「スタンダード」カードの収集状況が全体の1/3程度である、完全無課金のヨーロッパ地域をカジュアル・アカウントに想定してデッキを作らせてみました。
エピックの回廊漁り蟲とレジェンドのリロイ・ジェンキンスを所有していない状態で、定型の「奇数パラディン」を完成させようとすると――
アルダーの平和の番人、魔女の大釜(無料配布されたカード)、リアム王子が代用カードとして選ばれました。
大釜とリアムは実戦でも採用されるケースがありますが、攻撃型のデッキとマッチしない平和の番人は単に強度の高さによって選定されているようにも見受けられます。
1枚も組み入れずに最初からパラディン・デッキの構築を任せてみると、構成カードをほとんど所有している「秘策パラディン」が選定されて組み上げられました。
今度は、高価なカードの多くが未所有となっている「急襲ウォリアー」の完成を任せてみました。
内なる怒り、サイの精霊、レッドバンドスズメバチ、暴蝕ウーズ、獰猛なヒナ、苦痛の侍祭、サロナイト鉱山の奴隷、コバルト・スケイルベイン、菌術師が代用カードに選ばれて組み入れられました。
ケレセスの穴を埋める2マナ枠が少ないことは気がかりですが、限定されたコレクションからどうにかミッドレンジ型のデッキに仕立て上げようとしている感じではありました。
ゲーム内に用意されているデッキ・レシピの「トレント・ドルイド」も試してみました。
代用カードはグレイシャル・シャード、クリプトロード、精神支配技士、サロナイト鉱山の奴隷、スペルブレイカー、菌術師2枚でした。
トークン型の戦術を押し進めるというよりも、トークン型よりも勝率が断然に高い「性悪ドルイド」のアーキタイプの構成カードを持ってきているような印象です。
これほどまでに所有カードがない「キューブロック」の場合は――
そのアーキタイプがさっさと諦められて、残りは「ズー」の構成カードで満たされました。
コンボ型のデッキに関しては、その勝利方法を完璧に熟知しているとはいいがたく、例えばコンボ・パーツのブラッドブルームを所有していないのに「メックトゥーン・ウォーロック」のデッキを完成させようともします。
「クラシック」セットのカードの所有数が73種89枚であり、ログイン報酬のパックのいくつかを開封しただけのアカウントでもテストしました。
入門ランク(50~25)のクリア報酬である22パックを獲得した、新規プレイヤー層のコレクション環境を想定しています。
デッキ・レシピやデッキ・コードの導入、ならびに最初からの作成等の、様々な条件で構築を任せてみたのですが――
さすがにカード資産がこれほど限定されていると、何をどうやっても流行中のアーキタイプに寄せられることはありませんでした。
クラスによっては、デッキ・レシピのクラシック版がベースとなっているようにも感じられました。
組み入れられるカードは、低コストを中心にしてランダムに選ばれているようなのですが、比較的に能力の効果が単純である(あるいは能力を持たない)ミニオンが選定されやすいことは気になるポイントでした。