、なぜゲーム内でゴールドを稼ぐのか。
その目的はただ一つ「WoW Tokenの購入」だ。
ガイドの冒頭でも説明したとおりに、WoW TokenとはWoWが設けた公式のRMT用の取引アイテムだ。
このTokenを現金で購入すれば、WoWのゲーム内のゴールドを獲得できる。
逆にゴールドでTokenを購入すれば、ブリザード・ゲームの決済手段となる仮想通貨に換金できる。
当ガイドで扱っているゴールドの金策は、その後者を果たすための手段だ。
WoWで効率的な金策の方法を覚えると、WoWを含めたブリザード製の全ゲームの無料化を容易に達成できる。
オークションでWoW Tokenを購入し、それをメール・ポストから受け取り、右クリックで使用する。
これだけのことだ。
使用すると2つの選択肢が提示される。
1つはWoWのゲーム・タイムの加算だ。
基本無料ではないWoWのサブスクリプションを30日分延長する。
現在のゲーム・タイムの期限と、30日延長した場合の期限が併せて表示される。
もう1つは、後述するBattle.net Balanceの加算だ。
ブリザード・ゲームの支払いに充当できる仮想通貨を、提示された金額分入手する。
現在のBalanceの預金残高と、入金した場合の残高が併せて表示される。
WoW Tokenの登場以来から現在の2022年9月末に至るまで、両者の価値に違いはない。
30日分のサブスクリプションの代金も、入金できるBalanceの金額も、共に同じ1,815円に相当する。
すなわち、どちらを選んでも得られる金額に差は生じない。
Balanceを入手して、Balanceでゲーム・タイムを購入することもできるが、その場合は60日単位(3,630円)での購入となるし、単純に二度手間となる。
一方で、現金を支払ってWoW Tokenを購入し、WoWのゴールドを補充することもできる。
こちらはメニューの「Shop」の「WoW Token」より購入できる。
購入するとメールで送付されるのでメール・ポストから受け取る。
オークションを開いてTokenを右クリックすると、提示されたゴールドの販売価格で出品される。
そのTokenを他のプレイヤーがゴールドで購入すると売却達成となり、販売価格の売上としてゴールドがメールで送金される。
WoW Tokenで追加できるBattle.net Balanceは、ブリザード社が提供するブリザード専用の仮想通貨だ。
用途はブリザード・ゲームに限られるものの、それらの購入の際に決済手段として利用できる。
そればかりか、ブリザード・ゲームのゲーム内コンテンツの費用にも充てることができる。
WoWの有料のPetやMount、名前変更やサーバー移動等のキャラクター・サービス、ハースストーンのカードパックやバンドルなども、このBalanceで購入できる。
ブリザードが新たに創設した、まるでソシャゲの集金システムであるかのような「永遠のオーブ」や「ルーンストーン」にも、このBalanceで対抗できる。
「WoWでゴールドを稼ぐ」→「ゴールドでWoW Tokenを買う」→「WoW TokenでBalanceを得る」→「Balanceでゲームを買う」
以上の流れが、金策によるブリザード・ゲームの完全無料化の仕組みとなる。
1日に1~2時間の流れ作業を繰り返すだけで、誰にでも月に何万円分ものゲームとコンテンツを無料で与える、世界的に有名なゲーム企業を私は他に知らない。
Battle.net Balanceの利用はデジタル・コンテンツに限定されている。
ブリザード公式グッズ・ショップのBlizard Gear Storeで販売されている物理版のグッズはBalanceで購入できない。
Battle.net Balanceを他のアカウントへ譲渡することはできない。
ただ、Balanceで購入できる多くのコンテンツは、ギフトとして他のアカウントへ贈与できる。
WoW TokenやハースストーンのカードパックをBalanceで購入し、「ギフト」を選択して他者に贈ることも可能だ。
Balanceがあり余るならば、自身のサブ・アカウントや知人の無料化のために分配するのも消費手段になる。
- WoW Tokenは、デフォルトのオークション・パネルでしか取引できない。
TSM版のパネルを開いているならば、一度「WoW UI」ボタンを押してデフォルト版に切り替える必要がある。 - Battle.net Balanceは、合計30,000円を超える額を保有することはできない。
WoWのゲーム・タイムの最長保有期間は1,000日であるとされている(※未確認・非公式情報)。 - ゴールドで購入するWoW Tokenは、アカウント全体で10個までしか保持できない(現金で購入するTokenの方は20個まで)。
- WoW TokenはSoulboundのアイテムであるため、他のプレイヤーとトレードできないし、メールで他の自分のキャラクターへ送信することもできない。
そればかりか銀行に預け入れることもできない。
Tokenを保持しておくならば、それを購入するキャラクターをあらかじめ選定して一括で管理させる方がよい。 - WoW Tokenを保持しているキャラクターは、削除、サーバー移転、陣営と種族の変更ができない。
- ゴールドで購入するWoW Tokenと現金で購入するWoW Tokenは別物である。
ゴールドで購入したTokenは、右クリックで使用してゲーム・タイムまたはBalanceを得ることしかできない。
現金で購入したTokenは、オークションで売ってゴールドを得ることしかできない。 - 2種類のTokenの一方を使用せずに保持している間は、もう一方のTokenを購入できない。
アカウント単位でチェックされるので、どのキャラクターが保持していようとも全体で制限がかかる。 - Tokenから得られるBalanceまたはゴールドは、最終的に受け取るタイミングで提示された額面で得ることになる。
Tokenの購入後にそれらの額が変化したとしても、購入時点での額面は何の影響も及ぼさない。 - 仮にWoW Tokenを保持したままサブスクリプションが切れてログインできなくなったとしても、キャラクターの選択画面でそれを使ってゲーム・タイムを加えることができるようになる。
Tokenがなくても、アカウント全体で十分なゴールドを保持していた場合は、ゴールドでTokenを購入するオプションが表示される。 - WoW TokenでClassic版のWoWのゴールドを得ることはできず、またその逆もできない。
WoWのゴールドで購入したWoW TokenでBalanceを得て、そのBalanceでWoW Classicのゲーム・タイムを購入することはできる。
WoW Tokenはオークションで売買するアイテムとはいえ、その取引額をプレイヤーが決めることはできない。
Token一つあたりのゴールド換算額はその都度に定められており、増減もする。
その増減にはプレイヤーの取引状況が関わるシステムになっている。
プレイヤーがTokenを売ってゴールドを得るほど、Tokenから得られるゴールドが減り、Tokenのゴールド価格が下がっていく。
プレイヤーがゴールドでTokenを購入するほど、Tokenの購入費用が増え、Tokenのゴールド価格が上がっていく。
Tokenのゴールド価格は常に変動しており、そこには相場の要素が含まれている。
わずか1ヶ月の間に数万ゴールドの価格差が生じることさえある。
当然ながら、ゴールドでTokenを購入する際には、Tokenのゴールド価格が安いときに買いだめしておく方がよい。
いくらゲーム内の金策で極限まで利益を追求したとしても、最後の最後でTokenの買い時を見誤れば、その利益が数万ゴールドの単位で水の泡となってしまう。
現実世界の投資と異なり、WoW Tokenの相場は非常に単純だ。
「プレイヤーがゴールドを欲しがるときにTokenのゴールド価格が暴落する」
「プレイヤーが課金に応じるときにTokenのゴールド価格が高騰する」
この規則を絶対に外さない。
大多数のプレイヤーがゴールドを大量に欲するタイミングとは、Raidなどのエンド・コンテンツが新設された直後だ。
この時期には攻略用の消耗品や装備品の取引が活発になり、それらの価格も跳ね上がる。
結果として、ゴールド不足に陥ったプレイヤーが現金でWoW Tokenを購入するような状況になる。
そのためにTokenから得られるゴールドが減り続けるようになり、Tokenのゴールド価格が暴落する訳だ。
逆にゴールドでTokenを購入するプレイヤーにとっては、ゴールド価格が暴落した状況こそが、Tokenを安く仕入れる買い時になる。
この時期までに金策で十分なゴールドを貯め込んでおき、そこで機を逃さず集中的にTokenを買い込むのが理想だ。
ごくまれに、Mountなどを超高額なゴールド価格で販売するといった、運営側によるゴールド回収イベントが仕掛けられることもある。
そのケースでもTokenの価格暴落に直結する。
大多数のプレイヤーが課金に応じるタイミングとは、新しい有料コンテンツがリリースされた直後だ。
その最たる例が新拡張セットの販売だ。
今や非カジュアルのWoWのベテランで、拡張セットを現金で購入するプレイヤーは皆無であると認識していい。
たったToken 4個相当のゴールドなど難なく貯金して持て余す彼らが、無料で入手できるものを無料で入手しないはずがないだろう。
だから拡張セットの販売直後には、必ず大勢のプレイヤーがゴールドでTokenを購入し、Balanceに替えてその拡張を無料で入手する。
結果としてTokenの購入費用が増え続けるようになり、Tokenのゴールド価格が高騰する。
それまでにTokenの購入を済ませておき、いざTokenが高騰したら購入は控えるようにする。
有料のPetやMount、他のブリザード・ゲームがリリースされた際にも、Tokenの価格は一時的にでも上昇しやすい。
WoW Tokenが登場してからの価格の推移は、以下のサイトを参照すれば把握しやすい。
チャートを眺めていればわかるとおりに、しばらく新規コンテンツが提供されていないマンネリ期間には、Tokenのゴールド価格はなだらかに上昇していく。
ゴールドの使い道がToken以外になくなるためであり、何らかのゴールドの集金要素がなければTokenのゴールド価格が下がることはめったにない。
この自然な成り行きを鑑みても、Tokenは買い時に買ってしまうのが鉄則となる。
次回は、ゲーム内の方の相場に焦点をあてて、日頃のゴールドの金策における売り時や買い時について解説する。
TSMガイド一覧