永きにわたって旧神たちは眠りについていたが、目覚めのときはもう間もなくだ。
すでにその邪悪な力はこの酒場にまで及んでいる。
デッキのカードが震えおののくのがわかるか?
今ごろあんたの友達にもヌルヌルした触手やおぞましい目玉がついているかもしれないぞ!
まあ、臆病者はこの種のカードには手を出せないだろうが、あんたのような知略に長けたプレイヤーなら旧神たちの力を使いこなすのも難しくはないはずだ。
そうさ、うまくいかないはずがない…
あんたの耳にあのささやきは届いているか?
ともに戦わんとうずうずしている。
「旧神のささやき」(原題:Whispers of the Old Gods)は、ハースストーンの拡張セット第3弾です。
134種類の新カードで構成されます。
2016年4月27日(日本時間)にリリースされました。
・ 「旧神のささやき」概要
・ 旧神とは
・ 「旧神のささやき」詳細情報
・ 対戦フォーマットの導入
・ 対戦フォーマット関連情報
・ 12種類のカードの修正
・ キャンペーン情報
・ その他の情報
・ 「旧神のささやき」公式予告動画
・ 「旧神のささやき」特集記事一覧
かつて、World of Warcraftの舞台であるアゼロス大陸を支配していた異形の存在です。
Warcraftの世界の中でも特別に強い力を備えていて、アゼロスの最大級の脅威となっています。
惑星全体を、永遠の狂気の世界に陥れることを目指しています。
あらゆる惑星に秩序と文明をもたらそうとしていたタイタン種族は、アゼロスに降り立ったときに、苦労しながらも旧神たちを封印することに成功しました。
それから長い年月が経ち、アゼロスは多様な種族が住む世界となりました。
しかしながら、その間ずっと旧神たちは、アゼロスを「取り戻す」べく封印を解くことを画策していました。
封印されていた旧神たちが、地上に影響を及ぼすことができた手段が、意識に直接語りかける「ささやき」です。
旧神たちは対象の意識へささやくように語りかけ、徐々にその者の思念をむしばむことができます。
とらわれた対象は、悪意や狂気をゆっくりと育んでいき、ついには精神を崩壊させて旧神の手下と化します。
そして旧神たちは、「ささやき」によって、最強の手駒を得ることに成功しました。
旧神たちの最大の敵であるタイタン種族が信任していた、アゼロス大陸の守護者の1体であるデスウィングです。
破壊神と化したデスウィングの活動によって、人類の絶滅を意味する、旧神たちの解放が寸前まで迫ったのです――
- 134種類の新カードの内訳は、中立カード53種類と、クラス専用カード81種類(9つのクラス × 9種類)です。
レジェンド・カードは、中立12種類と、クラス専用9種類(9つのクラスに1種類ずつ)の計20種類です。 - 「旧神のささやき」カードパックは、ゲーム内のショップにおいて、ゴールドおよび実際のお金で購入できます。
価格は既存のカードパックと同じです。
- 他の有料コンテンツと同様に、購入内容が反映されるのは購入した地域のサーバーだけです。
購入する際には、ログインしているアカウントとプレイ地域をよく確認してください。 - 「旧神のささやき」の新カードは全て、既存の魔素(Dust)で作成できます。
新カードを還元すると、既存の魔素に変換されます。 - 「旧神のささやき」カードパックからレアなカードが出現する確率は、それぞれ既存のカードパックと全く同じです。
- 旧神たちに支配されたことを表す、既存のミニオンの変化形が多数登場します。
例えば、支配された戦利品クレクレ君は、汚染利品グログロ君という新しいミニオンとして登場します。この変化は、すでに所有している既存のミニオンカードを実際に変化させるものではありません。
変化後のカードは「旧神のささやき」セットの新カードであり、変化前と変化後のミニオンカードを併用することはもちろん可能です。 - ミニオンとしての旧神には種族(獣、メカなど)がありません。
「旧神のささやき」では新しい種族は追加されません。 - 旧神の1体であるクトゥーンは、信者の能力が発動されることによってステータス値が成長します。
「居場所は問わない」と表記されたクトゥーン信者の能力は、自分のクトゥーンが場にいるときはもちろん、クトゥーンが手札にいても、デッキの中にいても、クトゥーンのステータス値を増加します。
クトゥーンのステータス値を成長させるカードは全部で16種類あります。 - 「旧神のささやき」がリリースされると同時に、同セットのカードが闘技場(Arena)にも登場するようになります。
コレクションとして収集していないカードも登場します。 - クトゥーンとクトゥーン関連カードは全て、闘技場におけるカードのドラフトで登場せず、闘技場のデッキで組み入れられることがありません。
クトゥーンはレジェンド・カードなので、闘技場ではほとんどデッキに入ることがなく、クトゥーンのメカニズムはほぼ活用されることがないからです。
闘技場の試合中に、ランダムでミニオンを生成する能力によって現れることはあります。 - 闘技場の報酬となるカードパックは、最新の拡張セットのものになります。
「旧神のささやき」のリリース後は、必ず「旧神のささやき」のカードパックが報酬となります。 - カード・テキストの背景には、「旧神のささやき」セットのカードであることを表す触手型のシンボル・マークが施されています。
- 全ての新カードの内容は以下のリンク先のリストより参照できます。
「旧神のささやき」のリリースと同時に、ハースストーンに導入される新要素が、2種類の対戦フォーマットです。
フォーマットとは、デッキに組み入れるカードを制限する対戦ルールのことです。
使用できるカードに制限があると、以下の利点が生じます。
・ゲーム・バランスの向上
・新カードの全体的なインパクトの上昇
・新カードのデザインのしやすさ
・新規プレイヤーのモチベーションの向上
ハースストーンの将来を大きく左右すると言っても過言ではない、大きな改革をもたらす新要素であることから、「旧神のささやき」と同程度に高い関心を集めています。
今後の対人戦は、「スタンダード・フォーマット」と「ワイルド・フォーマット」の2種類の対戦ルールに分別されます。
「スタンダード」のルールにおいては、各年にリリースされたカードセット全て、その前年にリリースされたカードセット全て、「基本」セット、「クラシック」セットだけを、デッキに組み入れることが可能となります。
2016年の「スタンダード」においては、以下の各カードセットが対象となり、「スタンダード」の対戦ルールで使用できます。
・基本
・クラシック
・ブラックロックマウンテン(2015年リリース)
・グランドトーナメント(2015年リリース)
・リーグ・オブ・エクスプローラー(2015年リリース)
・2016年にリリースされるカードセット全て
「ナクスラーマスの呪い」セット(ヘドロゲッパーなど)と「ゴブリン vs ノーム」セット(ドクター・ブームなど)は対象外となるため、「スタンダード」の対戦ルールでは使用できなくなります。
もう一方のフォーマットである「ワイルド」においては、従来どおりに全てのカードセットを使用できます。
「旧神のささやき」のリリース後は、プレイ・モードにおいて対戦へ臨む際に、「スタンダード」と「ワイルド」のどちらのルールで対戦するのかを指定できるようになります。
ここで「スタンダード」を指定すると、「スタンダード」で使用可能であるカードのみで構成されたデッキしか選択できなくなります。
対戦相手も「スタンダード」仕様のデッキを用いたプレイヤーとなります。
「ワイルド」を指定すると、どのようなカードで構成されているかに関わらず、全ての構築済みのデッキを選択できます。
対戦相手も、全てのカードが組み入れ可能なデッキを用いたプレイヤーとなります。
どちらのフォーマットでプレイしても、これまで通りにクエスト達成、ゴールド、経験値などの報酬が発生します。
闘技場(Arena)やアドベンチャー・モードでは、全てのカードが使用可能である「ワイルド」のルールが適用されます。
「スタンダード」も「ワイルド」も、それぞれ独立したランク戦が設けられます。
「スタンダード」における対戦結果は、「スタンダード」のランクだけに影響を与えます。
2016年度の公式世界大会では、「スタンダード」の上位ランカーのみにポイントが与えられます。
同大会の対戦フォーマットは全て「スタンダード」になります。
「スタンダード」の対象から外れたカードセットは、販売が終了します。
今年の「スタンダード」で外れるアドベンチャー「ナクスラーマスの呪い」は、区画(エリア)の入場権が販売されなくなります。
同じく外れる拡張セット「ゴブリン vs ノーム」は、そのカードパックが販売されなくなります。
これらのセットのカードは、魔素(Dust)を消費して作成することが唯一の入手方法となります。
闘技場の報酬にも「ゴブリン vs ノーム」のカードパックが現れなくなるため、闘技場の報酬から得られるカードパックは「クラシック」「グランド・トーナメント」「旧神のささやき」のいずれかになります。
- 各年の最初の拡張セットがリリースされるときに、「スタンダード」で使用できるカードセットが切り替わります。
「基本」セット、「クラシック」セット、今年にリリースされたセット、去年にリリースされたセットに属するカードだけが「スタンダード」で使用できます。 - 各年の「スタンダード」にはタイトルが設けられます。
2016年度の「スタンダード」のタイトルは「Year of the Kraken(クラーケン年)」です。 - 「スタンダード」の対象から外れるアドベンチャー・モードは、購入していなければ二度とプレイできなくなります。
ただし、その区画(エリア)の入場権を事前に1つでも購入していれば、「スタンダード」から外れても依然として残りの区画の購入が可能となり、全てのステージをプレイできます。 - ランダムなカードを参照する効果(ランダムなミニオンを召喚したり、カードを発見するなど)は、「スタンダード」における対戦においては、その対象となるセットのカードに限定されてランダムに選ばれます。
「スタンダード」の対戦中に、「ゴブリン vs ノーム」や「ナクスラーマスの呪い」のカードが発見されることはなくなります。 - デッキの編集時に「スタンダード」の対象となるカードを選別するフィルターが追加されます。
- 「ワイルド」のルール(全カード使用可)に基いて作成されたデッキには、スロットの枠の上部に枝のような模様が施されます。
この有無によって「スタンダード」仕様のデッキとの区別ができるようになります。 - 「報酬」セットに属するカードは、「スタンダード」の対象外となり、「スタンダード」では使用できなくなります。
船長のオウムと大いなるマーク・アイは、特定のカード群を収集しても報酬として与えられることがなくなり、魔素(Dust)を消費して作成することが唯一の入手手段になります。 - シーズン終了時に与えられる報酬の宝箱のランクは、「スタンダード」か「ワイルド」のいずれか高い方のフォーマットのランクとなります。
宝箱に含まれる報酬のカードは、「スタンダード」の対象となるセットのカードに限定されます。 - ゴールデン版のヒーローの獲得条件となるランク戦500勝は、両方のフォーマットの勝利が対象となります。
- 「スタンダード」の対象外となった拡張セットやアドベンチャーをテーマとしたゲーム・ボードは、全ての対人戦において登場し続けます。
- フレンドと対戦する際には、矢印ボタンより、「スタンダード」「ワイルド」「酒場の喧嘩」のどのルールで対戦するのかを選べるようになります。
- フレンドに表示されるランクは、「スタンダード」と「ワイルド」のいずれか高い方が表示されます。
- 2017年度の「スタンダード」が開始されると、「ブラックロックマウンテン」「グランド・トーナメント」「リーグ・オブ・エクスプローラー」の各セットが「スタンダード」で使用できなくなります。
また、アドベンチャーの「ブラックロックマウンテン」と「リーグ・オブ・エクスプローラー」の新規プレイができなくなります。
前述した「スタンダード・フォーマット」の導入に伴い、大規模なカードの修正が実施されます。
修正対象となるカードは、「基本」セット1種類と「クラシック」セット11種類です。
いずれも、事実上の弱体化となる変更が施されます。
その計12種類が弱体化される理由は、今後に「スタンダード」の運営の障害となり得るからです。
「基本」と「クラシック」は、「スタンダード・フォーマット」の対象から外れることがなく、常に「スタンダード」のルールにおいて使用可能となるカードセットです。
それらに属するカードがデッキの常連となると、いつの時代の「スタンダード」においてもプレイされ続けることになり、対戦環境の変革を活発化させるという「スタンダード」の意義を失わせます。
また、あまりに特殊性が高い能力を持つカードは、新しいカードセットを開発する際に、カードの作成に大きな制限を課す存在となります。
12種類のカードは、そのようなカードであると判断され、それぞれ以下のように変更されます。
レプラノーム
変更部分: 攻撃力 2
変更後: 攻撃力 1
鉄嘴のフクロウ
変更部分: コスト 2
変更後: コスト 3
ナイフ・ジャグラー
変更部分: 攻撃力 3
変更後: 攻撃力 2
魔力のゴーレム
変更部分: 体力 2、突撃。 雄叫び:敵にマナクリスタルを1個付与する。
変更後: 体力 4、雄叫び:敵にマナクリスタルを1個付与する。
大物ハンター
変更部分: コスト 3
変更後: コスト 5
溶岩の巨人
変更部分: コスト 20
変更後: コスト 25
木立の番人
変更部分: 体力 4
変更後: 体力 2
自然の援軍
変更部分: コスト 6、ターンの終了時に死亡する、突撃を持つ2/2のトレントを3体召喚する。
変更後: コスト 5、2/2のトレントを3体召喚する。
知識の古代樹
変更部分: 選択: カードを2枚引く。または体力を5回復する。
変更後: 選択: カードを1枚引く。または体力を5回復する。
狩人の狙い
変更部分: コスト 0
変更後: コスト 1
千刃乱舞
変更部分:コスト 2、自分の武器を破壊し、その攻撃力に等しいダメージを全ての敵に与える。
変更後: コスト 4、自分の武器を破壊し、その攻撃力に等しいダメージを全ての敵のミニオンに与える。
変装の達人
変更部分: 雄叫び:味方のミニオン1体に隠れ身を付与する。
変更後: 雄叫び:次の自分のターンまで、味方のミニオン1体に隠れ身を付与する。
1. カードパックの先行販売
「旧神のささやき」のリリースに先立ち、「旧神のささやき」カードパックの先行販売が開始されています。
この先行販売では、50パックのセットを、通常の40パックのセット価格で購入できます。
価格は、PC版では50 USドル、モバイル版では6,000円です。
「旧神のささやき」カードパックを事前に購入すると、報酬として限定Card Back(カード裏面のデザイン)が与えられます。
過去最高の不気味さを誇るデザインであると、高い評判を得ているようです。
カードパックはリリース日まで開封できませんが、このCard Backは購入した時点で使用できます。
この先行販売は、「旧神のささやき」がリリースされると同時に終了します。
終了すると、報酬となるCard Backは入手できなくなります。
先行販売で購入した「旧神のささやき」カードパックは、リリース日まで開封できません。
アカウントごとに、1つのプレイ地域につき1回だけ購入できます。
実際のお金による購入方法は、以下の投稿で詳しく解説しています。
「旧神のささやき」がリリースされてから、しばらくの間は、ログインするだけで一度だけ「旧神のささやき」のカードパック3個が無料で与えられます。
このキャンペーンの期間はいつまでなのかは判明していません。
3. カードパック開封の報酬
「旧神のささやき」のカードパックを最初に開封した際には、クトゥーンと邪悪の誘い手2枚の計3枚が、無料でコレクションに追加されます。
クトゥーン信者ばかりが収集されるのに、クトゥーン本体をなかなか得ることができないと、ストレスを生じさせかねないために、この措置が取られたとのことです。
この措置により、クトゥーンと邪悪の誘い手は、「旧神のささやき」カードパックから現れることがありません。
闘技場の報酬やランク戦の宝箱から与えられることもありません。
これらのゴールデン版のカードは、魔素(Dust)を消費して作成することが唯一の手段となります。
4. 特別クエスト
「旧神のささやき」がリリースされると、全プレイヤーに特別なクエストが配信されます。
まず、新たに導入される「スタンダード・フォーマット」のルールで対人戦を2勝すると、「旧神のささやき」のカードパックを5個もらえるクエストが配信されます。
それを達成した後に、今度は「スタンダード・フォーマット」のルールで対人戦を7勝すると、「旧神のささやき」のカードパックを5個もらえるクエストが配信されます。
配信期間が定められているのかは判明していません。
これらのクエストは、デイリー・クエストと同様に、クエスト・ログの下部に進行状況が表示されます。
進行中は、通常のデイリー・クエストは3つではなく、2つまで保持できることになります。
「旧神のささやき」のリリース時に、すでに3つのデイリー・クエストを保持していた場合は、達成度が最も低かったデイリー・クエストが、この特別クエストに自動で置き換えられます。
- ヒーローのEmote(感情表現)からSorry(ごめん)がなくなり、Wowに置き換えられます。
Wowは、主にサプライズがあったときに用いる表現です。
- 「旧神のささやき」の舞台に登場する要素が四方に描かれた、新しいゲーム・ボードが用意されます。
他のゲーム・ボードと同様に、クリックすることで起動される演出効果があります。
- 「旧神のささやき」が発表された2016年3月11日は、ハースストーンのリリース2周年となる日でした。
- リリース前のキャンペーンとして、世界各地で「旧神のささやき」の巨大イラストが描かれました。
日本では新宿駅東口の新宿ステーション・スクエアで催されました。
その模様は、Youtubeの公式チャンネルで配信されています。 - リリース前のキャンペーンとして、多数のプロ選手が1枚ずつ新カードを公開する企画が催されました。
どのカードを最初に公開してほしいのかをコミュニティが投票し、得票数が多い順から公開されるという内容でした。
- ニュース – 新拡張セット「旧神のささやき(Whispers of the Old Gods)」発表!
- カードリスト – 拡張セット #3: 旧神のささやき
- Old Gods – Warcraftの邪悪な古神たち
- 投票「旧神のささやき」#1
- 投票「旧神のささやき」#2
- 投票「旧神のささやき」#3
- 投票「旧神のささやき」#4
- カード・マニュアル – 「旧神のささやき」#1
- カード・マニュアル – 「旧神のささやき」#2
- カード・マニュアル – 「旧神のささやき」#3
- カード・マニュアル – 「旧神のささやき」#4
- カード・マニュアル – 「旧神のささやき」#5
- ニュース – 「旧神のささやき」エキシビジョン・マッチ / カードパックの報酬 / 全カード発表
- 「旧神のささやき」のレジェンド #1
- 「旧神のささやき」のレジェンド #2
- 「旧神のささやき」のレジェンド #3
- 「旧神のささやき」のレジェンド #4
- 「旧神のささやき」のレジェンド #5