かつて太陽の泉(Sunwell)を魔力の源としていたブラッド・エルフたちは、その太陽の泉をアーサス・メネシルに奪われました。
デスナイトと化してしまったアーサス王子――人間種族の帝国ローデロンの後継者――は、配下のケルスザードを死霊として蘇らせるには太陽の泉の力が必要であることを知り、アンデッドのスコージ軍を率いてブラッド・エルフの王国へ攻め入ったのです。
難なく侵略が果たされると、王もろともブラッド・エルフの王国は滅亡し、ケルスザードの蘇生に利用された太陽の泉は破壊されてしまいました。
父と同胞を殺害されて空虚感に満たされていたブラッド・エルフの王子ケルサス・サンストライダーは、偶然に出会ったエルフのマイエヴとティランダに同行し、彼女たちの捕獲対象であるイリダン・ストームレイジの捜索に参加しました。
やがては、ケルサスと出会ったイリダンが、太陽の泉を失ったブラッド・エルフ軍に強大な暗黒魔法の力を授けることを約束すると、ケルサスはイリダンに付き従うようになりました。
悪魔を裏切った初代リッチキングの制裁をイリダンが命じられると、イリダンの護衛であるケルサスは、初代リッチキングの護衛であるアーサス――ブラッド・エルフ族の宿敵――と再び相まみえるのでした。
アンデッドとネルビアンを率いるアーサスと、ナーガとブラッド・エルフを率いるイリダンは、リッチキングの争奪戦を激しく繰り広げました。
結果としては、魔剣フロストモーンを振りかざすアーサス側に軍配が上がり、イリダンはアーサスに斬り伏せられて重症を負い、ケルサスはテレポートによる撤退を余儀なくされました。
ケルサスおよびイリダンの軍を構成していたブラッド・エルフの精鋭たちのほとんどは、最北の地ノースレンド大陸の雪原で、埋もれるように死体として捨て置かれました。
そして、2代目のリッチキングと成り果てたアーサスは、死霊使いの能力を引き継ぎました。
彼は、各地の勇士をノースレンド大陸に誘い込んでは狡猾に仕留めて、それらの死体を生前の強度そのままに蘇らせて、自身の忠実な配下のアンデッドにすることで軍勢を強化しました。
先の交戦で大量に戦死していたブラッド・エルフの精鋭たちも、リッチキングの近衛兵となるに十分であると判断され、くまなく蘇生されてリッチキング軍の主要な一角を占める組織になりました。
そのアンデッド化したブラッド・エルフたちが、ダークフォールン(Darkfallen)です。
壊死状態の肉体から不気味な光を発するようになった彼らは、生体の血液を摂取して活動力を維持する吸血鬼の特性を備えました。
中でも公爵の位が与えられている有力メンバーたちは、「サンライン = San’layn」というダークフォールンの上級派閥に属し、アンデッド軍の侵攻の統括やリッチキングと直接連絡する伝達役を担い(にない)ました。
「サンライン」に属するケレセス公爵、タルダラム公爵、ヴァラナール公爵は、いずれもプレイヤーの冒険者たちによって討伐された後に、リッチキングから再起するチャンスを与えられて二度目の蘇生を果たすことになりました。
この公爵三人衆は、リッチキングの本拠地であるアイスクラウン城砦のクリムゾン・ホールにおいて、ブラッドクイーン・ラナセルを護衛するとともに、アゼロスの冒険者たちへ復讐する手段を画策する「ブラッドプリンス評議会 = Blood Prince Council」を結成しました。
プレイヤーたちは、大型ダンジョンの「アイスクラウン城砦 = Icecrown Citadel」の第8エンカウンターにおいて、以前は個別に撃破した「ブラッドプリンス評議会」の公爵三人を、一度にまとめて相手することになります。
「凍てつく玉座の騎士団」のレジェンド
<目次>
中立 | ダークフォールンとブラッドプリンス評議会 |
ケレセス公爵 | |
タルダラム公爵 | |
ヴァラナール公爵 | |
中立 | アーファス |
ドルイド | ハドロノックス |
ハンター | ピュートリサイド教授 |
メイジ | シンドラゴサ ―― マリゴスに寵愛された青竜と死竜の女王 |
パラディン | ボルヴァー・フォードラゴン ―― 不屈と犠牲の精神で身を捧げた黒変の聖騎士 |
ボルヴァー・ドラゴンフレイム | |
プリースト | ベネディクトゥス大司教 |
ローグ | リリアン・ヴォス |
シャーマン | ムウラビ |
ウォーロック | ブラッドクイーン・ラナセル |
ウォリアー | ドグサレガオ |
中立 | リッチキング ―― 氷牢より腐敗を司る死霊の総帥 |
アーサス・メネシル ―― 暗黒騎士の王へいざなわれた聖騎士の王子 | |
特別編 | エボンブレードの騎士団 |
デスロード・ナズグリム | |
トーラス・トロルベイン | |
審問官ホワイトメイン | |
ダリオン・モグレイン ―― 死をも厭わぬ大胆不敵の聖剣の担い手 |