「World of Warcraft」におけるブラッドクイーン・ラナセルは、大型ダンジョン「アイスクラウン城砦」の第9ボスとして登場する敵対キャラクターです。
リッチキングに斬り殺された後に蘇生されたアンデッドのブラッド・エルフであり、リッチキングの配下になってからは吸血鬼としての能力を得た、ダークフォールンの一人です。
そのダークフォールンの上級派閥である「サンライン」を束ねるリーダーとして任命されました。
したがって、よほどの実力と影響力を持っているものと思われるのですが、ラナセルの生い立ちはよくわかっていません。
スコージやトロル種族を容易に打ち砕くことができる、プリズム・ブレードのケルデラー(Quel’Delar)を所有していることが、ラナセルを語るうえで欠かせない事項です。
後にリッチキングとなるアーサス・メネシルがエルフの王国および太陽の泉(Sunwell)を侵略した際に、彼女の友人のハイ・エルフが戦死して、その友人が装備していたケルデラーを形見として彼女は受け継ぎました。
王国と太陽の泉を滅ぼされて、アーサスに復讐を果たさんとするブラッド・エルフの精鋭軍は、同盟を結んだイリダン・ストームレイジと共に、北方のノースレンド大陸においてアーサスの軍勢と相対しました。
そこで展開された大規模な戦闘は、魔剣フロストモーンを振るうアーサス側に軍配が上がり、ブラッド・エルフの精鋭たちも次々とフロストモーンの犠牲になりました。
アーサスに追い詰められたラナセルは、渾身の力をもってケルデラーで斬りつけて抵抗しましたが、アーサスの力には到底かなわず、彼女もまたフロストモーンによって斬殺されました。
2代目のリッチキングに就いたアーサスによって蘇生されたアンデッドは、スコージとしてリッチキングに忠誠を誓うようになります。
スコージのブラッドクイーンとなったラナセルもまた、リッチキングの意のままになる配下として活動するようになったのですが、彼女は名剣ケルデラーの輝きを見るたびに、生前の記憶を思い出してしまうのです。
もちろん、思い出したからといって間近にいるリッチキングの精神支配から解放されることはなく、当時のアーサスを憎む当時の記憶が今の記憶に干渉しては、ラナセルは大きな苦痛に苛まれ(さいなまれ)ていました。
その苦しさから解放されたいラナセルは、故郷であるブラッド・エルフの王国の記憶、ケルデラーの前の所有者であった友人の記憶、そしてアーサスへ復讐を果たそうとした記憶を断ち切るために、輝く名剣を破壊する決断をしました。
アイスクラウンの雪原において粉々に砕かれたケルデラーは、長いときを経て、その一部がアライアンス軍とホード軍によって発掘されました。
砕かれる前はとてつもない力を持つ神秘的な剣であると断定した両軍は、直面していたリッチキングのスコージ軍にも対抗し得る強力な武器になると判断して、その修復に取り掛かりました。
この発見をきっかけとして始まる、ケルデラーの長いクエスト・ラインが全て達成されることによって、名剣ケルデラーは復活を遂げ、プレイヤー・キャラクターが装備できるエピック級の武器の報酬になりました。
「凍てつく玉座の騎士団」のレジェンド
<目次>
中立 | ダークフォールンとブラッドプリンス評議会 |
ケレセス公爵 | |
タルダラム公爵 | |
ヴァラナール公爵 | |
中立 | アーファス |
ドルイド | ハドロノックス |
ハンター | ピュートリサイド教授 |
メイジ | シンドラゴサ ―― マリゴスに寵愛された青竜と死竜の女王 |
パラディン | ボルヴァー・フォードラゴン ―― 不屈と犠牲の精神で身を捧げた黒変の聖騎士 |
ボルヴァー・ドラゴンフレイム | |
プリースト | ベネディクトゥス大司教 |
ローグ | リリアン・ヴォス |
シャーマン | ムウラビ |
ウォーロック | ブラッドクイーン・ラナセル |
ウォリアー | ドグサレガオ |
中立 | リッチキング ―― 氷牢より腐敗を司る死霊の総帥 |
アーサス・メネシル ―― 暗黒騎士の王へいざなわれた聖騎士の王子 | |
特別編 | エボンブレードの騎士団 |
デスロード・ナズグリム | |
トーラス・トロルベイン | |
審問官ホワイトメイン | |
ダリオン・モグレイン ―― 死をも厭わぬ大胆不敵の聖剣の担い手 |